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ツィンマーマン『シマノフスキ & ブリテン:ヴァイオリン協奏曲集』を聴く。食虫植物やケシの花が群生する極彩色の光景が目に浮かぶ。その心象は暗い…。 (JRF 1239)

JRF 2017年11月21日 (火)

Frank Peter Zimmermann (vn)『Britten & Szymanowski: Violin Concertos』(録音: 2004年・2006年・2007年, 発売: Sony 2009年)
https://www.amazon.co.jp/dp/B001TMEDU6 (国内盤)
http://www.hmv.co.jp/product/detail/3504699 (海外盤)

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(Szymanowski)
Antoni Wit (cond)
Warsaw Philharmonic Orchestra

(Britten)
Manfred Honeck (cond)
Swedish Radio Symphony Orchestra

私が聴いたのは海外盤。かなり前に買っていたのをやっと聴いた。

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……。

ヴァイオリンの音色が繊細、特にピツィカート…弦をはじく音が美しい。奏者であるツィンマーマンの実力なのか、彼が使うというストラディバリウス『Lady Inchiquin』が特別なのか、その両方なのか(、それが良くわかる録音ということでもあろうが…)。

私はシマノフスキが好きでこの CD を買ったものの、正直、シマノフスキの曲にはあまり感動しなかったが、ヴァイオリンの美しさはすごいと思った。そう思わせる曲ということでシマノフスキやブリテンがすごいという面もあるのだろうが。

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……。

曲を聴いていて(勝手に)情景を思い浮かべる。

シマノフスキの Vn協 第1番では、食虫植物やケシの花が群生する(それらが実際に混生するのかは知らないが)野が、夕日に照らされながらしかし霞で(そんなことが可能かはわからないが)あやしげに光っている…そんな極彩色の光景が目に浮かぶ。しかし、極彩色といっても「ハッピー」ではなく、心象は暗い。

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シマノフスキの Vn協 第2番では、1番よりは街中の風景が思い浮かぶ。といっても大都会ではない。あいかわらず心象は暗い。ショスタコーヴィチを思わせる進行をする。政治的な暗さがあるのあかもしれない。

ブリテンの Vn協 は、情景が浮かびにくかったが、あえて思い浮かべると、「妖精の国」だろうか…。でも、昼ではなく夜の妖精の国。最近で言えばアニメ『魔法使いの嫁』が描いているようなもの…。ほの暗く光る…。しかし、感性よりも論理的思考のほうを刺激されているような感じだ…。

JRF2017/11/219551

……。

…ただ、全体として、心が揺さぶられるようなことはなかった。しかし、それは最近の私の心の調子の悪さ、行き詰まっているせいなのかもしれず…、こんなときに CD の封を切ったのは申し訳なかったかな…とも思う。が、救いみたいなものを CD に求めている面もなきにしもあらずなので…。

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