cocolog:75116560
バーンスタイン&ベルリンフィル『マーラー:交響曲 第9番』。凄まじい。「美」というより「理想」というべきだろう。「理想」をことごとく退廃するものとして描いている。「理想」がときおり現れても、蠢[うごめ]く音の濁流に飲み込まれていく。 (JRF 1168)
JRF 2012年12月28日 (金)
ところどころの結論として呈示されるのが、薔薇のない少し枯れたいばらの巻き蔓[つる]の美しさといった様子。
JRF2012年12月28日5219
第4楽章、他の演奏では訪れる静寂の世界が、核戦争後の潮吹く海を見るかのよう。ダンスのフレッド・アステアが映画『渚にて』の潜水艦に乗っていたのを私は思い出していた。
やはり私は感謝が足りないなと、いつものように、自覚した。騒がしかったが奥底の恐怖に突き動かされてきたあの時代の人々に。そして、楽々生きる私と違って今もそうやって突き動かされなおギリギリの平和を保ってくれている他者達に。
JRF2012年12月28日6841
今そこにある虐殺を冷戦を回避してきたものに感謝したい。でも、それは感謝の言葉を念[おも]うだけでいいのか?私は。私も年齢とともに円くなる部分がある。過去のあさましさを自ら責めたくなることもある。でも、そういった憎しみを持った若さにも「彼ら」は自由を与え、受け留めてきた。
私はこの先どうあるべきなのだ?私も悪を投影されても動じない壁であるべきなのか?でも、勘違いしたそれは老人の身勝手さだと批判されたことでもあった…。
…と考えているうちに曲は終っていた。
JRF2012年12月28日8012
……。
普通、マーラーの9番は二枚組になるが、私が聴いたのは、2,3年前にCD一枚で再販したものの海外盤。一枚で聴き終るのはやはりありがたい。その後、バーンスタイン&イスラエルフィルのマーラー9番も手に入れてはあるが、やはり、先にベルリンフィルとのものを聴いておくべきだと、こちらを先に聴いた。以前は、バーンスタイン&RCOとの CD を聴いていたが、これは [aboutme:98933] で書いたように緩衝材が溶けて聴けなくなっていた。
JRF2012年12月28日8440
……。
バーンスタイン&ベルリンフィル『マーラー:交響曲 第9番』(録音: 1979年(ライヴ), 発売: DG 2009年)
http://www.hmv.co.jp/product/detail/3709294 (海外盤)
http://www.amazon.co.jp/dp/B0030AHBIQ (日本盤)
JRF2012年12月28日7840
……。
2012年ももうすぐ終る。
先日、久々に街に出たとき、駅で人がうずくまっているのを見過ごした。その前から、落ちているゴミに目が止まったとき、おやつのゴミの入った袋も持っていたのに見過ごす…といったことが何度もあった。
私は流されている…いや、私が流す側に立っている。気付くような自分を肯定しながら、なんで忙しさを求めるようなことをするのか。
JRF2012年12月28日0253
私はもっと多くのことに後戻りすべきだ。
私には時間があり、立場もない。急いでいるのはたいてい言い訳であり、急いでいたとしても失なうのは信用だけだが、信用は最初からないようなものだ。
人がうずくまってて、多少罠のようなものを気にするよりは、声をかけてバカを見たほうがいい。そう気付いたなら、気付いたところから後戻りして行っていい。そこで変に意地を張る意味は私にはない。
JRF2012年12月28日3403
これほど時間があるのならば、ここで終っていいと本当に思っているのならば、今こそ原発震災の現場でボランティアに駆け参じるという道もある。私は逃げているだけだ。
そういう選択をする者もいる。させられる者もいるだろう。申し訳ない。私は感謝します。
今年も、ありがとうございました。
JRF2012年12月28日3117
衆院選、私は敗北感でいっぱいだったが、勝ったのは働く人たちなのだ。これから先、私はそこと違う考えを持ち続けたいと思うけれども、「彼ら」の意思に私は逆らわない。私は感謝しています。
今年も、ありがとうございました。
JRF2012年12月28日1674
私の生活の外で、そのまた外で、平和を維持してくれる者がいる。私は一粒の穀物すら保っていないのに十粒どころか考えられない量の穀物を日々もらっている。感謝します。
今年も、ありがとうございました。
JRF2012年12月28日7723
「ニート」を続け、家族の医療の支援を受け、幸せな日々が続いている。公開の場で書くにふさわしくないかもしれませんが、感謝しています。
今年も、ありがとうございました。
JRF2012年12月28日2312
世に過ごす人々に安寧がありますように。特にこの書き込みを見たあなたに幸せがありますように。
皆様よいお年を。
JRF2012年12月28日9588
第1楽章のはじまりは、ガチャガチャした印象だが、一度突き抜けたあとの落差がすごい。マーラーの9番がこんなに暗い曲だったとは知らなかった。ライナーノートでバーンスタインが語ったアウシュビッツや冷戦といった時代の暗さを確かに想起させる。
JRF2012年12月28日9740