cocolog:92881763
性犯罪に対する保護法益は「性的自己決定権」とされるが、私は「名誉」も大事なように思う。ここでいう「名誉」は、昔の「貞操」とはちょっと違うものと想定しているが…。性的同意年齢の議論にからんで…。 (JRF 3297)
JRF 2021年7月16日 (金)
最近のいつものごとく、「グローバル共有メモ」でつぶやいたことをコピペする。
キッカケ・背景には性的同意年齢(性交同意年齢)の引き上げの議論。それに絡んで、次のような「事件」があった。
《立民・本多氏を党員資格停止へ 不適切発言で処分(時事通信) - Yahoo!ニュース》
https://news.yahoo.co.jp/articles/61601f44fee82ccb542d8d2a3544f77a7d3fa033
JRF2021/7/162634
>本多氏は5月10日の党会合で「50歳近くの自分が14歳の子と性交したら、たとえ同意があっても捕まることになる。それはおかしい」との趣旨の発言をした。
その後、本多氏は発言を謝罪し撤回。福山氏は本多氏を口頭で厳重注意したが、与野党からは「極めて不見識」(公明党の山口那津男代表)などの批判が噴出したため、立民は「ハラスメント防止対策委員会」で発言内容の調査をしていた。
<
JRF2021/7/163304
それに触発された議論の中で、次のメモに示される山花郁夫の昨年の記事が話題となった。下では私は「批判」しているが、実際には、山花氏は、私の以前 [cocolog:92807829] でした主張をより精緻に・まともにしている印象がある。
ただ、私のほうが正しいと思う部分があり、それが次のメモにつながっている。
JRF2021/7/160437
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○ 2021-07-13T04:45:18Z
性犯罪に対する保護法益は名誉ではなく、性的自己決定権か…。性的でない自己決定権…がん治療を勝手にする・血を勝手に抜くなどと比べるのか? 身体的不利益がそれほどなくても重い罪にすべきだろうか? 昔の貞操・今の名誉が大きな問題のように思うが…。
JRF2021/7/164687
《性犯罪に関する刑事法改正について。 - 山花郁夫 | やまはないくお 立憲民主党 衆議院議員》
https://yamahanaikuo.com/seihanzai-note/
JRF2021/7/163185
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追記。
精子や卵子を勝手に使われて子供ができた。というのが性的自己決定権の問題だというなら、確かに何がしかの新しい考え方が必要に思うが、子供などができてない段階で、自己決定のみが大きな問題になることがあるだろうか? そうはいいつつ、名誉の問題ということではないのか?
JRF2021/7/165835
精子や卵子の場合も相続の問題等がでてくれば問題ではあろうが、たとえば遠い未来に男がいなくて精子だけが必要となって、精子を使ったという場合に、精子提供者の自己決定権を、まるで著作権か何かのように重視する必要があるだろうか? もちろん、子に対し「親」に権利はないでいいが、親が勝手に使った親に対して権利があるか…まぁ、多少はあるべきかな。「子供」と呼ばれるものが生まれるのを避けたい…という決定権ぐらいはあるべきように思う。
JRF2021/7/162995
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○ 2021-07-16T06:47:30Z
性犯罪に対する保護法益は名誉ではなく、性的自己決定権…という話のつづき。
JRF2021/7/165127
今話題のところでいうと、ワクチンを打つのを義務とするのは、自己決定権を侵害しているとなるが、それが重い犯罪なのだろうか? …確かに窃盗となりうることも、公共の福祉のためにちゃんと法で定めて、供出を行えば犯罪ではなくなるので、ワクチンを義務にするのが犯罪にならなくても、自己決定権を重い罪にするのはありうる。しかし、量刑相場感として自分で決められなかったから重い罪を課していい…というのは私には違和感が強い。
JRF2021/7/161721
たとえば、強姦で妊娠したとかあれば、それは傷害に準ずる行為として良い。しかし、あとが残らないような行為で暴行等もなくて…ということになると、それで侵害される自己決定権というのをそこまで重く見るべきなのか…。むしろ、名誉が侵害されるから重く見るべきという結論のほうがあってるように私には思うのだが…。
JRF2021/7/169570
自己決定権が行使できないことが、ある種の名誉を侵害しているという見建てはむしろ私は受け容れる。だからと言って、名誉の侵害に準じるように量刑しなければならない…とは考えない。自己決定権は名誉権とは別にあり、その分過重して良いとは思う。しかし、自己決定権を考えれば名誉権を考えなくて良いというのは、違うと思う。
JRF2021/7/162878
人が死んで臓器移植が行われることを考えよう。このとき、臓器移植をするしないにかかわらず意思表示がしっかりしていれば、自己決定権であろうと、自己決定権を守る名誉権であろうと、意思を尊重すべきという結論に変わりはない。しかし、意思表示がされてない場合、自己決定権ではどうにも結論が出て来ないのに対し、名誉権では、移植による貢献による名誉と、死体損壊による不名誉で、利益衡量することができる。名誉権的考え方を捨てるべきではないと私は思うのだが…。
JRF2021/7/168380
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○ 2021-07-16T08:53:52Z
ここでいう「名誉」は、昔の「貞操」とはちょっと違うつもり。
貞操がそうであったかはわからないが、偉い人の貞操のほうが重いみたいな考えはしない。また、売春婦だからといって、守られるべき「名誉」がないみたいには考えない。ただ、女性全体の名誉や、通常人が得られるべき名誉…みたいな全体的名誉みたいなものはある程度考えるべきだとは思う。
JRF2021/7/160110
そういう全体の名誉は多少あるとしても、基本は個人の自己決定にまつわる名誉ということでいいのだろうと思う。
まだ、私の中でもあいまいだが…。
JRF2021/7/169248
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なお、本多議員の扱いについて、少し怒って、↓のようなことを書いてしまった。
JRF2021/7/165861
○ 2021-07-15T12:30:14Z
性的同意年齢をめぐる立憲民主党の本多議員の非公認問題。非公認にするぐらいだから、それなりにひどいことがあったんだろうけど、外からはわかる範囲では、やりすぎ…というか、民主的な党運営を掲げるならやってはならないことのように思う。先に引用した山花郁夫さんが私の選挙区で出るなら話は別だが、そうでないなら、今回(次の衆議院選)は立憲民主党という選択肢はない感じ。
JRF2021/7/166392
まぁ、今回の決定で、女性票が増えるだろうから、私がこうしたところで何の意味もないんだろうけど。いつもは共産・社民・民主党系…のどれかという感じで、たまに著作権法がらみで自民党(山田太郎)に入れることもあるかな…ぐらいなんだけど、今回は立憲抜きで判断する感じになるかと思う。
JRF2021/7/167850
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ただ、冷静になり、この問題だけで、投票行動を完全に決めてしまうのもおかしいか…と今では反省し、このことを加味するけれども、もう少し他のこともいろいろ見て投票行動を決めようと思いなおしている。
JRF2021/7/162970
修正 「自己決定権を重い罪にする」→「自己決定権の侵害を重い罪にする」。
JRF2021/7/177586
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追記。
○ 2021-07-19T09:53:45Z
性犯罪に対する保護法益は名誉ではなく、性的自己決定権…という話のつづき。
話題のいじめの例で、糞便を食わされるのは自己決定権の侵害で、だからこそ自己決定権の侵害は重いのだ…という考え方。
勉強をやらされるというときも、自己決定権の侵害になるのか…というのが一方にある。
JRF2021/7/205264
嫌っていることをやらされないのは大事な権利に思うが、しかし、法律としては、客観的であるべきだから、外から見て嫌うのに相当な理由がある場合以外は、自己決定権をそれほど重く見るべきではないのではないか。そしてそれって、相当の理由が外から見える…理由がある地位にある…すなわちある種の名誉の問題と言えるのではないか。
JRF2021/7/204632
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追記。
本多平直氏自身による経緯説明があった。当事者の一方的な説明なので注意すべきだが…。
《本多平直:Twitter:2021-07-23》
https://twitter.com/pontapiranao/status/1418485232219557891
>7月13日、常任幹事会にて「党員資格停止一年」の処分が提起され、倫理委員会に諮ることが決定されました。選挙直前でもあり政党政治家として政治生命を絶つに等しい重い処分であり、本件の経緯に鑑み、とても承服できません。1/18<
JRF2021/8/39912
この後、本多氏は離党し、比例選出であったことを理由に議員辞職した。
結果だけを見ると議員辞職にまで致っているから、失言だけが問題だったとは受け取りにくく、何か重大なことが隠されているとしか考えられないのだが…。
JRF2021/8/36323
((アンチ)フェミニズム関連の前のひとことは、[cocolog:92807829]。)
JRF2021/7/164550