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cocolog:83043732

バラバシ『新ネットワーク思考』を読んだ。「べき乗則」に関する本。情報工学関連の「古典」とも言えるものだが、今ごろ中古で買って読んだ。 (JRF 8818)

JRF 2015年8月 5日 (水)

ずいぶん以前に話題になったときに、Amazon の欲しい物リストに入れておいて、ようやく今月中古で買って読んだ。

『新ネットワーク思考 - 世界のしくみを読みとく -』(アルバート・ラズロ・バラバシ 著, 青木 薫 訳, NHK出版, 2002年)
http://www.amazon.co.jp/dp/4140807431
http://www.7netshopping.jp/books/detail/-/accd/1101929589

JRF2015/8/54803

私は [aboutme:123928] では『歴史は「べき乗則」で動く』を読んでいて、あのころは指数分布とべき乗分布を混同していて恥ずかしいが、今回の本のような視点をまったく知らなかったわけではなかった。ただ、なぜ「べき乗則」になるかの分析はこちらの本のほうが具体的で詳しかったように思う。

JRF2015/8/58040

……。

ランダムなグラフという言葉が出てくる(p.36 とか)が、以前↓と書いた。この本とは関連が薄いが少し「言い訳」したい。

JRF2015/8/56325

はてなブックマーク - 《全脳アーキテクチャの見取り図》
https://staff.aist.go.jp/y-ichisugi/brain-archi/wba-sketch.html
jrf:>シンクロニシティ面→平面グラフと乱数発生器。→同期と臨界→繰込?()。→ロールシャッハテストに会誌が成立・早九字。http://d.hatena.ne.jp/popeetheclown/20100604/1275670795。>(配列解読機)」が日常的に稼働<。人間機械論。<2014/04/05

JRF2015/8/52508

ちょうど統合失調症の再入院の直前にあたる2014年4月のブクマ。ここに「平面グラフと乱数発生器」と書いている。私は、昔、脳は平面グラフ的なんじゃないかという直感を抱いたことがあったのでこう書いたが、今、振り返るとその直感が正しかったようには思えない。

私の大学生時代には四色問題が話題になっていて、それで平面グラフのランダム作成といった題で、サークル誌に「論文」を書いたら、その号では皆が人工頭脳にちょこっとふれるようなことを書いてきたという体験があったので、上のような「妄想」を書くことになったのだと思う。

JRF2015/8/58468

……。

1960年代末、ケネス・ウィルソンは…、>カダノフのッケーリングというアイディアを、「繰り込み群」という強力な理論に仕立て上げた。(…)ウィルソンの繰り込み群は、ベキ法則を必然的なものにしたばかりか、それまで説明できなかった二つの指数の値を予測することにも成功した。<(p.112)

先日『くりこみ群の方法』に目を通した([cocolog:82986036])けど、そんなこと書いてあったかなぁ?…私が読むにはこういう一般向けとして書かれたものじゃないと伝わらないということだね。orz

JRF2015/8/53225

……。

スケールフリー・ネットワークは…>成長と優先的選択という二つの法則に支配されているという現実が見えてきた。個々のネットワークは小さな中核部分から出発して、新たにノードを付け加えることで成長する。そして新しいノードは、たくさんのリンクを獲得しているノードを優先的に選択するのである。<(p.126)

Web はこのスケールフリー・ネットワークのモデルでうまく説明できるという。そして、このモデルはべき法則にしたがう。

JRF2015/8/58554

>成長または優先的選択のどちらか一方だけでは、べき法則は説明できないのだろうか? われわれは、コンピュータシミュレーションと解析計算から、スケールフリー・ネットワークを作るためにはどちらの条件も必要であるとの確信を得た。優先的選択という条件をはずして成長するだけのネットワークでも指数関数的度数分布にはなるが、この分布は釣り鐘型の度数分布と同様、ハブの存在を禁止する。一方、成長という要素がなければ静的モデルに逆戻りし、べき法則を生み出すことはできないのである。<(p.129-130)

JRF2015/8/57111

リンクが集中する「ハブ」の役割が重要で、ランダムに起きる「故障」にはスケールフリー・ネットワークは強いが、「ハブ」を狙い打ちにする「攻撃」には弱いという特徴が出るという。守るときはだから逆に「ハブ」を守ることに資源を集中するのが対策になる。

JRF2015/8/59707

……。

優先的選択を少しいじって、新規参入者がハブになりうるように適応度を考えるようにすると…、>この対応関係からもたらされる予測のなかでもっとも重要なのは、「ネットワークのなかにはボース=アインシュタイン凝縮を起こすものがある」というものだろう。この予測の意味を理解するには、量子力学に通じている必要はない。この予測は単に、ネットワークの中には「一人勝ち」現象を起こすものがあると述べているにすぎないからだ。<(p.149)

ボース=アインシュタイン凝縮!それはちょっとビッグマウスなんじゃないのと思うがそういうことらしい。

JRF2015/8/51495

……。

ずっと以前 [cocolog:74725750] で「磯焼け」でウニが悪さしているという話をしたことがあるが…。

>ラッコの狩猟が禁止されると、この愛らしい動物はドラマチックな復活を遂げた。ラッコはウニを食べるので、ラッコが増えればウニが減る。ウニが減ると、ウニの好物であるコンブが劇的に増える。こうして魚の餌が供給され、海岸が浸食作用から保護された。<(p.171)

JRF2015/8/53562

日本の海岸でラッコにあたるものってあるんだろうか?イルカ漁とか話題になってるけど、その他の面で海洋哺乳類が打撃を受けていて、それを調べろというメッセージがあるんだろうか?

JRF2015/8/52837

……。

このあとスケールフリー・ネットワークのいろいろな例が示される。

訳者あとがきから引くと…、>本書の中では、インターネットやワールド・ワイド・ウェブという、現代人の生活必需品になりつつあるネットワークが主役を演じるほか、エイズ(感染のメカニズム)、生態系や細胞の生化学(自然の安定性)、ガンや精神病(遺伝子のネットワーク)、アルカイダ(テロリスト・ネットワーク)など、さまざまな分野のホットな話題が脇を固めている。<(p.326)

JRF2015/8/52672

特にヒトゲノム計画に関連し、遺伝子やタンパク質をモニターすることにより…

>ネットワーク思考が引き金となって革命が起こる分野があるとすれば、それは生物学だと私は考える。<(p.283)

…とある。今もこの方向に進んでいるのだろうか? 日本はついていけてるのだろうか?

JRF2015/8/51165

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