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『平家物語』を読んだ。この古文は、思っていたよりずっと読みにくかった。読み慣れてきたころの義経の活躍はおもしろく、灌頂巻の建礼門院の哀れさには心打たれた。 (JRF 0712)

JRF 2017年1月 6日 (金)

『平家物語』(高橋 貞一 校注, 講談社文庫, 1972年)
https://www.amazon.co.jp/dp/406131050X (上巻)
http://7net.omni7.jp/detail/1100350770 (上巻)
https://www.amazon.co.jp/dp/4061310518 (下巻)
http://7net.omni7.jp/detail/1100350771 (下巻)

JRF2017/1/78564

盲目の僧らしい琵琶法師が語ったものということで、浪曲のようにおもしろいもので、時代は経たとしても読みやすいものだろうと思っていたが、さにあらず…。そうではないというのは、私が古典を読み慣れてないということももちろんあろうが、人物や役職がたくさん出てきたりして混乱し、仏教用語の多さなどが輪をかけて話を難しくしていた。節をつけて歌ったものだから、すいすいと読めるかと思っていたら、そういうところでつまづいてなかなか読み進めず、読むのに時間がかかった。

JRF2017/1/75984

この本は私の持ってる学習用の薄い古語辞典には載ってないような仏教用語を注で解説し、丁寧にルビを振って読みやすいようにしてくれてはいるのだが、いかんせん私の実力不足で、ちゃんと読めたとは言い難い。正直なところ、私は現代語訳が付いているものを求めることからはじめるべきだったかもしれない。でも、この本は、昔に手に入れて何度かの引越のあとも残っていたものなので、これをまず読もうとしたのだった。

JRF2017/1/74787

古語は、まぎらわしいものは注に載っていることもあるが、「うたてし(気の毒だ)」などは古語辞典を引かねばならなかった。注のスペースの小ささのためか、注が欲しいところで注がないこともあった。巻末に寄せられた補注は本文よりもいろいろな意味で難しく、目を通すだけになった。

JRF2017/1/72958

……。

話は日本史、必ずしも正しい歴史ではないらしいが、それを「おもしろおかしく」ということなく描かれていた。読むのが辛かったが、後半になって義経が活躍するようになっておもしろみを感じることもでてきた。

源義経が五乗の橋で弁慶と会う場面は、平家物語になく、そこからイメージしていたイケメンとは平家物語の義経は、すこし趣[おもむき]が違っていた。少々、強引で空気が読めなさそうな感じで、「すすどき(すばしっこい)」男・せっかちな男だが、運と実力のある男だった。

JRF2017/1/74668

平家物語は全十二巻なのだが、それに灌頂巻と呼ばれる第十三巻目が付く。そこでの主役は、壇の浦で死んだ安徳天皇の母、建礼門院である。建礼門院は平家が滅びたのちにその霊をとむらって生きる。それがエピローグとしてとても美しく感じた。

JRF2017/1/76973

……。

物語にはあまり関係ないところで二つほど引用を…。

JRF2017/1/78110

伊豆に流されていた源頼朝と親しい僧の文覚が、貴族たちのパーティにいきなりやってきて勸進すなわち寄付を乞うところ…

>左の手には勸進帳、右の手には刀を持つて馳せ廻る間(…)<(第五巻, 上 p.322)

「右手にコーラン、左手に剣」(「剣かクルアーンか」)は [cocolog:83154639] で「悪宣伝」である由伝え聞くところだが、日本にはそういうことをやった者もいるということだね。そこでは、権力をかさにきた圧力ではなく、むしろ狂人のように見えたのだろうけど。

JRF2017/1/73079

>憑[たのも]しきかな、八幡大菩薩、真実の志二つなきをや、遥[はるか]に照覧し給ひけん、雲の中より、山鳩三つ飛び来つて、源氏の白旗の上に翩翻す。<(第七巻, 下 p.23)

新約聖書、例えばマルコの冒頭(1:10)の洗礼を受けたイエスに鳩が降るのを思い出す。

JRF2017/1/73494

……。

平家物語にただよう無常感をはじめ、そこに描かれる感情は時代を感じさせない…古事記や日本書紀でしばしば面くらうような違和感はほとんどない。仏教的観念も注を見れば、ある程度、納得できる。日本人の心の書…と言いたいところだが、でも、それにしては難しい・真面目すぎる本のような気が私はする。

JRF2017/1/79144

2017年(平成29年・[ruby:酉29:トリニク]年)は、年末から新年にかけて『平家物語』を読んでいた。今年も読書の一年になるのだろうか。

JRF2017/1/71111

修正 「は、年末」→「初春は、年末」。

JRF2017/1/70244

……。

追記。

私は、また、息をはくように嘘をつく。上で、古事記や日本書紀をまるで全部読んでよく知っているような書き振りをしたが、それは嘘だ。私は、古事記はたしか読んだことあるが、日本書紀は全部通して読んだことはないはず。どちらも読んだとしてもよく覚えていない。「違和感」を具体的にどこで覚えたかというと答えられない。そういう印象があったというほどでしかない。…すみません。

JRF2017/1/148902

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