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ショルティ指揮『マーラー:交響曲 第8番』を聴いた。最初からクライマックス。金色の波が何度も押し寄せ、法悦が続いて終る。この長大な曲を CD 一枚で聴けるのが便利。 (JRF 4093)
JRF 2017年10月 6日 (金)
Heather Harper (soprano I)
Lucia Popp (soprano II)
Arleen Auger (soprano III)
Yvonne Minton (contralto I)
Helen Watts (contralto II)
Rene' Kollo (tenor)
John Shirley-Quirk (baritone)
Morti Talvela (bass)
ついこないだ安かったので HMV で海外盤を買った。
JRF2017/10/64308
マーラーの交響曲のそれぞれの CD はバーンスタインを中心に指揮者をいろいろ混ぜて買ってきた。ほぼランダムに CD を聴いてきたが、唯一封を切ってないのが、第8番の CD だった。それは二枚組でフォーレのレクイエムと組みになったものだった。フォーレのレクイエムもじっくり聴きたいし、マーラーの8番は何度も聴いて耳に慣れさせたいが、二枚組は扱い面倒だ…というので、その CD の封を切れなかった。
それを微妙に気にしていたところ、今回、評判がよく演奏が1枚におさまるショルティの CD が安売りになっていたので、これ幸いと買い、早速聴いてみた。
JRF2017/10/62963
……。
一言でいって、すばらしい。
テレビで 8番を聴いたことはあったものの、今いちピンと来なかったのが、今回の CD を聴いて、この 8番が、マーラーの曲の中でもある意味一つのピークであることがわかった。
JRF2017/10/67637
CD を聴きはじめた最初、編成が大規模だからか、もたもたした感じを抱いたが、後半、歌と合唱にまず波調を合わせ、管弦楽を背景にすることを意識することで、音楽が「わかる」ようにやっとなった。その後、ラストに感動してから、CD のはじめから聴き直すと、最初からすばらしい演奏であったことがわかった。Amazon 評にあるように、まさに「音楽の洪水」。
JRF2017/10/69947
第一部、初っぱなからクライマックスが来たかのようにはじまる。天上が光とともに渦巻いているかのよう。天地創造が、スペクタルな奇跡として提示される。
JRF2017/10/68863
第二部はじめ、不安さを感じさせる管弦楽合奏であっても、豪華さは消えない。そして中間部に入ると、金色の光を離つ絹布を着た天使たちの合唱を背景に、光の怒濤が次から次へと押し寄せる。白く輝く泡から、女性パートが連続して現れたかと思うと、女性器を模したのか、いつの間にか乳白色の大伽藍[だいがらん]が聳[そび]え立つ。音楽の法悦が長く続いたまま、曲は終りを迎える。
JRF2017/10/62343
とても感動的。マーラーのすべての要素を含むわけではないが、マーラーでしか描き得ない世界がそこにある。
JRF2017/10/68345
……。
こういう演奏を聴くと、もっとよいオーディオが欲しくなる。マーラーとかブルックナーとか、もっといい再生環境があれば多く聞きたい。でも、一番大事な私の耳がもう昔ほどよくないのがなぁ…残念。でも、若い時代にもある程度は聴いていたしね…クラシック視聴に関しては悔いはないさ。もっと若いころ楽器ができるようになっていれば、もっと理論的に効率的に楽しめたかとも思うが、それはもうどうしようもないしね…。
JRF2017/10/69341
修正 「Decca 1972年」→「Decca 1971年」。
JRF2017/10/66575
『Mahler: Symphony No.8』(録音: Decca 1972年, 発売: 2006年)
https://www.amazon.co.jp/dp/B002GKRSXE (国内盤)
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1388530 (海外盤)
Sir Georg Solti (cond)
Chicago Symphony Orchestra
Wiener Staatsopernchor
Wiener Singverein
Wiener Sa:ngerknaben
JRF2017/10/64100