虐げられた者を敢えて嘲って反作用を期待するのは罪だろうが

教育基本法改正案をうけてようやくなのか「深刻化するいじめ」報道を見て思った。

私は、ある学期に一度手を差しのべた者を
次の学期に裏切ったことがある。

私は、自らの不潔な行為のそれとない注意を
無かったかのように聞き流したことがある。

私は、直感的嫌悪感だけで、ある者が追い込まれるよう、
その周囲の者に働きかけたことがある。

私は、過去を疎み身内の者の情につけこんで、
永く顧りみなかったことがある。

私は、ある行為が人を陥れる可能性に気付きながら、
自分に不利なことをしてでも、それを実行したことがある。
(陥れることはできなかったようだが。)

私は、許されえないことを書かないよう、証拠は与えないよう、
計算して告白している。

それでも

私に罪という言葉は響かない。
ここまで書いたことに罪を認めようとも思わない。


ああ、私は罪深い人間だ。

悔いたが故に改めることができたためしはない。
悪い行為を支えていたものを、時と日常が流して忘れさせたに過ぎない。
善い行為をしたことがあったなら、ひょんに気が向いただけである。
良心の呵責を感じるときがないわけではないが、
次の回に参考にするまで持続はしない。


虐げられた者を敢えて嘲って、その者の反作用を期待するのは罪だろうが、
そういう私が言わせてもらおう。

私は、いじめられた者たちの気持ちなどわかりたくないのだ。
「わかった顔をしたくないから」と言えば許してくれるだろう？

私は、いじめがあったかどうかも知りたくないのだ。
私が嘘をつくことを考えればあなたも嘘をつくから無駄な問いだろう？

私は、責任を問うことに無関心でありたいのだ。
あなたはこの不人気サイトに来た極端に珍しい人物であったとしても、
私は多くのブロガーの一人なんだから、こういう意見もあっていいだろう？

■	参考 ● 《JRF の私見：雑記：いじめにおける派生嫌悪》で書いた経済的「方法」が方法として機能するとは思わないでください。この記事と同じで、いじめてる側に作用しようというものです。……ちょっとウソですね。人を不快にさせたいだけなのかもしれません。 ● 《JRF の私見：税・経済・法：「自由と平等」のレトリック》はこの記事と同時期に書いたのですが、書いてから今日まで私以外2人に満たない読者しかいないようなのでこちらにもリンクしておきます。

更新：	2006-11-15--2006-11-19
初公開：	2006年11月19日 21:51:47
最新版：	2006年11月19日 21:51:47