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映画『風と共に去りぬ』を観る。正直な感想を書くと、回収されてない伏線のようなものが気にかかる。当時、小説の「海賊版」騒動があったらしいが、さもありなんと思う。 (JRF 0235)
JRF 2011年8月26日 (金)
回収されてない伏線と私が気になったのは…。
1. レットがチャールズとケネディを実は殺したのではないかということ。チャールズに関しては、話のスジとしては、スカーレットと結婚したことから他の男達からいじめを受けたというセンもありえるが、実は、レットが殺していて、それを「いじめ」によると見せかけたため、軍が隠弊したというように仕上げることができよう。でも、こういったことが影響するストーリーに見えない。
JRF 2011年8月26日 2293
2. スカーレットが暴漢を殺したとき、メラニーの服といっしょに埋めたことになってる。これは、後にメラニーの服といっしょに死体が見つかり、例えばスカーレットの機転でまたしてもメラニーを救う…みたいなストーリーがいかにもありそうなのに、ない。こういったところが、また「ラジオドラマ」でもあったんじゃないかと思わせる。
JRF 2011年8月26日 3168
3. アシュリーの貞節をレットが知っている…ということは、レットが実はアシュリーが捕虜となっていたときなどに彼が不能となるようにしむけていたからではないか。チャールズとケネディを殺したのにどうしてアシュリーが生きているかというと、レットは殺すよりも残酷な仕打ちを望んだからとできる。その後、メラニーが懐妊を試みるとき勇気があるとレットが述べるようなシーンがあるので、「不能」というよりは「性病」と見るべきかもしれない。
JRF 2011年8月26日 8048
4. そして、もっとも大きな伏線が、メラニーが天使すぎるということである。メラニーは、スカーレットとアシュリーが実は「恋仲」であると知っていて、バトラーがアシュリーになしたこともわかっていた。復讐をいつも考えていていたが、それを抑えてきた…というより愚かさのため復讐を試みたこともあったが失敗してきた。最後、死の淵で、その思いを告白することで、スカーレットはメラニーを許す機会を与えられ、スカーレットがメラニーを本当に愛していたと「気付く」…。とかなるはずなのに、そうなってない。ドラマであっても、メラニーみたいな純粋な人間がいるなんて私には信じられない!(^^;
JRF 2011年8月27日 5307
typo 「隠弊」→「隠蔽」。
修正 「メラニーを本当に」→「メラニーを本当は」。
小道具とかちゃんと見れば示唆されてることもわかるのかもしれないけど、私にはその辺りはわからない。「海賊版」があったというのは wikipedia を参考にした。
《風と共に去りぬ - Wikipedia》
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A2%A8%E3%81%A8%E5%85%B1%E3%81%AB%E5%8E%BB%E3%82%8A%E3%81%AC
原作小説は文庫全4巻+続編か…。読みたいが、積んだままの本がかなりあるし…読むとしても随分先になるだろうな…。
JRF 2011年8月27日 1031
……。
レットに罪を着せたい私はメラニーという存在が信じられない。しかし、メラニーという存在があったのだから、「レットの罪」は戦後、レットのような人物が苦しんだ偏見に過ぎなかったのかもしれない…。(人はそのように試される…。)…これは論理的帰結というより宗教的信念の型のようなもの。
JRF 2011年8月27日 7150
↓を読むと、映画の脚本に二つのラインが存在し、とても長いフィルムを編集したとある。重要なのは、カットされたところに描かれたことではなく、完成されたフィルムを、そのように「信仰を試す」ものに仕上げたということ。もしかするとそこに戦争前の「南部の現実」への人々の想いを封じこめたのかもしれない。
《風と共に去りぬ 公開前後 シネマトーク - Gone with the Wind Release Cinema Talk -》
http://www.geocities.jp/yurikoariki/gonewithexhibitioncinematalk.html
JRF 2011年8月27日 4660
映画は DVD で観た。二枚組の長さを、今では珍しい表裏で一枚の DVD で観た。
まず、「Side A」で一つの独立した物語だったのではないかという疑念が沸く。レット・バトラーが戦場に戻るシーンがあるが、そうではなく、レットが北軍からタラの家を取り戻したあと、アシュリーが(逃げ)帰ってきてレットが去る…という展開でスカーレットが「リェーット」とでも叫んで、Side B の最後のカットが出れば、いかにもなアメリカ映画。(まるでセザールの CM。)
まるで、ラジオで人気だった作品が、続編を作るために引き伸ばされたかのよう。
JRF 2011年8月26日 2544