cocolog:70166552
ウランと石油、どちらも「子孫からの借り入れ」ではあり、一概にどちらがよりヒドいとはいえない。 (JRF 5383)
JRF 2011年10月13日 (木)
化合物から元素を取り出すという話ではなく、元素を他の元素から作るというのは一般には重い元素ほど困難で、それに必要なエネルギーは宇宙の衝突ほど巨大なもので、地球上では事実上不可能に近い話になる。
ただ、そうはいってもすでに地球には様々な元素があるし、宇宙に目を向ければ、地球で採れる元素なら、いくらでも「埋蔵」されているとは言える。それが現代の観測科学で確認されているとまでも言えるだろう。
それに比べれば「化石燃料」は、もしかすると生物の介在が必要なのかもしれず、宇宙で他の生命体が確認されていない以上、もしかすると地球にしかほぼ存在しない希少なものである可能性がある。
JRF 2011年10月13日 1942
ただし、それはあくまでも人類にとってはという限定がつく。人類の文明の登場はここ数千年のことでしかなく、地球という星が経てきた、これから経るであろう年数に比べれば、それは一瞬のことでしかない。
人類が化石燃料を採り尽くしたとしても、人類がある種の細菌と共に滅亡すれば、いずれ同じぐらいの化石燃料が復活する可能性がある。そう考えると、SF的だが、次の知的生命体にとっては、地球上には復活しないウランを使われるほうが迷惑だという話になるだろう。
JRF 2011年10月13日 3398
(ちなみに、そういう「次世代」にとっては、この数千年というのは、巨大建造物という化石が爆発的に見つかる時代で、それが人類という寄生虫の大量発生に耐えきれず滅亡した時代と発見されるのかもしれない。(^^))
JRF 2011年10月13日 3234
化石燃料とは、そういった「人類の滅亡」までの「タイムリミット」なのだという視点を持つと、宇宙に元素がいくらでもあるという観方も修正をせまられる。
つまり、人類がそのタイムリミットまでに到達できることができる範囲の元素しか使うことはできないという観方が必要になるということだ。
JRF 2011年10月13日 6927
火星探査で太陽電池のロボットが活躍していて、恒星はまさに星の数ほどあるから、太陽電池で宇宙開発ができそうな気がしてくるが、逆方向に地球に近い金星を見れば、大気の条件が悪く惑星に降りると太陽電池がほぼ使えなさそうだ。火星より向こうとなると、木星の衛星などが対象になるのかもしれないが、太陽電池の条件はどんどんきびしくなる。
JRF 2011年10月13日 5796
さらに資源を地球に持ち帰るとなれば、重力に逆らうだけのエネルギーが必要になるが、それを太陽電池でまかなうのはかなり厳しいだろう。かといって、大量の化石燃料を星に持ち込むのも難しい。とすると、少なくとも現地でエネルギー源を構成するためのプラント稼動までエネルギーを供給できる可能性があるのは原子力だけと考えるべきかもしれない。
JRF 2011年10月13日 8830
すると、原子力資源って本当に星の海を航海できるようになるまで、地球上に十分あるのか疑問になってくる。むしろ、地球では化石燃料を使いその推力で宇宙に出て、その星のエネルギープラントが構成できたときに、はじめて原子力でさらなる開拓を考える…といったエネルギーの使い方が合理的というか、人に与えられたセオリーなのではないか。
それで化石資源が再び構成されるぐらい長期に渡って人類が存続するという基盤ができてはじめて、原子力を普通のエネルギー源として利用可能と判断すべきなのかもしれない。
JRF 2011年10月13日 9719
……。
あと「環境汚染」については資料にのっとってなされる言に理があるのだろうが、核廃棄物汚染の累積的効果について甘くみすぎなのではないかという不安は無知な私にはある。「石炭」火力がいいとは思わないが、その環境汚染は、どちらかといえば今の話で、核汚染のほうが私には「借り入れ」感が強い。
JRF 2011年10月13日 4133
……。
関連する「ひとこと」は、まず、[aboutme:137980]。
>これからの原子力開発?さぁ…金星に核融合炉を造るのでも目標にすればいいんじゃない?(名付けて…著名な電磁気学者の名前をとって、デスラ計画。…あ、濁点が多かった?)<
「温暖化」がらみだと、[aboutme:126548] と [aboutme:138201] と [cocolog:68965974] か。[aboutme:138201] では原子を「星の化石」とたとえている。
keyword: 温暖化
JRF 2011年10月13日 8756
この「ひとこと」よりもさらに妄想度が大きくなるが、↑でチラと書いた「ある種の細菌」の絡みでは、[cocolog:70098590] が関連か。
>バイオマスの研究をすすめるとき(箘やウィルスの生存戦略由来の)化学物質利用のかたよりを是正する方向で<。
…まぁ、人類後の世界とか、SF ではテーマとしてある領域だけど、この「ひとこと」は、慣れてない人には刺激が強い…というか、妄想として一蹴されて当然なレベルの話だと認めざるをえない。
JRF 2011年10月13日 8123
typo 「箘」→「菌」。
JRF2014/7/251091
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2011年3月11日発生の東日本大震災から、すでに半年が過ぎた。 続きを読む
受信: 2012-01-04 16:10:35 (JST)
「子孫からの借り入れ」というのは↓からの言葉。「化石燃料」のできかたについて多少論争はあるが、「借り入れ」ではなく「貯蓄の取り崩し」みたいに感じなくもないが、そこを批判したいわけではない。
《池田信夫 blog : 原子力への偏見と発見 - ライブドアブログ》
http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51747489.html
>「環境にとって最大の脅威は石炭火力(…)」(…)原発を減ら(…すその効果は…)、環境汚染の悪化なのだ。化石燃料に頼る文明は「子孫からの借り入れ」によって支えられているということだ。<
JRF 2011年10月13日 7724