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ノイマン指揮チェコ・フィル『ドヴォルザーク:スラヴ舞曲(全集)』を聴く。明るい音色でミチッと詰まった表現。第16番では、サーカス・テントの前でにぎわいを振り返りつつ、感傷にひたる…かのよう。 (JRF 5431)

JRF 2018年5月13日 (日)

ヴァーツラフ・ノイマン指揮チェコ・フィルハーモニー管弦楽団『ドヴォルザーク:スラヴ舞曲(全集)』(録音: Supraphon 1985年, 発売: 日本コロンビア 2010年)
https://www.amazon.co.jp/dp/B003RECEXC
http://www.hmv.co.jp/product/detail/3853782

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ずっと以前に封を切り人気があるのに私はあまり感心しなくて気になっていたが、オーディオ機器を新しくした([cocolog:88958063])のにともない聴き直して、気に入った CD の最右翼。様々な楽器の明るい音色が気持ちいい。

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実は、オーディオに関しては、[cocolog:88958063] に追記したとおり、「オーディオボード」の石の板まで買ってしまった。高かった…のだが、そのため、この CD を「イイ」と感じたときより、さらに音が違うことになってしまった。石の板がある状態では、この CD は音がミチッと詰まっている感じがして、明るさよりも密度が間に押し出される感じ。

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石の板の効果かどうかは微妙だが、低音が不足していると感じることがある。特に昔ドンシャリぎみで聴いていた古い CD にその傾向があるのだが、そのときは Bass +2 にするとバランスよく聴こえるように思う。石の板を入れる前は、高音も +1 するか迷ったものだが、今は高音の不足はほとんど感じない。

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ただ、Bass +2 にすると、生の音からは離れる感じで、ヴァイオリン・ソナタの音とかはおかしくなる。Bass 0 のときは、今回の CD もそうだが、低音域で迫力が不足することを感じることもあり、高音と低音のバランスが悪い気もしないでもない。しかし、生っぽい音が出るということは Bass 0 のほうが中音域のバランスは良いということなのだと思うし…。よくわからない。

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真ん中をとって Bass +1 にすると、これがいけない。両者の良いとこ取りではなく悪いとこどりになる。音の歪みがあるし、それでいて迫力もいまいち。この選択はない。が、音量 10 ぐらいに小さくして「ポップス」を聴くときは Bass +1 もいい感じだとは思った。「ポップス」を聴くときは Bass +2 は低音が強過ぎてありえない。

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……。

で、この CD も Bass 0、Bass +2、Bass +1 と三度聴き比べてみたのだが、Bass 0 はミチッとしすぎ、Bass +2 だと迫力は私の好みだが、出てない音が出てくるのが気になる。Bass +1 は真ん中によりすぎている印象、これぐらいなら Bass 0 に戻したほうがまだ気楽だと戻すと、Bass 0 も前のミチッとし過すぎという印象が薄れ耳が慣れたのか、ちょうどいいぐらいになっている。

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…というのをいろんな CD で繰り返した結果、Bass 0 に落ち着いているのが現状。古い CD は Bass +2 に今後もするかもしれないが。

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……。

さてドヴォルザークのスラヴ舞曲集は、ブラームスのハンガリー舞曲集と並んで、アンコールの定番曲。コンサートに行かない私はあまり聴く機会がないが、それでも知っているような有名な曲。

この演奏は、哀愁は抑えめかな…と思う。その分、曲調が明るく、テンポ感がしっかりしている。一曲を選んで聴くといった場合、この CD を選ぶことは少ないかもしれないが、全曲ということだとこの CD のほうがバランスが取れて聴き疲れしないのかも…と思った。

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私にとっての最大の収穫は、最後の第16番の魅力に気付いたこと。そのセンチメンタルさは特筆にあたいする。それまでのスラヴ舞曲集が音のサーカスだとすれば、第16番は、そのサーカスのやっているテントを少し遠くから眺めている印象。昼が来て夜が来て、その中で不思議なことがなされているのを想い返している…。最初に聴いたときはもっといい演奏の盤が欲しい…と思ったが、徐々にこの演奏で十分ではないかと思いはじめた。飽きのこない演奏。

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