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アシュケナージ&マゼール 他『スクリャービン: 交響曲 第5番「プロメテウス」、ピアノ協奏曲 他』を聴く。海が見える白いブロックの高いビルの街、白い壁を馬車で通り過ぎると黒く大きい鉄の冊。中に入ると墓地があり、光がさし込む。私は感謝と敬虔な悦びにつつまれる。 (JRF 0128)

JRF 2019年10月14日 (月)

Vladimir Ashkenazy (pf) etc. 『Scriabin: Prometheus / Piano Concerto, etc.』(録音: 1971年-1977年, 発売: Decca 2007年 日本)
https://www.amazon.co.jp/dp/B000PDZNJK
https://www.hmv.co.jp/product/detail/2552486

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1. スクリャービン: 「プロメテウス」(交響曲 第5番) 作品50
2-4. スクリャービン: ピアノ協奏曲 嬰ヘ短調 作品20
5-6. スクリャービン: 2つの詩曲 作品32
7-8. スクリャービン: 2つの舞曲 作品73
9. プロコフィエフ: ヘブライの主題による序曲 作品34
10. プロコフィエフ: 交響的スケッチ「秋」 作品8

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1-10. Vladimir Ashkenazy (pf)
1-4. Lorin Maazel (cond)
1-4. London Philharmonic Orchestra
9. Keith Puddy (cl)
9. Gabrieli String Quartet
10. London Symphony Orchestra

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スクリャービン (スクリアビン) は、『法悦の詩』という作品があるので、「官能的」というイメージがあったが、今回聴いたものはさにあらず、『ピアノ協奏曲』は「敬虔」とすら呼べるものだった。

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……。

『プロメテウス』は、カラフルな作品。逆巻く波や、舞い上がる色とりどりの絹、ロウソク状のネオンサインが押し寄せる。解説によると、色光ピアノという、>鍵盤を押すと、それに対応していろ強さの異なる光が投射される<という「楽器」が使われることを想定していたようだが、そういうものがなくても、色とりどりの光が見えるかのよう。

JRF2019/10/149102

……。

『ピアノ協奏曲』は、モノクローム。第1楽章は、海が見える少しすすけた白いブロックの高いビルの街に、かもめか白い鳥が水色の空を飛んでいる。見上げたところにドームがあり、それが空に白い構造を造る。

第2楽章は、白く高い壁が続く道を馬車で走る。黒々と大きな鉄の冊が現れる。中に入るとそこは墓地で、ふぞろいな墓石の上に一条の光がさし込む。私は、感謝と敬虔な悦びにつつまれる。

第3楽章は、立派な装飾のある広い室内。飾られている白いカーネーションのひだが美しい。ブラームス的な悲しさと芯の強さ・使命感とリリシズムがある。

JRF2019/10/143351

……。

このアルバムの最初は「豪華な自然」、中盤は「敬虔」、後半は「神秘」といった感じ。プロコフィエフの『ヘブライの主題による序曲』は、宝石の埋め込まれたヒエログリフが神秘を語るかのよう。

JRF2019/10/147619

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