統合失調症という言葉
かつて「精神分裂病」と呼ばれてきたものが、今では「統合失調症」と呼ばれるようになっています。
「精神」が「分裂」するというのは残酷である、または、「精神」が「分裂」するようなことはない、というのがその理由でしょう。
しかし、実際、そうなってしまった者には、むしろ、その病気の残酷さを表す言葉が用いられ、残酷さも含めて社会に隠すことなく理解され、その治療法や予防法の研究に大くの財が投じらたほうが良いように感じます。
「病は穢れであり、穢れは避ける」べきという考え自体が間違っているのであり、「病は恐れるべきであるが、共存する」べきだとして対峙していただきたい。
「認知症」という言葉と同じです。「痴呆」を何の害も表現しない「認知症」と詔り直すのではなく、「痴呆」は「痴呆」のまま恐怖とともに受け留め、その恐怖を軽蔑に転嫁することなく矜持したまま、人間性への信頼に基づく笑顔とともに共存することが必要なのではないでしょうか?
更新: | 05/03/21,06/01/28 |
初公開: | 2006年01月28日 21:04:53 |
2006-01-28 21:05:15 (JST) in 日本語論 精神分裂病 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (1)
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