cocolog:92372876
ラビ・M・トケイヤー『ユダヤ格言集』を読んだ。格言を proverbs.js に足し更新した。 (JRF 4468)
JRF 2020年11月25日 (水)
ラビ・マーヴィン・トケイヤーの『ユダヤ・ジョーク集』と『ユダヤ5000年の知恵』は私の愛読書で、それらを再読したのを機に、この本を購入し読んだ。
読んだあと、いくつかをこのサイトで使っている proverbs.js に足した。ここでは足した格言のほかの格言もあわせて紹介する。proverbs に足さなかったものはそう言及する。
《proverbs.js》
http://jrf.cocolog-nifty.com/mylib/proverbs.js
JRF2020/11/254140
……。
>『タルムード』は、こういっている。▽体は心に依存し、心は財布に依存している△<(p.49)
JRF2020/11/259160
……。
>あなたがもっている物を、それを必要としている人に売るのはビジネスではない。あなたがもっていない物をそれを必要としない人に売るのがビジネスである。<(p.53)
JRF2020/11/251699
……。
>金は、賢人には、美しい女にきれいな服を与えるほどの訳にしか立たない<(p.55)
JRF2020/11/252319
……。
>商人になったらこの言葉を覚えなさい。「私はあなたを完全に信頼しています。だから現金で払ってください」(『タルムード』)<(p.69)
JRF2020/11/256661
……。
>借金を返す者は、信用を倍にする。<(p.70)
JRF2020/11/254100
……。
>同じハムを食べるなら、おいしく食べたほうが良い。<(p.77)
>ユダヤ人はハムを食べることは固く禁じられている。それでも、ハムを食べるような破目になったら、嘆きながらまずく食べるよりは、楽しんで食べなさい、ということなのだ。ユダヤ的なことわざである。<(p.77)
…この格言は私には意外だった。proverbs.js には載せていない。
JRF2020/11/251691
……。
>幸福を追うと、満足から遠ざからねばならない。<(p.79)
JRF2020/11/257000
……。
>天国の一隅には、祈れなかったが、泣けた人のために場所がとってある<(p.95)
JRF2020/11/258576
……。
>神は正しい者を試される。<(p.100)
JRF2020/11/258741
……。
>謙遜すぎるのは、傲慢なのと同じである。<(p.104)
慇懃無礼と同じだね。
JRF2020/11/254229
……。
>完全に愚かな者より、半分愚かな者のほうが愚かだ。(…)▽完全に沈んでしまっている船は、他の船の航行の邪魔にならない。しかし、半分沈んでいる船は、他の船の妨げとなる△と、『タルムード』は説明している。<(p.122)
JRF2020/11/255288
……。
>人は誰しも大人にならない。子どもが年をとるだけである。<(p.127)
JRF2020/11/257250
……。
>若いころから老人をほんとうに尊んできた者だけが、自分が年老いたときに、自尊心をもつことができる。<(p.131)
これは格言としては紹介されていない。トケイヤーの言葉なのだろう。
JRF2020/11/258062
……。
>子どもは自分が一番重要だと思っている。成長しない大人もまたそう思っている。(『タルムード』)<(p.135)
JRF2020/11/250778
……。
>年寄りは自分が二度と若返らないことを知っているが、若者は自分が年をとることを忘れている。<(p.136)
JRF2020/11/255392
……。
>結婚は初めの三週間互いを観察しあい、つぎの三か月愛しあい、そのつぎの三年間けんかして過ごし、またつぎの三〇年間を、赦しあって送るという<(p.152)
「…という」ということで、格言ではあるのだが、ユダヤ格言ではないのだろう。
JRF2020/11/259116
……。
>人間は、しゃべることは生まれてすぐ覚えるが、黙ることはなかなか覚えられない。(…)知恵のまわりの塀は沈黙である<(p.167)
JRF2020/11/253388
……。
>一つの嘘は嘘であり、二つの嘘も嘘であり、三つの嘘は政治である。<(p.176)
JRF2020/11/250192
……。
>互いに誤っていたと認めない限り、和解にはならない。<(p.190)
和解といえば、カール・バルト。だが、ユダヤ側はこういう見方をする…自分達の誤りを見出せない…から、和解がすすまない…ということだろうか。
proverbs.js には載せなかった。
JRF2020/11/253880
……。
>良い礼儀作法とは何だろうか。他人の悪い礼儀作法を許すことである。<(p.200)
JRF2020/11/251269
……。
>『タルムード』には、こういう話がのっている。(…)「正しいことを行っている者は、一人で歩むことをおそれない。しかし、悪いことをしている者は一人で歩むことをおそれるからです」<(p.219-220)
JRF2020/11/253901
……。
>人は自分の町では評判によって判断され、よその町では衣服によって判断される。(…)これは『タルムード』にでてくる話である。(…)「彼らがあれほど良い身なりをしているのは、彼らがよその国からきた移民だからだ。(…)」<(p.226)
JRF2020/11/256490
……。
>鍵は正直者のためだけにある。(…)悪人が、もしその家のなかにはいって物を盗もうとすれば、鍵がかかっていようが、いなかろうが、どっちみち入ってしまうのだ。しかし正直者でも、もしドアがあいていたら誘惑されて入ってしまうかもしれない。(…)われわれは、人を誘惑してはならない。誘惑しないためには、鍵をかける必要がある。<(p.230-231)
proverbs.js には載せていない。
JRF2020/11/258314
……。
>神が絶対に許さない四つの罪がある。1. 同じことについて何回も悔やむこと。2. 同じ罪をくり返すこと。3. もう一度くり返そうと思って罪を犯すこと。4. 神の名を冒涜すること。<(p.234)
「同じことについて何回も悔やむこと。」…は、私はやってしまうな。いつも悔やんでばかり。おりにふれていろいろ思い出しては「私は悪い」と悔やんでしまう。
JRF2020/11/257437
「同じ罪をくり返す」のが「絶対に許されない」ことというのはツラいな。人はしらずしらず罪をくり返してしまうもの。「しらずしらず」というか「気にかけているがだからこそ」くり返してしまうものだ。くり返そうとしてくり返すのはダメだが、ついくり返すことについては、赦されて欲しいな。くり返さないようにするためには、抑圧ではなく別のアプローチが必要と思う。
これも、proverbs.js には載せていない。
JRF2020/11/254727
『ユダヤ格言集』(ラビ・M・トケイヤー 著, 助川 明 訳, 実業之日本社, 1975年)
https://www.amazon.co.jp/dp/4408100153
JRF2020/11/252010