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宮部みゆき『理由』を読んだ。バブル経済後の現代社会の一面を織り込んだ犯罪小説。直木賞受賞作品。父に借りた。探偵小説のような謎解きはないが、ノンフィクション風の群像劇がおもしろかった。 (JRF 4758)

JRF 2017年5月28日 (日)

『理由』(宮部 みゆき 著, 朝日新聞社, 1998年)
https://www.amazon.co.jp/dp/4022572442 (単行本)
http://7net.omni7.jp/detail/1101890745 (文庫)

JRF2017/5/283357

……。

このところ何もしない日が続いている([cocolog:87348220])。ネット巡回して、アニメ観てる以外は、寝てるような日が続いている。それではいけないと数学やプログラミングはできなくても、小説を書いたりはできないかと思うのだが、難しい。本を読むといっても自分が買った本はあらかた読み尽くしてしまった。それで、父の本棚の小説を借りて読むことにしたのが、前回の百田尚樹『海賊とよばれた男』([cocolog:87456136])で、今回もその流れの中にある。

JRF2017/5/284855

父は(40歳オーバーの)ニートな私と違って75歳近いのに体調がすぐれないのに仕事をがんばっている。その上で、余興として小説を読んでいる。その父の余興の小説を読むだけで、私が仕事のように何かした気になるのはあまりにも申し訳ない気がして、父の小説を借りて読むのは気がひけてしまっていた。父が読むのは推理小説というか犯罪小説が多く、それは私の趣味にあわないというのもあるのだが、それは申し訳なさからくる趣味の違いという面もひるがえって考えればあるのだと思う。

JRF2017/5/281859

それで本を借りるにしても何かと理由を付けたいといったところで、父の本棚では少し毛色の違う『海賊とよばれた男』を読み、今回は直木賞ということで『理由』を読んだといったところ。

JRF2017/5/282985

……。

かつての億ション(1億円以上で売り出されたマンション)が競売物件となって、それに絡んで殺人事件が起こる。その謎事体は大したものではないが、それにかかわる人物群が、日本の「貧困」を反映していて、社会問題に関心が及ぶような仕掛けになっている。砂川里子など「苦労して働く人々」の像は、ニートの私には日々の生活で忘れがちな「社会に申し訳ない」という感情を思い起こさせた。

JRF2017/5/285005

ただ、群像劇で個々人への堀り下げに割く紙面を多く割り振ったためか、「真犯人」の人物像の堀り下げが重要性のわりに他の作品にくらべ相対的に少なく思えた。動機が弱いかな…と思った。まぁ、不満はそれぐらい。

JRF2017/5/282507

……。

現代社会を知るには、こういう小説を読むのも近道なのだろう。父は新聞を毎朝チェックするし、ワイドショーの芸能ニュースも見ていて、野球にも詳しい。それは得意先まわりで必要な知識でもあるのだろう。私はそういうのを半ば馬鹿にして無視しようとするが、それが「コミュ障」の自分につながっているのは否定できない。(SF などの)小説を書こうと思って書けないのは社会というものを私がわかっていないからだという面もあろう。

JRF2017/5/281041

統合失調症の陰性症状が少しヒドくなったのか、それとも単にトシで馬鹿になってきたのか、最近、人と挨拶するのに頭がうまくまわらないと感じることが増えている。今回のような小説を読むことで、常識を再学習するのもいいことかもしれない。数学やプログラミングができないか様子を見つつも、父に借りた小説を読むのを当分は続けようかと思う。

JRF2017/5/288179

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