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王喜成・袁天輝『戴氏心意六合拳 技撃精要』を読んだ。四年前から続けているのに上達しない太極拳へのヒントが得られないかと思いながら読んだ。やはり「独学」ではダメなのか…。 (JRF 7948)

JRF 2017年9月30日 (土)

『戴氏心意六合拳 技撃精要』(王 映海 監修, 王 喜成・袁 天輝 著, 森本 濠 訳, せいうん, 2012年)
https://www.amazon.co.jp/dp/4902573822

《祁県映海戴氏心意拳倶楽部 公式ブログ》
http://blog.goo.ne.jp/daishixinyi001

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本自体は、だいぶ前に買っておいたものを、やっと読んだ。30分程度の DVD 付き。

心意拳については、たしか『拳児』で紹介されていたのかな。『バーチャファイター』で心意把が出てくるのも思い出す。その個性的で「かっこよい」ものではない武骨なところに惹かれてこの本を求めた。「武骨さ」…強さを今の自分に求めてはいなかったため、長く本を読むことはなかったが、買って読んでない本がなくなってきた最近の事情があって、やっと本を読む気になった。

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……。

男子らしく強さを求めること自体は、ほとんど私はあきらめていて、健康体操としての太極拳(「健康太極拳」)と八段錦を続けている。はじめたのは四年前([cocolog:76990306])。そしていろいろ変化しつつも今は週三日のペースで舞っている。

この本では、心意拳の修業を、毎日、続けるべきとのことだが、私のは「修業」というほどのことはないもので、一種の柔軟体操的なものとして続けているだけ。当然というべきか、それで「上達」することはなく、今いちポーズが決まらないのを気にしている。

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それに、筋力という面では、はじめる前より落ちているんじゃないかという気もする。肩こりの予防にはなっているかもしれないが、ふとしたときに力を込めるという筋力は、継続して筋力を使わない「踊り」を続けることで、むしろそぎ落とされているのではないかと感じることがある。正拳突きのような動作は、はじめる前にたまにやったほうが力強かったように思う。その、続けることで力のなさに気付いていったという面もないではないかもしれないが、年齢による衰えもあるかもしれないが、実感としては「修業で逆に筋力を失っている」となっている。

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>心意拳の特徴は内を重んじ、外にはこだわらない。神[しん]を重んじ、形にこだわらない。本を重んじ、末にこだわらない。内は丹田を修め、外は猿のような姿勢になる。丹田が動けば全身が動く、内勁を発すれば勁は尽きることがない。<(p.9)

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この本でも基本技芸を紹介しているが、拳や蹴りの出し方などを詳しく語ることはない。基本的な在り方を示して、実際は実戦において変幻自在であることを説くかのようである。

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「束」と呼ばれる中腰になってから「展」と呼ばれる立つ姿勢になる丹田功(内功)が基本となる。「丹田」という体の重心をイメージするトレーニングを続け、動作をその基本動作に還元することで「勁力」と呼ばれる力が出るということなのかもしれない。

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その辺で、本を参考にすることで、内勁を鍛えることで、外の拳は太極拳だけれども、本質的な部分は上達できないかと思った。太極拳24式では「海底針」の頭突き的な動作が心意把的で心意拳と関連する動作になるという理解が私にはあったが、それだけでなく、他の動作についても、体の内側の筋力的なものや、重みみたいなものを鍛えれないかと考えた。

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ただ、本を読み終ってみて、その考えが、うまく活かせたようには思えない。DVD を見て、その動きをマネしただけで、腰が痛くなってしまった。Amazon のレビューによると、この本で、「独学」してはならないという。師につくべきだと。師につけば、腰も痛くならないのかな、痛くなっても安心していられるのかな…と思った。

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陰陽五行論で、中国医学とからめて拳の理論の説明をするところは、興味深いが、「打拳売薬」([cocolog:77188750])的な部分なのかな…と思う。文人にも拳を教えて金を取ろうとするときに必要な要素で、本質的な論ではないのかな…と思った。私の穿った観方に過ぎないだろうが。

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その要素を抜けば、基本的には、「人は学ぶから知るのであって、生まれた時に自然に知るわけではない。」とか「失伝すれども濫伝せず」とかの拳諺[けんげん]が私にはおもしろかったかな。心意拳の写真や説明とかは、読んだけれど、今のところはあまり参考にできない。ひょっとして、師につくようなことがあれば、参考にすればいいかな…程度。

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……。

自分の太極拳を見つめなおすにはいい機会となったかもしれない。ミニスーファミが発売する10月5日まで若干、暇もあるから、以前、読んだ太極拳の本をもう一度、紐といてみようかな…。

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