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フレッド・アステアの映画集を観た。話は基本ラヴ・ロマンスでたわいもないが、ダンスが楽しい。アステアのシャイでいて大胆な演技とユーモアが素敵。 (JRF 9046)

JRF 2017年9月17日 (日)

映画集全体のタイトルは↓。少しグレーな気がするので、タイトルで名前を出すのは避けてみた。でも、Amazon でも Omni7 でも HMV でも商品を扱ってるので合法のはずだけど…。

『フレッド・アステア大全集』(DVD 10枚組, コスミック出版, 2011年)
https://www.amazon.co.jp/dp/B007RVEAOW
http://www.hmv.co.jp/product/detail/5235735

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ずいぶん前に買ったものを今ごろ見た。今では3巻27枚組の『ミュージカル パーフェクトコレクション フレッド・アステア』という商品もあるようなので、そちらを買う人もいるかもしれない。

入っている作品は、『トップ・ハット』『有頂天時代』『青空に踊る』『イースター・パレード』『スイング・ホテル』『恋愛準決勝戦』『バンド・ワゴン』『セカンド・コーラス』『コンチネンタル』とドキュメンタリーの『フレッド・アステアのすべて』。

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以前、別の作品を観て、フレッド・アステアには「気品」があるという印象を持っていたが、今回通してみて、そういうショウビジネスが作り出した後付けなものより、アステアのベースの性格のシャイでありながら大胆なところが魅力なんだなと思った。演技がある意味いつもいっしょで、「フレッド・アステア」という人物が常に登場している感じ。そして、表情がよくわかる顔で繰り出す上品なユーモアが、かならずしも「イケメン」というわけでもないアステアを「素敵」に観せている。

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他の作品を観てから、初期作品の『コンチネンタル』のソロを観ていると、アステアのダンスは最初は、私のような素人にはわかりにくい細かい芸だったのが、『スイング・ホテル』の爆竹ダンスや『有頂天時代』の影と踊るダンスのような新しいものへの挑戦を常にするとともに、素人にもわかりやすいものを選んでいっただろうことがわかる。

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「新しい要素」は、もしかすると当時のショウビズ界から拾ったある意味「パクリ」なのかもしれないが、それが映画として残ったことに私は感動する。物語は基本ラヴ・ロマンスで私はそこは評価できず、「新しい要素」はしばしばその脈落とあまり関係なく出てくるが、ダンスの圧倒的な楽しさが他を吹き飛ばしてくれる。『バンド・ワゴン』のミステリー仕立てのシュールなダンス劇が私の一番のお気に入りかな。

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私は、ジーン・ケリーよりもフレッド・アステアが好きだな。古いジャズソングもすばらしい。あの時代の歌を mp3 にして私はよく聞いている。しかし、もうこういう歌とダンスを映画でやる時代は来ないのだろうな…と思うと寂しくなる。まぁ、でも、薬物等でも使っているのではないか疑いたくなるようなダンスは、女性をリフトしたり、圧倒的なスタミナを必要としていて、私にはとてもマネできるとは思えない。それをこなした当時の(今も?)アメリカ人等は本当にすごいと思う。

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家具や車やセットも雰囲気がある。それは白黒や発達してないカラーだから、アラが目立たないというのはあるかもしれないけど。海外ドラマでは、ある程度、そういう雰囲気を残しているものも現代でもあるかもしれないけど、日本のドラマや映画じゃあ無理なんだろうな…。

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DVD は安かったのに、素敵な体験だった。感謝があるばかり。ありがたかった。

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