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最近、バルトークのピアノ曲がよい。原始的・バーバリアン的でありながら繊細、ぎこちなさがなんというか楽しく美しい。オーディオが変わって、ピアノの中音・低音がよくなって、私が気になったのがバルトークのピアノ曲だった。 (JRF 4351)

JRF 2018年12月22日 (土)

しばらくオーディオをいろいろいじっていた([cocolog:88958063])が、また、少し安定期に入った。中音と低音が改善されて、再び聴いてみよう、再評価しようと思った CD がいくつかあったのだが、その中でもバルトークのピアノ曲が、最近のお気に入り。

ピアノに関しては、薄型テレビの音よりも中・低音はいいのだが、高音の雰囲気は負けてる気もする。今いちちゃんと出てないように思う。もしかすると中低音の残響が出ているせいで、高音の雰囲気が隠れているだけなのかもしれないが…。

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とはいえ、その状況でもバルトークのピアノはよく鳴ってくれているようだ。メニューインのバルトークのヴィオラ曲について、[cocolog:86258947] で不満を言っているが、それはピアノ曲でも少し感じていたことだった。

オーディオが変わったことで、メニューインのバルトークについて「響きに何か繊細さが足りない」とも「合奏がダメ」だと感じず、すばらしいと思うようになった。ピアノ曲についても、不満が解消された感じ。

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……。

まず私はアルゲリッチ&デュトワの『バルトーク:ピアノ協奏曲 第3番』の CD ([aboutme:95510]) が持ってる全 CD の中でもかなり好きな部類に入る。そこでは>バルトークの第二楽章、なんと切ないのだろう。壊れて時が流れていく。大地震や戦争で、報道が煽った阿鼻叫喚図のようでなく、悲惨を見つめ抱く自分と同時に、静かな時間が不思議と過ぎていくのを感じる、そのように想像した。<と書いた。その繊細さが好きなのだ。

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一方、バルトークの弦楽四重奏曲も好きで、アルバン・ベルク四重奏団の CD をよく聴いているが、そこでは原始的・バーバリアン的で少し残酷さを感じさせるギコチない響きが好きだった。

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ピアノ曲については、これまでコチシュの『バルトーク:ピアノ作品集』([aboutme:120916])について、>弦楽四重奏で聴いたような重厚さではない…舞踏的…「春の祭典」のよう…処女崇拝が背後にあることの重さのようなものを感じる。ピアノ協奏曲第3番も思い出す…その崇拝が含みうる邪悪さも純粋さとして振り返ることがあるのだろうか…。<と書いていたが、繊細さをメインに感じることが多かった。

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それがオーディオが変わったためか、コチシュのピアノ曲でも原始的なギコチなさをより感じるようになった。

ギコチなさは「残酷さ」でもあると思うから、こう言うのは少し憚[はばか]られるのだが、なんというか楽しく、美しいとも感じる。

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……。

そして、前はあまり評価できなくて、このひとことには聴いたことを書いてなかった『バルトーク:2台のピアノと打楽器のためのソナタ』の二つの演奏が良いと思えるようになった。深く黒い森の中で、未だ原始の霊がただようかのように感じる…。

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Sir Georg Solti & Murray Perahia 『Bartok: Sonata for 2 Pianos and Percussion 他』(録音: 1987年, 発売: CBS Sony: 1988年)
https://www.amazon.co.jp/dp/B0000026HH (廃盤だが、MP3 あり)
https://tower.jp/item/157703
Davit Corkhill & Evelyn Glennie (percussion)

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Martha Argerich & Stephen Kovacevich 『Bartok: Sonata for 2 Pianos and Percussion 他』(録音: 1970年・1977年, 発売: Decca 2010年)
https://www.amazon.co.jp/dp/B00VXMUJZU (国内盤)
http://www.hmv.co.jp/product/detail/3874433 (海外盤・私の持っているほう)
Willy Goudswaard & Michael de Roo (percussion)

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ショルティとペライアのものは、『ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲』がいっしょに入っている。そちらは、きらびやかさは少し足りないが、ベースのしっかりしたゆったりとした堅実な演奏。バルトークのほうも堅実なのだと思う。何より「ぎこちなさ」の可能性を感じる。理想的な演奏とはまた違うように思うのだが、何が理想的かを指し示しているように思う。ひょっとすると録音・再生機器によってはかなり違う印象になるのではないかと思った。

JRF2018/12/224658

アルゲリッチとコヴァセヴィッチのものは、ショルティ&ペライアに比べると、上で述べた可能性を一つの方向性をもって現実化させた演奏といった感じで、流れがスムーズ。「ぎこちなさ」もないわけではないが、ただ一つの演出に昇華されているように思う。出だしのアイデアは、こちらのほうが面白いと思う。

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両演奏とも、パーカッションとピアノを組み合わせるバルトークのアイデアは再生機器の具合のせいか、完璧とはほど遠いが、その可能性は理解できると思った。前は、今いちミュージックとしてバラバラに関じていたのが、カッコイイぎこちなさと感じるように今回はなっていた。

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修正 「深く黒い森の中で、」→「深く黒い森の中で、泉の上に」。

JRF2018/12/237811

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