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バレンボイム(pf)&クレンペラー『ベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集/合唱幻想曲』を聴く。若者が人生に立ち向かう姿が見える…。若々しい1番・2番、重厚な3番、苦悩の4番、輝かしい5番。今回、クレンペラーの重々しい指揮に一番マッチしているのは3番だと思う。 (JRF 4798)

JRF 2018年4月24日 (火)

Daniel Barenboim(pf), Otto Klemperer & New Philharmonia Orchestra『Beethoven: Complete Piano Concertos / Choral Fantasia』(録音: EMI 1967年・1968年, 発売: 2006年・2011年)
https://www.amazon.co.jp/dp/B000I2ISL8
http://www.hmv.co.jp/product/detail/6519430

John Alldis Choir

私が持ってる海外盤は上のリンクから辿れるものとジャケットが違う。

JRF2018/4/248546

録音は、デジタル録音と比べるとクリアさに劣るアナログ録音で、ところどころ雑音があり、不可というほどヒドいものではないが、目が覚めるほどよいことはない。

JRF2018/4/248930

……。

私は昔からベートーヴェンのピアノ協奏曲に「いまいちわからない」という感想を持っている([aboutme:132070])。ただ、小菅優の第1番([aboutme:137135])、バックハウス&クナッパーツブッシュの第5番([cocolog:69844071])と、それでも理解が進んだようにも思えたので、この安く売っていた CD 集を求めたのだった。

JRF2018/4/248317

この CD 集の1枚目の第1番・第2番を聴くと目に浮かんだのは、若者が人生に立ち向かう姿。モーツァルトよりは明らかに力強く、時折、リリカル。ただ、モーツァルトほど旋律に魅力がないように思える。ベートーヴェンのピアノソナタや交響曲ほどの「主張」を私は感じない。

JRF2018/4/247171

2枚目の第3番は、重厚な演奏。クレンペラーの特長がよく表されていると思う。それと対比的に現れるリリカルな部分も美しい。第4番は、3番に比べると大胆さは影をひそめて響きを重視する感じなのかな? 苦悩が感じられる。フォルテピアノという楽器のフォルテよりもピアノを強調したくなったのかな?

JRF2018/4/242171

第5番も重々しい演奏。第1楽章、第3楽章は輝かしく、第4番の苦悩を完全に振っ切った感がある。第2楽章は、はじめて聴いたときは平板に聴こえたが、再度聴きなおすと起伏がちゃんとある。ただ、ショパン風の繊細さまではない。まぁ、ベートーヴェンだからそれで良いのだろうけど…。録音がもっとよければ違ったふうに聴こえたのかもしれない。

JRF2018/4/243364

『Choral Fantasia』は、はじめて聴くが、ピアノにオケにコーラスとそれだけでも「豪華」なのに、コーラスが最後だけというすごい贅沢な使い方。交響曲第9番への実験の意味もあったのだろうが、それにしても無茶な編成。実験だからか、それとも録音のためか、この CD 集の他の曲同様に私は「いまいちわからない」、魅力があまり感じられなかった。

JRF2018/4/242261

総じて、クレンペラーの指揮が目立ち、バレンボイムのピアノは個性を控えめにしているのかなと思うが、もちろん決して遅れをとるわけではない。HMV 評も良く、基本は良い演奏なのだと思う。が、苦手意識のある私には過ぎた CD 集だったのかな…と。

JRF2018/4/245904

……。

オーディオ機器が新しくなって([cocolog:88958063])、どうも弦楽器に艶が足りないのが気になっている。スピーカースタンドに石の板を買ったほうがいいのかなぁ…高いなぁ…とか思い悩む日々。そろそろ冷房のいる季節 or 雨の季節なので、我が家ではクラシック視聴は一旦休止になる予定…それまでに何枚、CD を聴けるか…。

JRF2018/4/240817

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