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フランチェスカッティ(vn)&カサドシュ(pf)『フォーレ:ヴァイオリン・ソナタ 第1番・第2番 他』の CD を聴く。それとは関係ないが、最近、ステレオを買い換えようか悩んでいた。 (JRF 8572)
JRF 2017年5月20日 (土)
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第1曲目はヴァイオリン・ソナタ第1番、テンポの早さに最初とまどうがすぐに慣れる。私がこれまで聴いてきたのは、エラートのユボーなどの CD。ユボーのものが幻想的なのに対しこの CD はピアノの主張がはっきりしていて表情豊かなように思う。ヴァイオリンはこれまで聴いていたものと甲乙付けがたい。後に聴くもののハンデを考えると、フランチェスカッティはすばらしいのだと思われる。
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ヴァイオリン・ソナタ第1番とピアノ四重奏曲 第1番は、フォーレのまだ若いときの作品のせいか、ストーリーがあり、ロマンスを語ろうとしているように感じる。ヴァイオリン・ソナタ第2番は、それらに比べて抽象的で、大胆な着想で曲を構成しているようだ。ヴァイオリン・ソナタ第2番は不安な情感がありながら、その終楽章はつぼみも多い白薔薇の花束が思い浮かぶほど上品な生命力を感じさせた。
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ピアノ四重奏曲第1番では、カサドシュのピアノが抽象的で、カルヴェ四重奏団がラテン的な生気を与えているように思えた。フォーレに対する時代的な選好の違いが反映しているのかなと私は思った。この演奏は下に書く「ブルックナー」というよりは「ブラームス」に近いかなと思った。
全体としておしゃれな落ち着いた雰囲気のある(おフランスふうの?)演奏だった。
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フォーレの室内楽曲には、[aboutme:27059] で書いたが、私はブルックナーを感じる。ブルックナーの室内楽曲に求めて得られなかったものがここにあるという感じがある。室内楽はクラシック視聴中級者以上が愛するものという印象が私にはある。私個人は長く聴いてるわりにレベルが低いのは否定できないのだが、フォーレの室内楽は私にとっては「これぞ室内楽」と感じる複雑さと現代曲には聴きとりにくいロマンと上品さがある。それがフォーレの室内楽への私の先入観。この CD を聴いてその印象がくつがえることはなかった。
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話はガラッと変わる。
上の CD を聴いたあとしばらくして、なぜか、新しいステレオ(ミニコンポ)が欲しくなった。
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普段聴きしている今の Pioneer X-HM5 ([cocolog:71421446]) についてはクラシックを聴くとき、どうも昔聴いていた音と違うような気がずっとしていた。ちょっとクセがあるのかな? 低音がやさしかったり良さもあるのだが、色ツヤが足りないように思う。
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それで、クラシックに強そうなところということで ONKYO のミニコンポのいいやつが欲しいなぁ…と思った。前にやっていた NHK FM の浪曲のネット録音ができなくなっていたので、FM 録音ができるというのにも魅力を感じ、いろいろネットの評判を調べたのだが、目ぼしい機種は、音質面で不安があるようだった。5万円以上出して、音質が今より悪くなったら目も(耳も?)あてられない…というところで、まず悩んだ。
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そして音質以外のあれこれ調べて、ほとんどが今の機種の上位互換なのに、二点、エコライザーのプリセットが簡単に変えられないのと、CD 再生終了後の無音が続いたときのオートパワーオフがないのが上位互換でないことがわかった。エコライザーに関しては、音質の改善が全体としてあって、その必要がないという可能性もあるからいいとして、原発震災後の省エネを未だに意識している私としてはオートパワーオフがないのは問題だと感じた。
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回路を暖める…実際、10分か20分かしてからのほうが音がよくなることがあるという。だから自動電源 OFF なんかされると暖める時間を取れなくなるということはあるのかもしれない。そういうポリシーなのかもしれないが、私が省エネを重視したいと思っている間は、それがないのは大きな痛手と考えることにして、買うのを見送ることにした。(まぁ、何かのひょうしに買っちゃうかもしれないけど。)
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受信: 2018-03-30 21:30:05 (JST)
『フォーレ:ヴァイオリン・ソナタ 第1番・第2番、ピアノ四重奏曲 第1番、他』(録音: モノラル 1953年 1935年 1961年, 発売: Sony 2013年)
https://www.amazon.co.jp/dp/B00E7FSO8Y
http://www.hmv.co.jp/product/detail/5502778
ジノ・フランチェスカッティ Zino Francescatti (Vn)
ロベール・カサドシュ Robert Casadesus (Pf)
カルヴェ弦楽四重奏団 Calvet Quartet
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