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ルービンシュタイン『ショパン:夜想曲集・24の前奏曲・ピアノ協奏曲集 他』の CD を聴いた。 (JRF 8859)

JRF 2016年11月12日 (土)

『ショパン:夜想曲集・24の前奏曲・ピアノ協奏曲集 他』は、↓の CD 5、CD 6、CD 9、CD 10 にあたる。それ以外は、前に [cocolog:86212590] と [cocolog:86258947] で聴いた。

Arthur Rubinstein『Arthur Rubinstein plays Chopin』(CD 10枚組, 録音: RCA 1946年-1967年, 発売: Sony 2010年)
https://www.amazon.co.jp/dp/B003S9GOWS
http://www.hmv.co.jp/product/detail/3857682

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……。

まず、CD 5、CD 6 の『夜想曲集』について。

私が高校生のころキーボードを買ってもらって、弾きたいな…と思ったのが、ショパンの夜想曲第2番 Op.9-2 だった。これまでショパンやピアノ曲に「縁がない」と私は述べてきたが、そういう意味では、つながりはあった。結局、弾けるように練習することはなく、黒鍵を白鍵と同じように弾けるだけでもすごいな…という印象を持っただけだったが、今、聴いてもその曲はいいなと思う。聴くと特別な感情がわく。夜の夢のようでいながら、上品で「華麗」に思う。

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でも、今回、それ以外の夜想曲をほぼはじめて聴いてみて、その曲に並ぶほどのものはないな、「華麗」さはないな…という印象になった。こういう言い方は傲慢かもしれないけれど。

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でも、感動がないわけではない。CD を聴いていると、ヨーロッパの夜の田舎の風景が思い浮かぶ。ショパンのノクターンは自由な曲想によるそうだが、私は夜の作業のかたわらでの労働歌のようなもののように感じた。子守り唄よりは労働歌…「労働歌」にしては上品すぎるかもしれないが。

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また、これはショパンにおける『冬の旅(シューベルト)』にあたるものなのかもしれないなと思った。次の CD 9 のソナタ第二番の印象とあわせて、はじめてショパンの生涯に少し関心を持った。ちなみに、39歳で死んでるんだね…。

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……。

CD 9 は『24 の前奏曲・ピアノ ソナタ第2番 他』で、他の CD が 60年代の録音なのに対し、この CD のみ 1946年の録音となっている。1946年のものにしては録音状態はよくない。特に『24 の前奏曲』の録音状態は悪い。ソナタ第2番等は普通に聴ける音質であるにもかかわらず。

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ソナタ第2番等は、他の CD の60年代の演奏と重複している。わざわざ重複させただけあるということか、それらは私にはどれもすばらしい演奏に聴こえた。

特にソナタ第2番は、[cocolog:86258947] で少しけなしたのが申し訳ないと思うほどだった。このソナタはショパンにとっての『運命(ベートーヴェン)』に相当するのではないか。「人生」を感じる。重く激しい感情と繊細な内奥が行き違う。最後の第4楽章は、この演奏でも解釈が難しいが、ショパンの「今」、心の喧騒が描かれているのだろうか。

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……。

CD 10 は『ピアノ協奏曲 第1番&第2番 他』で、「他」部分のエチュード3曲はあまり関心がわかなかった。

『ピアノ協奏曲』は協奏曲でオケと合わさねばならないという制限があるとは思えないほど個性を感じさせる演奏ですばらしかった。特に第1番。第1番の第2楽章では、夜、空を飛ぶ夢を見ているかのように感じた。

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ただ、ショパンのピアノ協奏曲を聴くと、どういうピアノ協奏曲が良いものなのかという疑問を私は感じてしまう。ブラームスのピアノ協奏曲第2番が好きで、ベートーヴェンのピアノ協奏曲は今一受けつけないというのが私なのだが、ショパンのは、その中間からややベートーヴェンよりに属するような感じで、あまり楽しめないというのが正直なところ。

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ルービンシュタインの演奏だからダメだったというわけではないはず。むしろ、そんなアゲンストの中でも美しいと感じたことを強調できると思う。

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……。

前回 [cocolog:86258947] で、ステレオのイコライザーの設定を Flat にするか Classical にするかで悩んでいたが、意外に協奏曲は Flat で気にならず、夜想曲集などは、Flat で感じる微かなニュアンスが慣れてくると凡庸に聴こえ、Classical のほうがよいかもしれないと感じるようになった。まぁ、まだ、よくわからない。

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これで、ルービンシュタインの 10枚組を聴き終った。今後は、CD を聴くペースは落ちると思う。

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クラシック CD の「封を切る」のは親たちが寝しずまるのを待ってからにしている。そのため、寝るのが遅くなって、生活が昼夜逆転になっている。というか、意識してそうしている。でも、これは精神・健康には良くないかもしれず、改善したほうがいいかもしれない。実際、寝(ようとし)てる時間を足し合わせると、ちょっととんでもない時間を費やしてるのは、体調がよくないからのように思う。ある場所で立ちくらみもしてしまったし。やっぱり、前のようにクラシック視聴全体をやめるべきかと少し考えもする。この先どうするかはわからない…。

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