« 前のひとこと | トップページ | 次のひとこと »

cocolog:74855721

グールド『バッハ:フーガの技法』。最初、オルガンの独奏がはじまって衝撃を受けた。グールドのオルガンが技巧としてどうなのかはわからない。でも、その説得力は無類[ぶるい]で、祈りというより、一曲一曲違う宇宙生成のはじまりを見ているようだった。 (JRF 3406)

JRF 2012年12月 1日 (土)

ただ、その感動は、ピアノ独奏に致ってグールドのいつものうめき声が聴こえたとき、急に冷めてしまった。これまでグールドの演奏で、うめき声が聴こえてもそういうものだとして良い演奏と感じてきたけど、うめき声のないあのオルガン独奏を知ってしまった耳は、うめき声のないピアノを切望するようになってしまっていたのだ。もちろん、ピアノ独奏に入ってからも演奏はすばらしいものではあるのだが。

JRF 2012年12月1日 8732

グールド『バッハ:フーガの技法(抜粋)』(録音: 1962年,1967年,1980年,1981年, 発売: 2002年)
http://www.amazon.co.jp/dp/B00005G7US (日本盤・旧版)

ただ、上の Amazon の CD はあまりおすすめしない。というのは、最後の「オマケ」を替えた新しい版の日本盤 CD があるし、何より海外盤が安く手に入るから。私は、海外盤が別の CD と二個一で売っていたのを買った。グールドの CD は手を変え品を変えいろんな形で売ってて、今なら↓を手に入れるのがお得か。

JRF 2012年12月1日 0213

『グレン・グールド・プレイズ・バッハ(6CD限定盤)』
http://www.hmv.co.jp/product/detail/3994125
http://www.amazon.co.jp/dp/B004H6P2N8

JRF 2012年12月1日 6834

« 前のひとこと | トップページ | 次のひとこと »

トラックバック


トラックバックのポリシー

他サイトなどからこの記事に自薦された関連記事(トラックバック)の一覧です。

» cocolog:75973322 from JRF のひとこと

近況。最近は、ピアノ曲が心地いい。 続きを読む

受信: 2013-06-30 00:01:36 (JST)

» cocolog:74855750 from JRF のひとこと

トスカニーニ&NBC響『ベートーヴェン:交響曲 第5・8番』。速い。第5番はなかなかノれなくて、フィナーレの最後のほうでやっとフレンチ・カンカンのようなイメージ…最後にはトスカニーニもそこにまじって踊るような人生を受け容れる…というイメージが湧いた。... 続きを読む

受信: 2013-06-30 00:03:50 (JST)

» cocolog:81119771 from JRF のひとこと

「アルゲリッチのバッハ」を聴く。 続きを読む

受信: 2014-12-28 17:22:54 (JST)

» cocolog:88508242 from JRF のひとこと

セルダム・セネ・リコーダー五重奏団『バッハ: ゴルトベルク変奏曲』を聴いた。操作音らしき雑音が気になる。それを超えて聴くと素朴なリコーダーの音が、「宇宙」ではなく「ヨーロッパの田舎の家々」を想い起こさせる。... 続きを読む

受信: 2017-12-29 18:13:39 (JST)

» cocolog:88366138 from JRF のひとこと

グールド『シベリウス: ピアノ作品集』を聴く。雪の精が働いている。北国の自然の中を氷の翼で降りてきて、少し悲しい歌を歌う。…月並みかもしれないが、そんな情景が想い浮かぶ。 続きを読む

受信: 2017-12-29 18:14:25 (JST)