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2006年2月19日 (日)

97 年皇位継承制度の水面下の研究会ができたそうです。私が関心を持ったのは 99 年でした。

1997 年といえば山一破綻のころ。政府もいろんな意味での「危機」を真剣に考えるようになったんでしょうね。個人的に私も一番辛い時期でした。

1999 年は就職というかアルバイトすら諦め、本格的に引き込もり生活に入っていました。とにかくいろいろ考えて模索して、でもほとんど逃避して……

当時のメールの履歴。届いたものは残っているのですが、出したものは残っていません。出した数は少ないと思いますが、1998 年と 2000 年のものは残っているので、他のマシンから移すのを失敗して、消してしまったのかもしれません。

でも、親から届いたメールを今読むといろいろとシグナルを出してくれてるのがわかって……。これに気づかないとは、私は当時、ほんとに余裕がなかったんだな、と。
メールは残っていないんですが、テレビ番組のホームページとかに投書していた記事はいくつか残っています。一度でも、それを取り上げてもらってれば、今自慢することもできるのですが、ひとりよがりの記事ばかりだったせいか、そういうこともありませんでした。

当時は、番組のパネラーなどが私の投書に似たようなことを言うと、自分の意見が影響したんじゃないかと妄想したものです。それが投書をつづける糧となったのですが、当然のことながら、「誰でもできる」とはいわないまでも、その時代にはありきたりな思い付きに過ぎなかったわけです。

そんな無駄骨の一貫として、本の感想文を著者あてというか出版社あてに送ったこともあります。『日本国憲法を考える』(西修, 文春新書, 1999)です。 2ch 用語でいう「釣り」のたくみな論考で、思いっきり釣られてしまったわけです。

次のようなことを書いて送ってました。




第四章 「象徴天皇制」の意義


先に憲法の普遍性を強調しました。普遍的な原理を新たに見出し、間違いのわかった「普遍的な原理」は修正し、常に変化していくこと自体、人間にとっての普遍的な原理と言えるでしょう。

しかし、変化は一日にしてなるものではなく、過去を引きずらねばならない部分、過去を尊重すべき部分もあります。私は共和制(大統領制)に反対することはありませんが、だからといって象徴君主制に絶対反対の立場を採ることもありません。

私は、天皇が典礼上の元首であることに異論はありませんが、やはり現在の形の天皇制には二つほど問題があるとも考えています。一つは天皇制が事実上の軟禁ではないかという問題、もう一つは重大な危機における君主の立場の問題です。


まず、最初に天皇の人権の問題です。皇族は婚姻や財産権に制限があり、明文の規定はありませんが、選挙権や非選挙権も制限されていると解釈する学者もいます。また、西様は p.65 で「天皇には拒否権はない」と述べられています。私も同じ考えですが、これは天皇が世襲であり、摂政が特例的にしか認められないことを考え合わせると、天皇には自らの職務を選択する自由がないことを意味しています。

私は、占領下の政治家たちが、天皇を現人神として捉えたままでいたかったせいか、天皇の普通の生活のための権利について鈍感だったのではないかとの疑念を持っています。

天皇家所有財産の中には準国有財産ともいうべきものが多いことを考えると、財産権の制限は致し方なかったのかなとは思いますが、婚姻や職務の選択についてはもう少し配慮があっても良いと思います。

>
ここにあった文削除。自己検閲(^^;)


精神上の問題というほどのものはないが、政治性向が望ましくない方、女性関係にだらしがない方が、世襲することになった場合、混乱することはないのでしょうか?

これらの問題は、次の二策を同時に行なうことで解決すべきです。

長子による世襲を少し弱め、皇族の婚姻や世襲の順位の決定について、天皇や皇族自身の裁量を認める。
皇族の遺伝子と教育だけに世襲の責任を追わせるのではなく、ある程度、責任を議会が分担する形にする。


最初のものだけでは、天皇は親の責任だけで判断せねばならず、そうなると子供に厳しい判断はなかなかとりずらいでしょう。次の議会の関与によって、その関与にも耐え得る皇太子を「しかたなく」選ぶことができる、下品な言い方をすると、厳しい判断の責任を議会になすりつけることができると考えます。

天皇を解任できない以上、拒否権に限らず広範囲な意思表示を認めることは、民主主義を脅かしかねないのは事実です。「だから意思表示を一切認めない」とするのではなく、天皇の退任による意思表示や、事実上の解任をできるようにするほうが、国のためも皇族の方々のためにも良いと私は考えます。

これからの日本では、より思想の自由や表現の自由が認められていくべきだと考えます。そういった現代日本の象徴としては、退任によって政治的意見を述べる選択肢も持った天皇のほうがふさわしいのではないでしょうか。

前述の『小国主義』(岩波新書)の p.174 には戦後、日本国憲法ができる前の憲法私案の一つとして憲法研究会案が載っています。例えば、次のような案が載っています。

一、
天皇ノ即位ハ議会ノ承認ヲ得ルモノトス
一、
摂政ヲ置クハ議会ノ議決ニヨル


これと現憲法の条文を比べて考察すると、皇室典範さえ改正すれば、上の二策を実現できるものと私は考えます。

軍事的危機に対応するため解釈改憲をするのならば、天皇制の「危機」にも触れるのが fair な対応だと思います。


次に、重大な危機における君主の立場の問題です。簡単に言えば戦争において国家は何を優先して守るべきかという問題です。

十分な富がない時代に、「自由と民主主義を守ろう」などというのを国是として掲げれば、国自身が亡びかねません。そういった時代であれば、アメリカのように抽象的概念を守るためよりは、「君主を守るために戦え」と言って国威発揚を図るのも致し方なかったと思います。

しかし、今や時代は変わりました。第二次大戦の大きな挫折が、君主に対する評価を著しく下げてしまった一方で、日本は経済的には世界で見ても三指に入る実力を持ち、自由と民主主義を守る世界的な体制の一翼を担っています。

今、もし戦争が起こったとして、民信の統一を図るために「君主を守るために戦え」などと主張したら、その反発は第二次大戦のころの比ではなく、逆に、国家を二分することにもなりかねません。これからの戦争として国を内部から荒らすゲリラが問題となっているのに、それをわざわざやり易くするのは得策ではありません。

遠い将来はどうなるかわかりませんが、現在、「君主を守る」ことを国是とするのは害のほうが先に立つと私は考えます。

>
ここにあった文削除。自己検閲(^^;)


「天皇を守る」ことを国是としないまでも、その世襲的身分だけで、他の人より安全が確保されるのは一種の身分差別であるという問題もあります。これについては、先に述べた議会の関与を経ることで、その批判を和らげることができると考えます。



以上、部分抜粋。

「議会が関与」ってのは、例えば強制的に摂政を立てるには参院の 2/3 の賛成が必要で、選ばれた摂政については 1/2 の賛成でやめさせることができるとかそういうことです。この辺のことは、いつか《JRF の私見:税・経済・法》で「憲法部分私案」みたいなカテゴリを作って書きたいなと思っています。


この手紙、最後のほうに盗聴法に関する記述があり、そこから書いた日付がだいたい特定できました。

よくある精神分裂症の症状に「盗聴されてると思い込む」ってのがあるんですが、私はまさにその症状があったんですよね。盗聴法がなければあるいは……って、まぁ、遅かれ早かれ結果的には発病したんでしょうけど。


更新: 06/02/18
初公開: 2006年02月19日 03:04:56
最新版: 2006年02月28日 04:05:25

2006-02-19 03:04:56 (JST) in 心と体, 経済・政治・国際 | | コメント (0) | トラックバック (2)

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