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2012年3月11日 (日)

自然が復興する

我々の遠い未来の姿を今につたえる鉄筋構造物がゆらめいている。

死と共にあり続けた動物・生物は
  俺達はもっと醜くてよかっただろうと語りかける。

私は瘴気を想いながら、
  二次元のタペストリーをテレビ画像に彫金する。

黒く藍く皴を盛り込めば、
  津波となるはずだった瘴気は霧散する。

私が原発作業員に感謝しますという背後に、
  「お前がやったんだ」と罵しる私の顔がある。

そして黙祷した私のいらだちに
  廃品回収車がスピーカーで「ありがとうございます」と唱和する。


関連

書き込みは東日本大震災から一年目にあたる日。aboutme:137553 とその続きの cocolog:69768386 で東日本大震災、原発震災に関するひとことを書いています。
更新: 2012-03-11
初公開: 2012年03月11日 14:59:36
最新版: 2012年03月11日 15:16:47

2012-03-11 14:59:37 (JST) in 精神分裂病 時事 箴言・辛言・戯れ言 | | コメント (1) | トラックバック (0)

2006年5月 1日 (月)

わかりにくくて逡巡しましたよ

4月27日の日経に《NIKKEI NET:社説・春秋 − “新通貨”「ギル」「アデナ」「ゼニー」をご存じか?年に150億円がネットの深淵に消える》って記事が載ってて、カミュとかなんとかいって遠回しに若者批判してるから「何だかなー」って思ってたんですが、4月28日にサイバー刑法の採決がある予定だったんですね。

そんなにわかりにくいと、キンタマかきたくなるのかもね。おフランスの香りに憧れるほどお上品じゃないのよ。ボクタチ。

ってオレは違うよ。別に痒くないから。ちょっと糖の甘い匂いが出るかなって心配なだけ。;-)

更新: 2006-05-01
初公開: 2006年05月01日 08:58:27
最新版: 2006年05月01日 17:22:11

2006-05-01 08:58:24 (JST) in ゲーム 経済・政治・国際 時事 | | コメント (1) | トラックバック (0)

2006年4月30日 (日)

セキュアジャパン 2006 の Winny 対策としての VM は釣り?

本丸はこちらのように思います。

共謀罪は、今の日本の体制であればあとから包括的に政府による情報利用を規制する法律を作れば何とでもなるような気がしてスルーしていたのですが、ボット対策とプロバイダ規制の法律が含まれていたんですね。

恥ずかしながら、この記事の公開日の前日(4/29)にはじめて気づきました。

ボットに関して私の意見は下記「参考」の日弁連の見解とだいたい同じです。挙証責任をボット作成者側に課してもよいので主観目的を入れて欲しいです。

さらなるプロバイダ規制をしたいならば、本当は令状の保全・公開システムを作れといいたいのですが、少なくとも、プロバイダへの命令を行ったときに、令状なしであれば、それが保全され自動的に公開されるシステムと、できればプロバイダ側からユーザーへのデータ提供範囲の通知義務が欲しいです。

情報コントロール権やプライバシーを守ることはもちろん、警察などへのなりすましを防ぐことが目的です。タテマエ上はプロバイダ業には自由に参入できるはずですから、セキュリティレベルの低いプロバイダでもダマされにくいよう対策をこうじておこうということです。


セキュアジャパンの VM (Virtual Machine) 構想とは違いますが、VM っつーかエミュレータの技術は、複数の第三者がそれぞれプログラムの仕様を理論的に枝切りしながら総当り的に検証し、その証明過程のソースを公開した上で対象プログラムを電子認証し、そのような認証済プログラムのみリモート実行できるようにする……とかいう技術として、私がずっとやりたかったものなんです。

デバッガの代わりに理論的な極限状況を再現できるものとしてのエミュレータって感じかな。他の方からすれば、エミュレータというよりもインタプリタ + 定理証明システムってことになるのかもしれませんが。

そういった研究は私にとっては困難で諦めていましたから、その分野に研究費がまわるのは研究を離れた今も正直うれしいです。でも、それは今のところ「空中要塞」を造りたいってぐらいのアイデアですからね。

そういう私からすると、Winny 対策に VM ってのは、ボットとかの空中戦がメインになってるのに、ウィルスの射程距離から絶対届かないことを追及するって感じで「大艦巨砲主義」を思い出させるんですよ……


最初、武田様のところにコメントをしたのですが、コメントを許可制になさっていたのか、うまく書き込めなかったのでブログに書き、トラックバックしました。二重になってしまったら、お手数をかけて申し訳ありませんが、コメントを消去していただければと思います。

そのコメントを基にしていますが、かなり書き足しています。


匿名 P2P を認めた上で、著作権法をどう考えるかという私の意見については、あくまで方向性でしかないですが、下記をご参照ください。

更新: 2006-04-30, 2006-05-01
初公開: 2006年04月30日 00:21:58
最新版: 2006年05月01日 02:09:46

2006-04-30 00:21:56 (JST) in 論理学 時事 情報工学・コンピュータ科学 | | コメント (4) | トラックバック (4)

2006年4月11日 (火)

ICカードの迷信をバカにできるほど端末管理できてる?

「偽造カードが作られる」のは迷信に近いのかもしれませんが、「スキミング」による電子スリについては、サーバーに接続などして正規のチャレンジができるクライアントを持ち歩ければ理論的には可能だと思います。

>
>
...接触型カードにかざせば、たちまちデータを読まれ(3秒ほどでOK)、偽造カードを作られてしまう恐れがある。


て典型的な迷信のひとつですね...ICカードとリーダーのやり取りはチャレンジ・レスポンス方式で暗号化されてますので、スキミングされても平気です(もちろん、暗号化のキー長が短ければリスクなしとは言いませんが)。データを読まれてもなりすましは不可能ということです。...


電子スリが起こらないようにするには、端末の管理をしっかりしなければなりません。

ただ、管理をしっかりするとしても、「端末が今どこにあるか」「ちゃんとした回線経路を辿ったか」がわからないと究極的には封じられないのではないでしょうか?後者はまだしも、前者はカード側に地点を確かめる機能がない以上、複数端末の連携による地点の偽装に対抗するのは困難なため、理論上の懸念(迷信?)は残ると思います。

とはいえ、今でも、デビットカードやプリペイドカードで同様のこと(正規に接続できる端末を用いたアタック)が起きても良いのに、そういう事件の報道がないということは、犯罪が割にあわないなど、実用的には十分な管理がなされているのでしょう。
更新: 2006-04-11
初公開: 2006年04月11日 21:03:15
最新版: 2006年04月11日 22:13:21

2006-04-11 21:03:11 (JST) in 時事 情報工学・コンピュータ科学 | | コメント (5) | トラックバック (4)

2006年4月 1日 (土)

ISP による Winny 規制が良くない理由

まずはじめに、私は ISP による規制はかまわないと思っている。すでに日本は、開発者の逮補という大きな一歩を踏み出しており、他の世界と歩みを異にしてもコンピュータの技術よりも行政の法解釈技術で P2P を規制をする方向に進んでいる。

私は技術の発展において多様性があることが何よりも重要だと考える人間である。たとえ世界が「ネットの中立性」を最大限確保しようとしていても私は日本の自己犠牲的な独持路線を支持する。

ただ、今回はそれはそれとしてなぜ ISP による規制を問題とすべきかを考えてみた。

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2006-04-01 19:57:44 (JST) in 時事 情報工学・コンピュータ科学 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2006年3月30日 (木)

今の日本を代表する文化は「萌え」よりも「Yaoi」なんですか?そうですか − 私の「萌え論」

偏りがある米 Amazon とは言え、《Amazon.com:Comics & Graphic Novels:Top Sellers》を見ると翻訳された腐女子マンガが多くてフツーに引くよな。

最近では、少年マンガはネギま!NARUTO鋼の錬金術師ぐらいで、青年系はベルセルクとかがたまにランクに出てくるぐらいだもん。しかもネギま!以外は、なんつーか、匂うハナあらば匂うがいいという、腐臭がするしね。

アメコミが切り拓けなかった女性向けマンガ市場を開拓したと言えばカッコイイけど、一般人から見れば低モラルの成人向マンガですから。


「Yaoi」系の話も、下の参考にあるように本やニュースが出て、確実に表に出ようというか、引っ張り出されようとしている。

最近では腐女子の用語法として特定のカップルについて「萌え」という言葉を使うようだが、謂ゆる萌えヲタのキャラ萌えとは異質なモノを私は感じる。

「萌え」と「Yaoi」は別物だと思う。「ますらをぶり」と「もののあはれ」が別物であるように……

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2006-03-30 01:11:05 (JST) in アニメ・コミック 日本語論 時事 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年3月16日 (木)

Winny 媒介流出事件 ― 新たなプロバイダ規制 vs P2Pファイル共有の信頼モデル

Winny によりダウンロードしたファイルを実行して、ある種のスパイウェアに感染する事件が取り沙汰されている。他のスパイウェアと同様にある程度の範囲にあるデータを無分別にネットワーク上に送信するが、問題は、他のスパイウェアと違い、その PC にある特定の P2P ソフトを介在するため、送信先の管理者に対策を求めることが難しいことにある。

(ちなみに「スパイウェア」という言葉だが、私は自然に発生し、まだ一世代すら経ていない言葉を「定義付け」するようなせっかちなヤカラの定義に従うつもりは毛頭ない。)

なぜ、対策が難しいか。その理由にはいくつかの側面がある。

まず、管理者について

1.
送信先の「管理者」が複数いるだけでなく、技術的に特定するのが難しい。
2.
P2P の利用は違法性が高く、管理者として名のり出ることが難しい。
3.
さらに個々の管理者のレベルはまちまちで対策の実施について確実性をあまり期待できない。


さらにアプリケーションの利用の問題として

4.
ファイル共有を目的としていたためキャッシュの削除に関しては意図的にやりにくくされていた。
5.
同じ P2P を利用して意図的に捏造した情報を流すことは、DoS アタックのような過負荷を利用した不正アクセスと見なされかねない。
6.
ハッシュの捏造は難しい。

続きを読む "Winny 媒介流出事件 ― 新たなプロバイダ規制 vs P2Pファイル共有の信頼モデル"

2006-03-16 05:15:30 (JST) in 時事 情報工学・コンピュータ科学 | | コメント (2) | トラックバック (3)

2006年3月 7日 (火)

ケータイと PC の連携:「着脱式デバイス」で特許取得なんてできるの?

「USBメモリ挿入−プログラム自動起動」で特許取得》という記事があった。 特許電子図書館で「着脱式デバイス」で検索すれば関連特許(今のところ同一の代表出願者による)が出てくる。

USB 機器を CD-ROM として認識させ AUTORUN.INF を実行させることに関する特許のように見える。

出願は 2002 年……90 年代ならまだしも 2002 年でこれぐらいのアイデアは PC をいじる人間なら誰しも持っていただろう。「その分野の専門家(当業者)が容易に思い付くことができる」というものじゃないのか?

まぁ、でも今さら AUTORUN.INF みたいな社内セキュリティ的に問題のある機構だからこそ、特許がおりたのかもしれない。

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2006-03-07 11:24:27 (JST) in 時事 情報工学・コンピュータ科学 | | コメント (0) | トラックバック (3)

2006年2月18日 (土)

時間の貨幣価値:「金で買えないモノはない」か?

「金で買えないモノはないか」を説明するのは難しいので、まず「競売物件は金で買えるか」ということから説明したいと思います。

確かに競売物件を落札すると、売買価格が成立します。結果的にお金を払って買うことになりますから、「競売物件は金で買えた」といえます。

では、落札する前は「金で買える」といえるでしょうか?

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2006-02-18 02:36:23 (JST) in 経済・政治・国際 時事 確率論 ストーリー | | コメント (1) | トラックバック (1)

2006年2月11日 (土)

国旗・国歌とフィギュア写真を同列に論じちゃダメですか?

建国記念日。国旗・国歌にこだわりはないけど、左右どちら側も、それについて何らかの実力を使うってのはやめて欲しい。

でも、象徴を強制しようとする人より、まだ、拒絶する人のほうがマシだとは思う。だって、坊主憎けりゃ袈裟まで憎いって気持ちはわかるが、坊主を好きなんだったら袈裟まで愛せってのは変でしょ。そういうのは好きなんだったら勝手にやってよってのが正直なところ。

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2006-02-11 12:48:44 (JST) in 経済・政治・国際 時事 教育 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2006年1月30日 (月)

GTA 問題: 暴力ゲーム規制 vs プログラマの育成

Grand Theft Auto(略して GTA)というゲームをご存知だろうか?80 年代アメリカをインスパイアし、主にマフィアの暴力抗争を描いたゲームである。全世界で大ヒットしたが、その暴力表現が過激なことがしばしば問題とされた。ゲームに限らずヒットした物にはよくある話だが、このゲームを参考にしたと称する少年犯罪も起きている。

ここまで話題になるゲームが、とりあえず、どれほどのものか知っておこうということで、上記のゴタゴタで日本未発売の“GTA: San Andreas”を買って実際にやってみた。

私は、ニュースや実写ポルノではなく、マンガやゲームのような表現については、過激なほど「表現の自由」論者であるから、「ゲームを発禁にする」という方向には絶対に反対であることをあらかじめ銘記しておく。

その辺の議論については別の機会にまわすとして、今回は MOD という視点から今回の動きを批判しよう。

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2006-01-30 12:18:19 (JST) in ゲーム 時事 教育 | | コメント (0) | トラックバック (0)