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2006年1月30日 (月)

GTA 問題: 暴力ゲーム規制 vs プログラマの育成

Grand Theft Auto(略して GTA)というゲームをご存知だろうか?80 年代アメリカをインスパイアし、主にマフィアの暴力抗争を描いたゲームである。全世界で大ヒットしたが、その暴力表現が過激なことがしばしば問題とされた。ゲームに限らずヒットした物にはよくある話だが、このゲームを参考にしたと称する少年犯罪も起きている。

ここまで話題になるゲームが、とりあえず、どれほどのものか知っておこうということで、上記のゴタゴタで日本未発売の“GTA: San Andreas”を買って実際にやってみた。

私は、ニュースや実写ポルノではなく、マンガやゲームのような表現については、過激なほど「表現の自由」論者であるから、「ゲームを発禁にする」という方向には絶対に反対であることをあらかじめ銘記しておく。

その辺の議論については別の機会にまわすとして、今回は MOD という視点から今回の動きを批判しよう。
さて、実際に GTA のユーザーになるにあたってまず驚いたのが、このゲームには日本人有志により作られた、ゲーム用の日本語(ひらがなのみ)字幕があるということである。

それどころか、この GTA というシリーズには MOD 文化というものがあり、ゲームで走っている車や、人のモデルデータを書き換え、カウンタックなどの憧れの車や、アニメのキャラクターを、勝手にゲーム中に登場させて遊んでいるのだ。一般に MOD とは modification (改造)の意である。

もちろん、MOD にはエロ系のものがあったり、著作権上の問題があったりする。だが、それ以上に、それを作るユーザーの熱意に驚かされる。


私は常々、不思議に思っていることがある。今の子供達はどうやってプログラムを創る練習をするのかということである。

私が子どものころは、ゲームを創りたいがためにプログラムの勉強をしたものだ。ゲームを見ればたいていのアルゴリズムは、こうやればできるんじゃないかと思ったし、ある程度のゲームであれば一人で作ることもできた。

今のテレビゲームは複雑化しており、流行のゲームに似たものを創ろうと思えば、ポリゴンデータを作ることからはじめ、難しい数学計算を理解しなければならない。

「私はこういうゲームが創りたい」と夢を含らませ、それがプログラミング修得の動機となり、新たなゲームを買う意欲につながったものだ。でも、今の子どもにそれを期待するのは酷なような気がする。


MOD の文化というものは、いわば、そういった動機を生む代替手段なのではないだろうか?そして若者をデジタル社会の創造者として鍛えるための大事な道になっているのではないだろうか?

「MOD は必要かもしれないが、わざわざ暴力ゲームでする必要はない」?

いやいや、「ものづくり」はなんだってそうだが、MOD を創る人も必要なら、 MOD を喜ぶ人も必要。良い子のゲームに人は集ってはこないし、自由度の少ないゲームに MOD を導入しても、ちっとも遊べやしない。

暴力ゲームは GTA 以外にもいろいろある。それをわざわざ GTA を指定して批判するのは、この国でプログラマが育つ芽をつみとる陰謀じゃないかと勘ぐりたくなるほどだ。


実際やってみればわかる。ゲームの中の残酷表現なんざ、大した要素じゃない。ある意味、宣伝効果が高いだけである。
更新: 06/01/30
初公開: 2006年01月30日 00:14:04

2006-01-30 12:18:19 (JST) in ゲーム, 教育, 時事 | | コメント (0) | トラックバック (0)

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