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cocolog:72049628

代替的「コピー制御」すなわち、貸与時にDRMをかけ、譲渡時にオンラインストレージや監視付ストレージ上の一時復製を財産権の管理方法に適切に従い廃棄するなら、その機能を含む全体を私的複製とみなし、その機構を守る管理供給者には、DRM免責や包括裁定などを再協定なく引き継げるとすべきだ。 (JRF 4417)

JRF 2012年3月22日 (木)

↓にあるように、どうも DRM 付販売が変な方向に行こうとしているようで、そういったものへの対策として、上のようなことを考えた。

《日本の電子書籍はどこへ向かおうとしているのか - もとまか日記乙》
http://d.hatena.ne.jp/moto_maka/20120322/1332359479

JRF 2012年3月22日 4073

貸与されたもののコピーもそれが合法的になされている限り、私的複製であり、それに上記管理が成り立った場合、その私的複製の有償譲渡や私的貸与も問題ないとする。

もちろん、貸与であるかぎり DRM がかかっているのは当然で、そのコピーが合法的なのだから、当然アナログ接続を介したり、非可逆圧縮したり、カメラやスキャナで撮影したり…というフェーズがある「劣化」物であることが想定されている。

JRF 2012年3月22日 3128

ただし、「アクセス制御」を導入した PC 等への LAN を含むネットワークからのアクセスは、緊急避難的に制限される可能性があり、例えば、家の PC にある私的複製を外で観ようとしたときに、アクセス制御機構が例えば、緊急地震速報をかぶせたとしても、それは私的複製の権利を侵害したとはならないようにすべきだ。

一方、私的録音録画補償金や地デジ補助金により「解決」がなされ、役割を終えたような「信号付加方式」(マクロビジョン含む)は、著作権法改正時の付則等によりすでに技術的保護手段ではないことを記すべきだ。

JRF 2012年3月22日 4434

はてなブックマーク - 《「写り込み」はセーフ、リッピングはアウトに--著作権法改正案 - CNET Japan》
http://japan.cnet.com/news/business/35015328/

jrf:>信号付加方式は代替的「アクセス制御」つまり、PC や通信路のセキュリティや廃棄への配慮が応分にあれば、解除可能とすべき。Rip した一時複製がたまたま backup に写り込んであるのが out of 「財産権の管理」なのは当然。<2012/03/21

JRF 2012年3月22日 8160

……。

関連。

直近の [cocolog:72014365] で冗談のあと>メーカーが TV 局とかに渡す機材がすでにガチガチの DRM がかかっていて、TV 局が自由にならない。だからこそ、著作権者達はユーザーにそれを突き崩す手段・リクツを求めている。…とか。<と邪推している。

JRF 2012年3月22日 0724

「財産権の管理」はふくみのある言葉で、それが財産として単純に認められるというのではなく、[cocolog:71746024] で書いた「継承資産の相続責任」、地デジ移行時の「アナログ再生可能性」に相当するものを維持する責務を消費者が負っていることも含んである。つまり、そういう責務を果たしてないなら、私的複製として↓に書いたような「未来の図書館でメディアの変換サービス」が用意されても、そのサービスを受けられないかもしれないことを想定している。

JRF 2012年3月22日 2610

《違法サイトからのダウンロード違法化に「反対」する》
http://jrf.cocolog-nifty.com/society/2007/11/post.html

なお、アクセス制御とコピー制御と私的複製をつなげる文脈はそれぞれ↑の記事の次の部分に相当すると言えるだろう。


● 身分相応な管理をしない送信者、または、私的性格があると信じるに足る証拠がない送信者は、私的複製者(を構成する)とはみなさない。

● 送信者の意志に反し、かつ、応分の負担または応分の負担の意思があることの証拠がない受信者の複製は、私的複製とみなさない。

JRF 2012年3月22日 0826

……。

なお、最初の「その機能を含む全体を私的複製とみなし…」の部分が、本来アクセス制御とみなされていた CSS を技術的保護手段と認めることのバーターとして私は考えている。

JRF 2012年3月22日 4041

……。

「私的複製の有償譲渡」に関しては、↓にだいたい沿って、貸与等からの劣化ダビングも 1 年は再譲渡ができないとする。(1年たてばまた借りてダビングし有償譲渡してよい。)…といったことを考えている。「他者が正規販売していたらそれは許されない」としたほうが公正に思うかもしれないが、不当に高い価格に対抗するには、これぐらいは認めたほうがいいという判断が私にはある。

《無コピーの占有デジタルコピーの譲渡の自由:記録保全主義》
http://jrf.cocolog-nifty.com/society/2007/11/post_3.html

JRF 2012年3月22日 2114

上のリンクの電子書籍の DRM 販売の1年制限は案外、1年持ってたら、「私的複製」を譲渡可能と認めますよ…DRM の「有効期限」は1年…ってことだったりして。(んなわけないか。)

JRF 2012年3月22日 8236

……。

関連というか…直前の「ひとこと」([cocolog:72040158])で特許権の話をしているが、ビデオのフォーマットに関し、問題があるようだ。

《WebMとH.264の勝負の行方と、個人レベルの動画作家に与える影響。 - Togetter》
http://togetter.com/li/275878

やっぱ、知財がらみは、一般に「供託」を認める必要があるんじゃないか?

↑では供託→ネット公示→請求登記付の請求→相手の事務負担で支払い…という流れで、公表済特許の6ヶ月という期間に倣い、6ヶ月間ネットで公示すれば、供託金を取り崩して支払いしなくて良いようにできるとかできないか?

JRF 2012年3月22日 1903

……。

2011年と言えば地デジ終了の年だったが、大震災の年でこそあった。私の意見は地デジ終了を契機にしているが、↓で自衛隊が *いまだに* アナログのビデオカメラを使っていることに衝撃を受けたことも関係している。

《東日本大震災からまもなく1年…自衛隊が原発3km圏内で撮影した映像が初公開されました》
http://alfalfalfa.com/archives/5283534.html

もちろん、知財権の問題ではなく、要するに頑丈で過酷な使用でも信頼性があるのが今でもアナログのビデオカメラだったというだけのことかもしれないが…。ただ、もしかして…と思ったことがキッカケになっている。

JRF 2012年3月23日 7391

……。

なお、電子書籍に関しては続報らしきものがある。

《MobileHackerz再起動日記: 「DL1年制限」に惑わされるな!Kinoppyは現在最強のクラウド電子書籍だ》
http://blog.mobilehackerz.jp/2012/03/dl1kinoppy.html
>>Kinoppyの本棚同期はクラウドバックアップ的な設計思想になっております。この点はストアからの再ダウンロードとは別物になりますのでご安心下さい。<<

ある意味、[cocolog:72011005]で書いた方向に進んでいるのかな…。「クラウド・プロバイダ」が「DRM サーバー」との間に入るといった感じ。

JRF 2012年3月23日 4404

なお、Kinoppy について答えをしたのは「Kinoppy 開発チーム」の非公式 Twitter アカウントだそう。

私のこれからの話は、Kinoppy がそういう計画という話ではないが、そこをモデルに少し考える。

私の「無コピーの占有デジタルコピーの譲渡の自由」と併せて考えると、「クラウドバックアップ」は1年後、「持ち逃げ」されて、例えば同業他社が「Rip」費用をかけずそのデータを使って商売をはじめるために無コピーの売却がなされるかもしれない。

JRF 2012年3月24日 6903

いかにもあやしげだが、しかし、もし、これが「その機能を含む全体を私的複製とみなし、その機構を守る」物であれば、消費者の支持を集めることができる。ただ、私的復製を貴ぶような消費者は「ビンボー」なことが多く、事業者は、そういう支持を得ようとはあまりしないかもしれない。そこで、そこへと促すインセンティヴとして、「DRM免責や包括裁定などを再協定なく引き継げる」というエサをぶらさげるといったストーリーになるか。

JRF 2012年3月24日 0049

……。

大震災で私は次のように「煽った」ことがあった。

[aboutme:137553]

私の前からの関心に電子的著作物がある。私は DRM などその集中的管理に疑問が強く、今回の大震災というものを見て、その方向から特に考えると、通信や電力が途絶えたときに、根幹的な技術情報が使えないといったことが起こることを危惧する。

JRF 2012年3月24日 4438

(…)
こういう考え方は「邪悪」で・内戦や虐殺すら招きかねない危険思想かもしれないが、CPRM など DRM がなければ利用できないコンテンツを危機においてさえ供給し続けたところは、今後それを漫然と続けるなら利用ができないことで生じる損失(精神的外傷等含む)をある程度補償する必要があるばかりでなく、電力や通信の安定した供給に「人的貢献」をする責務があるのではないか。

JRF 2012年3月24日 2971

コメントの日付は 2011年3月31日。その前の 2011年3月19日の [aboutme:137775] にテレビを買った報告がある。

>もとは、BS1、BS2 が映るので、地デジ移行でアナログ停波になっても、それでガマンしようと思っていた。が、「大震災」で、地上波の地域性のある情報を部屋でも見れるのは大事なことだと思いなおしたのがキッカケ。<

JRF 2012年3月24日 6082

ところで、大震災から1年経ったわけだが、あのとき CPRM をかけたまま放送し続けた TV 局は、何か対策をしただろうか。震災対応で生活を変えるのは皆した。あのときすぐに CPRM を解除するということはできなかったかもしれない。だから、私はテレビを買ったよ。でも、1年経って過去の録画について「誠意を見せる」ことがなかった TV 局からは、(NHK も含む全テレビ局ということでいいと思うが、)放送免許を一端お召し上げして、「痛みを分かち合」ったほうがいいんじゃないか?

JRF 2012年3月24日 8399

《時事ドットコム:「震災の痛み分かち合おう」=公務員採用減、学生に説明-野田首相》
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2012032200719

JRF 2012年3月24日 3361

…とまぁ、アジっておいて、要するに 放送局にも、[cocolog:72014365] で書いた「リマスター奨励金」に資金を出してもらったらいいんじゃないかということなんだけどね。(^^;

広告免許は放送免許の替わりみたいに考えるのが自然で、その間を架橋するために、例えば、放送局が一枚噛んだリマスターには必ず広告を入れ、データベースで処理しやすいように広告とタイトルの情報をどこかに「登記」しておけばいい。…とか私は考えているわけだ。

JRF 2012年3月24日 0435

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