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A, B, Cの3人の男がいた。Aがまんじゅう5つ、Bがまんじゅう3つを持っていて、それを3人で分けあって食べ、お礼にCが金貨8ルピーを差し出した。このときAが7ルピーも取り、Bが1ルピーだけ取るのが公正である。なぜか?
JRF 2009年11月 6日 (金)
A, B, C の 3 人の男がいた。A がまんじゅう 5 つ、B がまんじゅう 3 つを持っていて、それを 3 人で分けあって食べ、お礼に C が金貨 8 ルピーを差し出した。A は「A に 5 ルピー、B に 3 ルピー」と主張し、B は「半々」を主張してあらそいとなり、長官のもとに行った。
JRF 2009年11月06日 4262
長官は「A に 7 ルピー、B に 1 ルピー」と裁いた。いうには、まんじゅう一つを 3 つに分けると全部で 24 切れになる。一人 8 切れずつ食べたとすると、A と B は自分の分から 8 切れ食べたとできるが、C が食べた 8 切れは、A から 7 切れ、B から 1 切れという計算になる。よって、その比率によって分けた。」B は納得して去った。
JRF 2009年11月06日 7167
計算するなら次のようになる。
まんじゅうの価値を m、金貨 1 ルピーの価値を g とする。それぞれが出した資本は A : 5m、B : 3m、C : 8g である。それぞれ (8/3)m ずつ消費し、A: a g、B : b g、C : c g で金貨を割け合ったとする。
食後、A が得た価値は (8/3)m + a g で、食後の全体の価値 (8 m + 8 g) に対する比率 ((8/3)m + a g)/(8 m + 8 g) が、食前の価値の比率 5m / (8m + 8g) に等しいとできれば良さそうだ。分母が共通なので削り A, B, C について式を書くと、
JRF 2009年11月06日 1788
A: (8/3)m + a g = 5m,
B: (8/3)m + b g = 3m,
C: (8/3)m + c g = 8g.
変形すると、
m = (3/8)(8 - c)g,
a = (7/8)(8 - c),
b = (1/8)(8 - c).
c = 0 とすると、a = 7, b = 1 が出る。
q.e.d.
(これを知っている者と知らない者がそれぞれいるときに、この間違えやすさを使って、どうやればどれぐらい余分な「利子」を稼げるだろう…?)
JRF 2009年11月06日 7433
上はちょっと前にローカルにメモしたんだけど、記事↓の中の問題を見てこれも需要があるかなと思ってここにも書いておく。
なぜ「IQが高い」は「賢い」を意味しないのか - スラッシュドット・ジャパン
http://slashdot.jp/articles/09/11/05/0647237.shtml
JRF 2009年11月06日 2111
問題は、
1. バットとボールは合わせて1ドル10セントである。バットはボールよりも1ドル高い。では、ボールはいくら?
2. 5つの部品を作るのに5台の機械で5分かかる。では、100台の機械で100個の部品を作るには何分かかる?
3. ある湖に蓮が浮かんでいる。毎日蓮は2倍に増える。湖全体を蓮が覆い尽くすまでに48日間かかった。では、蓮が湖の半分を覆うのには何日かかる?
JRF 2009年11月06日 8564
答えは、
1. 5セント。(x + y = 1.10, x = 1 + y <==> x = 1.05, y= 0.05)
2. 5分。(1つの部品を1台の機械で作るのに5分かかる。)
3. 47日。(初期値を C とおく。C*2^48 の 1/2 は C*2^47。)
JRF 2009年11月06日 8700
ただし、多湖輝『頭の体操』を読んでいた世代の一人としてはスラドのコメント↓のほうが好み。
> 1. 5~10セント。 (バットを買うとおまけでボールがついてくる可能性を考慮すれば10セントに。)
> 2. 100分。 (機械が増えた所で一度に操作できるわけないのだから速度は変わらない。)
> 3. 0日。 (すでに湖全体を覆い尽くしている。)
> 極まれにセットより単品の方が高いというわけわからん商品があるから1は間違ってるかもしれない…
JRF 2009年11月06日 2192
IT者として 2 に関しては、CPU のパイプライン処理を思い出す。流れ作業でよく説明されるものだが、一つの命令を複数に分け、部分的な命令を流れ作業で実行する。一つの命令が終る前に次の命令にとりかかれるのが速い。ジャンプや変数参照の重なり等で流れに乱れが出ると遅くなる。
5命令を5段の分割で5分かかるとき、パイプライン処理だと流れる前の部分、残る部分があったはずなので、1命令を1段ですれば3分ぐらいになるかもしれない。本来は一つの命令のあと次の命令を実行しなければならないのが短くなってる。(つまり 3*5 = 15分かかるはずが、5分で済んでる。)
JRF 2009年11月07日 1879
一つの命令のあと次の命令というのは部品で考えれば、一つの部品を作るのに前の部品が必要になることに相当する。上の問題はそのようなことを排除していないため、1分で1つの部品を順次作るとすれば上と別の観点からも100分が答えとなりうる。
100命令を100段でやるというのは、まず段数に無理があるが、ある程度スピードアップがはかれたとすると、5分以上100分(or 300分)以下のいろいろな値をとることが考えられることになる。(もちろん、「工夫」がアダとなって300分以上となることもありえよう。)
JRF 2009年11月07日 6142
上のスラドのところのコメントを見れば、この他にもいろいろな「挙げ足」とりがある。
JRF 2009年11月07日 8746
上の>5命令を5段の分割で5分かかるとき(…)1命令を1段ですれば3分ぐらい<の「5段」は単位がおかしい。
命令が等しくn段に分割されるとすると(現実的でない仮定だが)、パイプラインが5「本」で1命令3分で5命令で5分かかった場合、n = 6 ということになる。
6分割された1命令を「□□□□□□」とすると5つのパイプラインは時系列に沿って次の図の縦の部分を並列に実行している。
□□□□□□|
□□□□□|□
□□□□|□□
□□□|□□□
□□|□□□□
"|" の線までで3分ということは"□"は30秒。全体が終るのは3分+4*30秒=5分となる。
JRF 2009年11月09日 8211
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↓の「長官の名裁き」より。
片山 ふえ & 正村 和子 編・訳『アフガニスタン民話集 ムルグイとミロス』
http://www.amazon.co.jp/dp/B000J82TLQ
JRF 2009年11月06日 7841