宣伝: 『「シミュレーション仏教」の試み』(JRF 著)。Amazon Kindle で、または、少し高いですが、DRM フリー EPUB を BOOTH で、販売中!
技術系電子本。Python による仏教社会シミュレーション( https://github.com/JRF-2018/simbd )の哲学的解説です。

« 『創世記』ひろい読み − 女の誕生 | トップページ | 『創世記』ひろい読み − ネフィリム »

2006年8月28日 (月)

『創世記』ひろい読み − アダムの再婚

アダムとイブが楽園を追放されたとき、アダムの二番目の妻とカインの妻がいったい誰なのかという問題がある。

説 1.
基本的に女性が生まれたことは記載されておらず、アダムの二番目の妻は、カインの末裔かアダムの娘で、カインの妻はイブかカインの姉妹である。
説 2.
彼女らは人ではなくどちらかといえば獣である。
説 2'.
彼女らは 06:02 にある神の子である。
説 2''.
アダムとイブは四次元的に最初に創造されたのであり、人間の時間では必ずしも最初の人間ではない。
説 3.
アダムとイブは象徴的存在で、楽園を追放されたアダムとイブは、そもそも複数いた。
説 3'.
楽園から追放されるとき複数になった。
更新: ,01/07/15
初公開: 2006年08月28日 20:23:50
最新版: 2006年08月28日 20:23:50

2006-08-28 20:23:49 (JST) in 旧約聖書ひろい読み | | コメント (4) | トラックバック (0)

批評や挨拶のためのネットコミュニティ

  • はてなブックマーク(って何?) このエントリーをはてなブックマークに追加 このエントリーを含むはてなブックマーク このエントリーを含むはてなブックマーク
  • Twitter (って何?)

トラックバック


トラックバックのポリシー

他サイトなどからこの記事に自薦された関連記事(トラックバック)はまだありません。
» JRF の私見:宗教と動機付け:『創世記』ひろい読み − アダムの再婚 (この記事)

コメント

創世記の最初に出てくるやたら寿命の長い奴らって、個人名ではなく部族名、と言うことはないでしょうか。

匿名投稿 | 2008-08-26 19:39:35 (JST)

あり得ると思います。ただし、具体的な物語のある「族長」の物語を敷衍して、(現代でも古代でも)個人名として読んでいる人のほうが多いだろうことは、最初に述べおかさせてください。

暦の問題ではないかとも個人的にはよく思うのですが、あまり肯定する意見を見ません。おっしゃるような部族名や王朝名と考えないと、不自然なほど長く、暦の問題にはできないという判断があるのかもしれません。

基本的には私の理解を超えた問題です。

ただ、一点、このサイトの標題である「宗教と動機付け」という側面から判断したことを申しますと、(前半部の名が)部族名であると主張することによって、後半部もそのようなものだと考え、一つ一つの人名の物語を分けて考える傾向がついてしまう可能性を誰かに与えてしまうことがあることにご注意ください。

確かに、創世記等には複数(派)著作説があったり、ご指摘のような解釈がありえるとは思いますが、一方で、一つの人名に「作者」がかけた思い、また、そう解釈してきた人々の営みがあることを忘れないようにしてください。…いや、「ください」というのは自戒です。

別々に解釈することで何かを得た人もいるし、これからもあるかもしれない、とは覚えておきたいと思います。今回の質問で私が気付きました。

「匿名」様には不十分な解答かもしれませんが、いろいろな文献等にあたれば、私に問うよりもはるかに、すばらしい知識に出あえるでしょうから、私の解答は、上のとおりとさせてください。

コメントありがとうございました。

投稿: JRF | 2008-08-27 00:07:01 (JST)

「匿名」様への解答ではなく、主に他の訪問者への補足になるかと思いますが、この記事で「アダム」を部族名と考えた場合について考察します。

この場合、最初のアダムと再婚したアダムは「別人」であるという解釈ができます。そして、部族なので、再婚したほうのアダムの相手が人間か近親かというのはあまり問題ではなくなります。ただ、「再婚」が、部族長の再婚のことか、「同盟」関係の見直しなのか、といった観点はでてきます。

一方、最初の「物語」がついたアダムも部族だとした場合、この記事と同様な問題が出てきます。アダムの集団を複数にするのはどういう者達かという問題です。「説2」のように獣のようなものを集めてアダムという(人間)集団にしたんだ、または、「説3」のように同時にたくさんのアダムを並行して創ったんだ、そして、象徴として物語がある、という解釈が考えられるでしょう。

私は支持しませんが、集団となってはじめて人間(アダム)なんだというのは、興味深い見識とは言えるでしょう。

投稿: JRF | 2008-08-27 16:38:02 (JST)

もう何年も前のコメントに今さらですが、補足説明です。

すべての「寿命の長い奴ら」が部族名かについては上に書いた通りですが、ことこの記事の「アダム」に限定すると、言及しておくべきことがあったようです。

それは、イサクの長子、ヤコブの兄のエサウが「エドム」とも呼ばれていることです。その「エドム」ははっきり部族名(や地方名)となります。ヘブライ語では基本子音のみで表記するのですが、このエドムは、アダムとほぼ同じつづりになります。英字アルファベットで書けば、アダムは adm のようにつづり、エドムは adom のようにつづります。 エドムの名付けの理由のところ(創 25:30)で「赤いもの」から名が付けられるのですが、そのつづりは adm となっています(正確には hadm、h は定冠詞)。

ただ、エドム人と「人類の始祖」アダムとの関係については、聖書が書かれたとき、どれほど意識されていたかは私にはわかりません。似た名前なのに、二者を結びつけるそれらしい言及は聖書にはないからです。それ以上の学識は当然のごとく私にはありません。

不十分だと思いますが、私からできる説明は以上です。2008年にコメントを書いたあと、そういえばとエドムのことにも気付いたのですが、良い機会がなく、長い間、そのままにしていました。最近、聖書を読みなおしていて、この質問を思い出したので、説明を書くことにしました。気付いていたのに、補足が遅くなって、すみません。

(ひょっとすると、「匿名」様は、このことへの言及を解答の試金石にしていたのかもしれません。そうだとすれば、私は失格者ということになりますね…。)

投稿: JRF | 2016-03-27 19:48:50 (JST)

コメントを書く



(メールアドレス形式)


※匿名投稿を許可しています。ゆるめのコメント管理のポリシーを持っています。この記事にまったく関係のないコメントはこのリンク先で受け付けています。
※暗号化パスワードを設定すれば、後に「削除」、すなわち JavaScript で非表示に設定できます。暗号解読者を気にしないならメールアドレスでもかまいません。この設定は平文のメールで管理者に届きます。
※コメントを書くために漢字[かんじ]でルビが、[google: キーワード] で検索指定が使えます。


ランダムことわざ: 七転び八起き。