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技術系電子本。Python による仏教社会シミュレーション( https://github.com/JRF-2018/simbd )の哲学的解説です。

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cocolog:82547760

近況。山本義隆『原子・原子核・原子力』を読んだ。神永正博『直観を裏切る数学』を読んだ。あと《ひとこと》の更新頻度が落ちます…という通知。 (JRF 3153)

JRF 2015年5月28日 (木)

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山本義隆『原子・原子核・原子力』を読んだ。私はやはり「脱原発」「反原発」側の人間だなぁ…と再確認した(参:[cocolog:81991882])。

JRF2015/5/287832

『原子・原子核・原子力 -- わたしが講義で伝えたかったこと』(山本 義隆 著, 岩波書店, 2015年)
http://www.amazon.co.jp/dp/4000053299
http://www.7netshopping.jp/books/detail/-/accd/1106509339

JRF2015/5/283107

今、読書中心の生活を送っているが、それにはちょっと区切りを付けて、そろそろ物理(と数学)をやろうかと考えはじめている。ただ、これはその手はじめというわけでなく、脱原発のからみから、そもそも原子力とは何ぞやというのを思い出すために買って読んだ本。

JRF2015/5/287187

p.22 で運動方程式を m(d/dt)^2・x = f ではなく、ニュートンはそもそも m{v(t + Δt) - v(t)} = f(t)・Δt で考えていた、と書いていた部分があり、確率的振動みたいなのが微量あるような状況だとニュートンのほうが「正しい」と言えたのではないかとチラと思った。

JRF2015/5/281677

p.25 で弾性衝突の説明の部分、運動エネルギーが温度(熱エネルギー)になるには、ねんどを変形させるような非弾性衝突が繰り返してある種の「臨界」に達しないといけないのではないか…という私の「偏見」を少し思い出した。

JRF2015/5/284341

こういう相転移とか、確率とかをフラクタル次元と合わせて何か出ないかというのが私が今回、物理を勉強したいと思ってるところのテーマ。マンデルブロが、市場が「フラクタル」性を持つというときに、日時系列のデータはそれ以上細かくできなくなるところがあるので、「次元」は構成しないように見える。でも、確率的であれば、それでも何かが言えるのではないかという直観があって、マンデルブロも研究していたのだろうと思う。

JRF2015/5/287262

このあたり、重力の G・M・m/(R + r)^2 を R が大きいから R + r を R で近似していいというあたりにニュートンの「誤差論」的感覚が生きていて、そういうことをフラクタルとか臨界とかで、できればコンピュータシミュレーションなどを使いつつ言えないかとか妄想している。

その妄想力を忘れずに物理学をしていけばモチベーションを維持できるかなと考えている。

JRF2015/5/280642

↓に関して、この本では「光電効果」の説明がある。私は三囚人問題が直観に反するのは、外部に確率回路みたいなのを作り、社会における信頼値を賭けで得ようとするときに、賭けへの参加者が十分に出てきて賭けが成立するようにするためには、直観どおりの解を出せないとダメだからだ…みたいなことを言ようとか昔は考えてた。そのような「賭けが成立するかどうか」が光子で電子が飛び出すことにかかっているのではないかみたいな印象(インスピレーション)をこの本を読んでいて受けた。

《光は本当に量子なのか : 安敦誌》
http://antonin.exblog.jp/24255259/

JRF2015/5/281705

「三囚人問題」とは「モンティ・ホール問題」のことで、[cocolog:79824785] で読んだ本で私が「言わねばならない」と考えていたことは言われていたので「もういいか」と思っていたが、今回、物理をやる片手間で、上で言ったような確率回路を追及できればやってみたい。

JRF2015/5/282250

ランダウ&リフシッツ『力学・場の理論』『量子力学』を手はじめに、『統計力学』『非平衡系の統計力学』『散逸構造とカオス』『くりこみ群の方法』『高分子物理・相転移ダイナミクス』『フラクタルの物理 (I)(II)』『エルゴード理論とフラクタル』そして伊藤清の『確率論』といろいろ本は買ってはいる。このあたりをゆっくり読破していければなぁ…というのが野望。

JRF2015/5/282710

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原子力の仕組みにも関心があって読んでいたが、ウラン235に中性子を当てると核分裂が起き、中性子は、ベリリウムにα線を当てれば出てくるという説明があった。トリウムにも言及があるのは、finalvent 氏のようにトリウム炉に関心を持って欲しいという面もあるのだろうか?

《トリウム燃料サイクル - Wikipedia》
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%A6%E3%83%A0%E7%87%83%E6%96%99%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%83%AB

JRF2015/5/285238

ググると、[google:原爆の仕組み]とか普通に載ってるね。最初の中性子源とかはあまり考えなくていい感じ。

なお、現在、中性子爆弾が使われたというニュース(?)が飛びかってる。

JRF2015/5/282785

《サウジアラビアが、イエメンへの攻撃で中性子爆弾を使用》
http://japanese.irib.ir/news/latest-news/item/54954

《「サウジ(またはイスラエル?)がイエメンを中性子爆弾で攻撃」というどう見てもデマな情報 - Togetterまとめ》
http://togetter.com/li/826237

JRF2015/5/284195

《水素爆弾 - Wikipedia》
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B4%E7%B4%A0%E7%88%86%E5%BC%BE
>なお、中性子爆弾や3F爆弾も水爆の一形態である。<

JRF2015/5/286358

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神永正博『直観を裏切る数学』を読んだ。知らなかったトピックが多く、興味深く読めた。

JRF2015/5/287329

『直観を裏切る数学』(神永 正博 著, ブルーバックス, 2014年)
http://www.amazon.co.jp/dp/4062578883
http://www.7netshopping.jp/books/detail/-/accd/1106467668

JRF2015/5/281285

p.176 の「空間充填曲線」のヒルベルト曲線…直線と正方形を一対一に対応させる…はフラクタルに近いし、p.188 の「パロンドのパラドックス」は確率回路的で、両者は上に書いた今後のプランに近く、特に興味深く読んだ。

モンティ・ホール問題も出てきたが、「なぜ直観が間違うか」の説明がなく上のような関心を持つ私には不満だった。まぁ、限られた紙面だからしかたないんだろうけど。

JRF2015/5/288577

カントールの「連続体仮設」(連続体仮説?)は、ZFC から独立で、その否定も肯定も ZFC に対して無矛盾だというのは、私が昔、専門にしようとして、まぁ、逃げちゃった領域。強制法が載ってるケネス・キューネンの『集合論』は買ってあるんだけど、それをコンピュータ上で定理証明したいという夢を抱いたことはあるが、この調子だと一生涯、そこに近づくことはもうなさそう。

JRF2015/5/287565

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最近、クイケン四重奏団『ハイドン:エルデーディ四重奏曲集 1・2』をよく聴いている。ピリオド楽器のひなびた感じが落ち着く(そして寝る)のに、心地いい。

JRF2015/5/282149

クイケン四重奏団『ハイドン:エルデーディ四重奏曲集 1・2』(録音: Aliare 1995年-1996年, 発売: DENON 2010年)
http://www.amazon.co.jp/dp/B003RECF6I (1)
http://www.hmv.co.jp/product/detail/3853805 (1)
http://www.amazon.co.jp/dp/B003RECFJA (2)

JRF2015/5/287653

ただ、ハイドンと言えば「基本」なのに、音楽理論的なことがわからないのが悔やしい。私はいわゆる「小並感」(小学生並みの感想)しか残せないんだなぁ…。

JRF2015/5/283230

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アクセス解析、3ヶ月ごとにやってるが、それを終了して、しばらくしたら、サイト自体の更新を「停止」しようかとか考えはじめている。コメントとかトラックバックとかの受付は終了して、サイトが表示だけされるようにする…とか。この《ひとこと》もいつまで継続するかわからない。

JRF2015/5/288637

ただ、《ひとこと》は更新頻度はこれまでより遅れるかもしれないけど、少なくとももうしばらくは続けるつもり。遅くなるのはモチベーションの問題もあるし、物理をやりはじめたらネタもなくなるだろうし…。

JRF2015/5/288816

今、古典(『東海道中膝栗毛』と『徒然草』)を読んでる&読もうとしているので、今度と次の更新は2週間ぐらい間隔が空きそう。

JRF2015/5/285184

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