2020年3月 2日 (月)
環境保護などを想定したボランティアについてゲーム理論的なモデルを考え、所得税からNPOを支援するような「協力」の必要性を考える。
ゲーム理論の枠組の他に人工経済的なモデルも作り、競争によって高い全体効用から低い全体効用に滑り落ちる「囚人のジレンマ」的な状況が、ゲーム理論では説明できないが、シミュレーションではそのようになりうる例を示す。
なお、本稿は、(ほぼ)「ボランティア・ジレンマ」とは関係がない。
2020年2月13日 (木)
ミクロ経済学の我流シミュレーション その5 大改良
大改良を行った micro_economy_7.py をリリースする。改良点は大きく以下の通りである。
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以下、順を追って説明していく。
2019年6月11日 (火)
資産市場の簡易シミュレーション その2 論理的モデル進化
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概要
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前回のモデルでは知的財産を高く手に入れたほうが、後日高く売れるようになっていた。そのような「経済」であるとわかっていれば、知的財産を高く売る者を需要側は強く需要するはずである。むしろ、それが新たな「定常状態」のルールになるべきだ。
…と「論理的」に考えはじめたところから、モデルの細かな部分を調整し、その調整した結果が正しいか見るためレポートを充実させる…ということを繰り返し、モデルをブラッシュアップ(特徴を失わない進歩すなわち「進化」)させていった。
結果、土地は多く持つ者が売るが、そういう者は得てして現金を持っているためすぐに別の土地を買い、土地持ちの地位は変わりにくく、一方、知的財産市場に参入するのは債務者で、贅沢品を買うための手元現金を得るため…となった。
今回はその記録である。
2019年5月31日 (金)
資産市場の簡易シミュレーション
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概要
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「土地」と「知的財産」からなる資産市場のシンプルなシミュレーションまたはゲームを Python で行う。そこには贅沢品と賃金だけからなる商品市場をからめる。
「知的財産」市場の総額を一定に保つよう各期減価しさえすれば、自然な借金増加と「平均への回帰」があるために、資産市場の現金が商品市場に流入することでのバランスの崩れを、商品市場の賃金からの借金返済の現金が資産市場へ還流することで補い、自然に再度バランスが取れ、ほぼ定常状態に致ることが確認された。
2019年5月24日 (金)
ミクロ経済学の我流シミュレーション その4 最適化の失敗
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概要
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これまでも最適化関数が失敗(fail)を返すことはあった。今回はそのことではなく、最適化が成功したとしても、それが本当に全体として最適最良のものになっているかを問う。結論としては、そうなってなかったが、大きな問題ではないと私は考える。
ミクロ経済学の我流シミュレーション その3 log 戦略
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概要
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micro_economy_1.py などはよく「発散」してしまうが、「発散」を防止するには、急な価格上昇に対して「弾力的に」需要が減ればよい。そのための方法として、スコアの計算に log 関数に似た関数をかませることにした。
分野の一方がプラスで一方がマイナスといった極端な例はほぼなくなったが、しかし、思ったほど(micro_economy_3.py ほど)バランスは取れなかった。
2019年2月22日 (金)
受託者責任と違法ダウンロード拡大
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ストーリー
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ユーザーの占有する PC でスクリーンショットをできなくするのはやり過ぎであった。PCを一時預ると目されるサービス提供者は受託者であり基本的にユーザーのために努力せねばらなないのだから、それは背任(罪)である。それが他では手に入らない著作物を以って迫られたという点において、強要(罪)であった。その契約に不備があるのを知りながら、それを悪意ある存在とみなそうとしなかった OS 提供業者も背任のセンが濃い。そして、それらが著作権者集団の共謀(罪)のうちになされたという疑いが濃厚である。
スクリーンショットをできなくすることは引用をできなくすることである。引用は私的領域・公開しない領域でもなされうるもので、表現の自由どころか内心の自由さえ著しく侵害するものと言えよう。
クラウドロッカーは、根拠不明に、特定のファイルのアップロードを禁止したことがあった。寄託を受ける受寄者としてユーザーの財産の保管をいたずらに危険にさらす背任の疑いが強い。
スクリーンショットの違法化などは、ここを無罪にするため、事後的にそれを正当化する論理が求められ、その犯罪にまさに政府が加担しようとしているとみなさるのではないか?
とは言え、もちろん、そもそも特定の任に着く契約をしたわけでもないという主張や、共謀罪の要件にあたらないという主張や、罪刑法定主義にてらして問題ないという主張を私は排斥するものではない。ただ、ここでは原理的な部分を問うている。
私は別に有罪だから糾弾しようというのではない。先の政府ではないが、原理的な罪でしかなくてもそれを無罪とできるように環境や論理を整えていくことはでき、それをすべきだというだけのことである。
まず、クラウドロッカーの場合は話は簡単で、上のものは単に言いがかりのレベルでしかない。法律の本を読むと、寄託に類似する事務管理ではしばしば、公序良俗との関係が問題になる。公序良俗に反する物は、受け付けなくても受寄者としての任を果たしたことになるだろう。ただ、その場合、その物が違法物であることが明確でなければならない。
私的複製が刑事では違法でないが民事では違法であることにどういう意味があるか疑問に思う人もいるかもしれないが、こういうとき民事で違法であることが明らかなら、それは公序良俗に反するから受け付けない、場合によっては消去する論理が通用することになるのである。
一方、スクリーンショットを禁止したことについて、ここで所有者の管理という軸を導入するのが本稿のタネを明かしとなる。
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この「身分相応な管理」を取り出し、もっと一般に著作物の「応分の管理」ということを考える。その実態は、消費者の場合は、ウィルス駆除ソフトを導入したり、WiFiルーターのパスワード等を適切に設定したりという「消費者として十分な注意(消費者十分注意)」程度のことである。
これにより、スクリーンショット禁止は、応分の管理を容易にするために、または管理コストを安くするために行われたユーザーのための行為であったとなる。
スクリーンショット禁止が「やり過ぎ」というのは依然としてあり、後述していくようにそれをケアすることを考えるにしても、応分の管理という軸を導入することで、背任罪や強要罪まで問うのは「行き過」ぎとなろう。
さて、話のつかみとしてまず煽情的なことを書いてみたが、そもそもの本稿の目的は違法ダウンロード拡大について広く提案を行うことにある。
2019-02-22 03:08:29 (JST) in 知的財産 | 固定リンク | コメント (3) | トラックバック (0)
2018年9月 9日 (日)
ミクロ経済学の我流シミュレーション その2 バランス戦略
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バランスを取る
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それぞれのプレイヤーが独立ならば、それぞれのスコアを足し合わせたものを最小化すれば、その要素に含まれるプレイヤーごとのスコアも最小化しているはず…となる。
もし、プレイヤーどうしに利害の対立があれば、どうすればよいか。利害が重なるところは、それぞれの力が「釣り合う」ところで決まるとでも考えるとすれば、それはバランスに関するパラメータを新たに定義し、それをスコアに加えることになる。そうではなく、もし、力関係が決まっていて、常にどちらかの利益を重視するなら一方だけをスコアに加えたり、バランスを取るときに重みを付けたり、運で決まるというなら、ランダム性を加えたりすればよい。
バランスを取るときは、具体的には、スコアの分散などをスコアに加えることになる。ある程度、バランスを見るが利益の最大化を行うといった場合、利益とバランスのどちらをとるか、スコアの分散などを加えるときの係数で調整することになる。
今回は、基本、バランスを取るために必需品・贅沢品・原料の各分野のごとの利益に関して分散を取り、それをスコアに足すことにした。
2018-09-09 22:39:48 (JST) in 経済学 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)
2018年3月19日 (月)
ミクロ経済学の我流シミュレーション その1 基礎経済モデル
ミクロ経済学に基づき、経済シミュレーションまたはゲームを作った。モデル自体は簡単なものなのだが、「動く」までにするのが一苦労であった。コンピュータでシミュレーションができるようになるまでには、いろいろ決め難いことを決めねばならない。あいまいにしたいことがあれば、どうやってあいまいにするのか、乱数を使うならどのような乱数を使うのかを決めなければならない。企業が赤字の場合どうするか、パラメータが 0 や無限に近くなるのをどのような考え方で防ぐか、そういったことを決めていかねばならなかった。本記事は、その記録である。
基本的なアイデアは、価格によって需要と供給を決め、その需要と供給が一致するように、つまり(需要-供給)の二乗が最小となるように、最適化関数を用いれば、経済シミュレーションができるのでは?…というものである。
しかし、商品の生産について考えてみると、価格が増えると供給が増えるという経済学の法則が、個々の企業においては成り立っていないと考えるようになった。もちろん、利益が出ていれば新しい企業が参入があるし、利益が出ていなければ退出があって、そういう意味で「供給力」の増減はあるだろうけれども、むしろ、個々の企業は赤字にならない限り需要があれば必ず生産はするのではないかと考えるに致った。しかし、そう考えると、需要と供給は必ず一致するわけで、(需要-供給)の二乗を最小化するという道は崩れる。替わりに各企業を総合した利益を最大化することを最適化に組み込むことにした。(労働需給に関してのみ、(需要-供給)の二乗の最小化を組み込んだ。)
マルクス経済学を参考に、商品は、必需品、贅沢品、原料の三種ということにした。労働者は必需品を毎期需要し、また、貯蓄を持ち、(マルクス経済学と違って)貯蓄等の余裕から贅沢品を需要すると考えた。必需品、贅沢品、さらに原料も、原料と労働から作られると考えた。
資本家は、違った戦略を持ったエージェント 5人で表し、一期につき一分野に一社しか企業が参入できないと決めた。モデルを簡単にするためである。参入する資本家はランダムとした。
本来は、このシミュレーションを使って経済学的知見を確認するのが目的であった。しかし、思いのほか、シミュレーションをまともに動かすのに手こずり、たまに「まとも」に見える動作をするだけで満足するのが現状で、経済的知見のような微妙なことを言えるまでには致っていない。それが残念である。今後の課題としたい。
プログラム言語は、流行の Python を使った。人工知能入門を私が勉強したときに Python の最適化関数を知ったのが、Python を使おうと思ったキッカケである。
2018-03-19 17:04:10 (JST) in 経済学 | 固定リンク | コメント (10) | トラックバック (0)
2012年5月 1日 (火)
ブログアーカイブの電子書籍の利用許諾(案)
現在、このブログサイトを電子「辞書」化し販売することを検討している。ただし、このブログは無料公開を存続させるため、新しく創られた会社がそれを販売する形にして、仮に会社に何かがあっても、個人の私がブログそのものを続け無料で読めるよう、逆に私に何かあっても、データの譲渡・貸出という形で読める可能性が高まるよう考えている。
ちなみに、電子「辞書」化とは、辞書のような検索インデックスの付いたアーカイブにすることを意味し、無料でブログは公開しつづける以上、、作品を読めるというより検索がローカルでもできることの利便性に主に商品性を見出していただくモデルになる。敢えて挙げるなら、私という著者からライセンスを取得する作業を行ったことも商品性に含めることができるかもしれない。これは著作権法の歴史から見れば、情報そのものに権利はないという建前の本来の「コピーライト」に近いモデルだとご理解いただけるのではないか。
これまでのアクセス解析から、住民税均等割(現在7万円)以上を稼ぐのは難しく、赤字になるのはほぼ確実となる。どうせ赤字になるのだからということで、これまでの「勉強」の成果を活かし、実験的な「利用許諾」を付して販売しようかと目ろんでいる。
ただ、計画中どころか下準備の段階で、肝心の変換スクリプトさえ書いていない。このまま立ち消えになる可能性もあり、そうすると、以前、集大成的な記事を書こうとして挫折しお蔵入りにしてしまったように、考えかけた「利用許諾」もいっしょにお蔵入りになって、何かの折につじつま合わせに困って《ひとこと》で小出しに発表しちゃうようなみっともないことを、またしてしまうかもしれない。
それはもったいない。むしろ景気付けにババーンと公開してしまったほうが、あとで退路に気をもんだとしても荷が軽くなっていい。そういう「気合い」で、不完全は承知で、先にそれを紹介することにした。
だから、まずいきなり案を書く。
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利用許諾(案)
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注記
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2012-05-01 04:09:28 (JST) in 知的財産 電子金融 | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (2)