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cocolog:91296024

遠崎史朗&中島徳博『アストロ球団』を読んだ。スゲエ漫画。荒唐無稽なストーリー、迫力のあるポーズとセリフ。真剣なのを笑うのは失礼だが、「この試合は(…)正規のルールをある程度 無視してもよいことになっております」に腹かかえて笑ってしまった。 (JRF 2088)

JRF 2019年9月 7日 (土)

『アストロ球団 完全復刻版 (全5巻)』(遠崎 史朗 原作, 中島 徳博 作画, 太田出版, 1999年)
https://www.amazon.co.jp/dp/B00007CEKE (全5巻セット)
https://7net.omni7.jp/detail/1101570684 (第1巻)

JRF2019/9/72665

1972年から1976年まで『週間少年ジャンプ』で連載された作品。当時は、全20巻のジャンプ・コミックスだった。それが、1999年に太田出版から番外編も含めて全5巻で出版された。その全5巻版をレンタルして読んだ。

JRF2019/9/70370

《アストロ球団 - Wikipedia》
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AD%E7%90%83%E5%9B%A3

JRF2019/9/79921

>原作者の遠崎史朗は初期にこそ原作に関わっていたものの、漫画の内容のエスカレートに耐えられず途中で降板している(ただし権利上の理由で原作クレジットは継続された)。以降は中島と担当編集者の後藤広喜でストーリー作りが行われていた。週刊少年ジャンプ3代目編集長の西村繁男によると、アンケートをもとに編集者と漫画家が共同でストーリーを作っていく「週刊ジャンプの漫画作りの原点」であり、以後、ジャンプ誌上で人気を誇ったいわゆる「バトル漫画」の先駆け的作品であるとしている。 <

JRF2019/9/75122

私がアニメが好きだった『侍ジャイアンツ』とは少し違う路線を狙い、ジャイアンツに敵対するストーリーになっていて、『里見八犬伝』をモデルにしているということらしい。その後の水島新司『ドカベン』などよりは、『聖闘士[セイント]星矢[セイヤ]』の車田正美に近い作風と言える。決めポーズに、龍やフェニックスが舞うのが、カッコイイ。

JRF2019/9/79419

球三郎(「きゅうさぶろう」、「たまさぶろう」と呼んではいけないらしい。)は、美少年(美青年)キャラのはしりで、兄の大門とのからみなど、そこはかとなく後のジャンプマンガの BL 風味もあると言えるかもしれない。

JRF2019/9/70881

とにかく勢いで突っ走り、ルールやリアルさはある程度犠牲にし、荒唐無稽なストーリーを紡ぐ。迫力のあるポーズとセリフでとにかく盛り上げる。「一試合完全燃焼」と言って、野球で人が死にまくる。スゲエ漫画。

JRF2019/9/72426

当初は、試合中に練習して、それを俺達の努力の成果…みたいなことを言う、ご都合主義的展開が、後にはちゃんと「秘密特訓」が敵味方とも描かれるようになったりして、「荒唐無稽」さを補おうとする姿勢は見える。ただ、それは「デスマッチ」が途中でなし消えになって徹底してないなどの「日和り」にもつながっているが…。

JRF2019/9/72278

このマンガをギャグとみなす…真剣なのを笑うのは失礼というのは解説などに示されて、そこは私は反省すべきなのだが、敵ロッテの指名打者だったリョウ坂本が、突然守備をはじめ、>本来なら指名代打者のリョウ坂本は 守備につけないので ありますが……この試合は両球団の話しあいにより正規のルールをある程度 無視してもよいことになっております< と今さらの言い訳アナウンスが入る (2巻 p.426 「意気あがるアストロ打線の巻」) ところには、正直、腹かかえて笑ってしまった。現代、これをツッコミ入れずに読むほうが至難のわざ。

JRF2019/9/78466

ただ、こういう魂で読むマンガというのは、もう書けないだろうな…というのは解説の方々と私も意見が一致する。(野球で!)死ぬ間際のバロン森がフューラー球四郎に向かっていうセリフ…>アストロ超人 あいつら みごとな バカだぜ! なんのうたがいもなく 野球に 命をかけている この味けねえ世の中に いてもいいじゃねぇか そんなバカがよ!<(5巻 p.531 「九回表の死闘の巻」)…というのが、「野球」を「マンガ」に置きかえて、このマンガ自身にもあてはまるように思う。

JRF2019/9/73063

……。

追記。

大事なことを書き忘れてた。

この作品の何が強引かって、庵野秀明も解説に書いてたけど、野球やるのに、「そもそも人数が足りてない」ってこと。草野球じゃないんだから。

確かに失礼とかそういうのも考えないとだめだけど、笑う部分を笑ってあげるのも、21世紀にこのマンガを残すには必要なことだと私は思う。

JRF2019/9/79209

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