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cocolog:93143975

仏教の最適化プログラムのメモ その9 simbdp3x1 編。「シミュレーション仏教」の模索のその1・2から、実装に移ってその3からその7で一段落。その8・9では統計を取りモデルが意図通りか確認する。「グローバル共有メモ」のバックアップ。 (JRF 3491)

JRF 2021年11月22日 (月)

その1からその8は↓。これらを読んでいることが前提。

JRF2021/11/229149

[cocolog:92288127]
>仏教の最適化プログラムのメモ その1。仏教は「来世がないのが良い」「生きなければならない」「自己の探求が良い」の三つの命令的前提による最適化プログラムではないか。…みたいな考えを「グローバル共有メモ」で詰めていっている。メモはやがて消えてしまうので、「ひとこと」に書き移しておく。<

[cocolog:92431465]
>その2 生産シミュレーションのアイデア編。「シミュレーション仏教」の模索をするその1に続きながら、少し仏教から離れ、社会の生産を中心にしてそのシミュレーションをどうするかを考えた。<

JRF2021/11/223451

[cocolog:92541965]
>その3 経済と不倫のシミュレーションの部分実装 編。「シミュレーション仏教」の模索をするその1・その2に続きながら、少し仏教から離れ、経済・不倫を中心にどうするかを考え、部分実装してみた。<

[cocolog:92616760]
>その4 結婚・不倫・扶養・相続などのマッチングのシミュレーション 編。<

[cocolog:92700520]
>その5 プロトタイプ 1 号 編。< その3とその4の総合。

[cocolog:92930043]
>その6 プロトタイプ 2 号 編。(…)その5に続き、その6では支配と災害の理論を足した。<

JRF2021/11/227596

[cocolog:92960749]
>その7 プロトタイプ 3 号 編。その7では僧と犯罪の理論を足した。ここでこのプロジェクトは一段落。<

[cocolog:93023146]
>その8 統計 編。その8では統計を取りモデルが意図通りか確認する。<

JRF2021/11/225534

プログラムの GitHub レポジトリは↓にある。今回は、simbdp3x1.py と plot_logs.py の話が大部分を占める。

《JRF-2018/simbd: シミュレーション仏教 - Buddhistic Philosophical Computer-Simulation of Society》
https://github.com/JRF-2018/simbd

では、「グローバル共有メモ」に書いたことをコピペしていく、少し誤字修正等もあるかもしれない。

JRF2021/11/225424

……。

……。

○ 2021-09-23T10:29:44Z

plot_logs.py をバージョンアップ (0.0.7)。

《simbd/plot_logs.py at master - JRF-2018/simbd》
https://github.com/JRF-2018/simbd/blob/master/stats_simbdp3/plot_logs.py

JRF2021/11/223079

そして、↓に今回のレポジトリをバックアップしておいた。

《「シミュレーション仏教」のバックアップファイル置き場》
http://jrockford.s1010.xrea.com/archive/simbd/index.html

JRF2021/11/221630

……。

……。

○ 2021-09-24T00:48:46Z

lsth がうまくいかなかったのは、 VirtualHating に対する「感度」が弱いから…だろう。「感度」の自動調節ができないか?

10年ぐらい VirtualHating の記録しておき、その変化が少ないなら、その少ない変化で犯罪量を大きく動かすようなことがしたい。

記録の平均を mu、標準偏差を sigma として、この期の VirtualHating が v1 のとき、((v1 - mu) / sigma) * 0.4 から犯罪量 c1 を決定してみてはどうだろう?

JRF2021/11/226268

しかし、この場合、相対評価ということになるが、高い VirturalHating が続いた場合、mu が増えることで、だんだん c1 が小さくなってしまう。これは違うんじゃないか?

そこで前の VirtualHating が v1 で犯罪量が c1、次のものが v2 と c2 とするとき、c2 = c1 + k * ((v2 - v1) / sigma) * 0.3 としてみてはどうだろう? mu のかわりに前の値 v1 を使うのである。

しかし、そうすると犯罪量が大きくなり過ぎたり、小さくなり過ぎたりするのではないか? 前の値 v1 でなく mu を使ったほうが素直か?

JRF2021/11/228775

……。

ちょっとテストしてみた。

《test_of_mean_amplifier_2.py: 平均付近の増幅》
https://gist.github.com/JRF-2018/ee1bfe8b3cc676a5389ed5f81c6f544f

表示されるグラフも↑に貼り付けた。

上のグラフが時系列の元のデータで、これが VirtualHating だと思いねい。

そして、下のグラフの青い y2 が、mu を使った場合で、黄色い y3 が、前の値 v1 を使った値。そして、折衷的に、(y2 + y3) / 2 したのが y4。

JRF2021/11/220784

このグラフを見る限り、y4 がいい感じだが、simbd の実験に組み込んでもうまくいくのかどうか…。

JRF2021/11/224525

……。

……。

○ 2021-09-25T03:31:43Z

ケガ・障害はこれまで災害などの特別なとき以外発生しなかった。それを、一般死亡の1.2倍ぐらいの確率で、すべての人についてランダムにケガ・障害が出るようにした。

JRF2021/11/225239

また、強姦に相当するもので、行きずりの不倫のうち、女性については一定の確率で特別に hating が強くなる場合を作った。オブジェクトが Rape ではなく Adultery になるが、そこは名前以外違いがないので、こだわらなかった。なお、相手については、1/2 の確率でカルマがたまるようにした。1/2 の確率なのは、当局に犯罪と認識させるのが難しい場合があると想定して。

次のバージョンから…。

JRF2021/11/222257

……。

……。

○ 2021-09-25T07:38:36Z

次から新しい段階に入るので、ここで、いちおう、ログのバックアップをすることにした。ただし、リポジトリの更新はまだせず、Tag は前付けたものを利用する。

ログのバックアップは GitHub に特別な Release を作ってそこに zip のバイナリを置く。その Release の URL は↓でバックアップは Asset の logs-20210925.zip になる。

JRF2021/11/222133

《Release Logs 20210925 - JRF-2018/simbd》
https://github.com/JRF-2018/simbd/releases/tag/plot_logs-v0.0.7

なお、一緒に置いてある simbdp3_pickle-20210921.zip の中身は今回公開のログを取るのに使ったものである。グラフをまとめた figs-20210925.zip も置いておく。

JRF2021/11/228552

……。

……。

○ 2021-09-25T10:33:47Z

simbpd3.py に平均付近の増幅(MeanAmplifier)を取り入れる。

その名前は simbdp4.py でも良かったが、そこまで大きな変更でもなく、また stats_simbdp3/plot_logs.py をそのまま使いたいことから、simbdp3x1.py をその名前とする。run_simbdp3.sh は、代わりに run_simbdp3x1.sh を使うこととする。

JRF2021/11/223277

MeanAmplifier を教育に関して取り入れるかが問題となる。MeanAmplifier は雰囲気のようなものを数値に転換していると言えるが、教育は、知性の水準を表しているはずで、それを雰囲気で判断して良いかが問題になるのである。

ただ、simbdp3x1.py については深く考えず、知性の実際の水準よりも知的雰囲気のほうが、国力や犯罪に影響しているとして、MeanAmplifier を取り入れる方針で行くことにする。

JRF2021/11/229259

……。

ところで MeanAmplifier、人工知能(AI)と相性良さそうだが、そういうのすでにあるのだろうか? 本当は何と呼ばれてるんだろう?

JRF2021/11/226682

……。

次のバージョンから、make_logs.sh と make_figs.sh が付くことになる。

これらは run_simbdp3.sh や plot_logs.py のパラメータでこれまで書いてきたものの多くを記録するために作ったものである。

私は実際にはこれらをちょこちょこっといじったものを使って毎度ログを取り、グラフを描いている。ただし、これらを使って一気に make することは時間がかかり過ぎることもあり本当のところあまり考えていない。

JRF2021/11/221221

……。

……。

○ 2021-09-25T13:06:38Z

BlockMeanAmplifier というのも作った。重犯罪の判定用。

MeanAmplifier は時系列のスカラー値を取るのに対し、BlockMeanAmplifier は可変長のリストの時系列を取る。

JRF2021/11/229218

bma = BlockMeanAmplifier() として、リスト xs を与えるときは bma.update(xs) とする。過去これまでに従って現在の個々の値 x の増幅値を知りたいときは bma.test(x) とする。なお、bma.test(x) を使ったあとの x すべてを記録したものを xs とすると、通常は bma.update(xs) とするべきだが、そのような x は自動的に記録されているため bma.update() だけで OK。

JRF2021/11/228850

……。

……。

○ 2021-09-25T22:42:35Z

「堕胎」と結婚の処理をいじる。

まず、目標人口以下である場合は「堕胎」は行わず、want_child_mag の操作のみで乗り切ろうとする。目標人口以上になったとき、結婚をするはずだった男女のうち、15% が結婚できないようにする。そのとき結婚しないよう選ばれるのは、ランダム性を加味しながら若いカップルのほうが選ばれやすくする。

JRF2021/11/220585

そして目標人口 * 1.05 以上になったとき、不倫の子供の「堕胎」が起こり、結婚をするはずだった男女のうち、30% が結婚できないようにする。

そして目標人口 * 1.10 以上になったとき、結婚した子供の「堕胎」が起こり、結婚をするはずだった男女のうち、45% が結婚できないようにする。

JRF2021/11/221645

ただし、産む上限がある場合も、その適用は産む12ヶ月前の上限によるとする。どれだけ人口が多くなっても、産む上限はこれまで通り(の0.8倍の)最低限の数は確保されるものとする。

あと、誕生の処理は全国一律だったのを、地方ごとに変える。

JRF2021/11/224062

……。

……。

○ 2021-09-26T10:51:00Z

人口の減りかたが激しく、目標人口になかなか達しないので、洪水の頻度をさらに 2/3 倍、大火事の頻度をさらに 1/2 倍した。

JRF2021/11/223987

……。

……。

○ 2021-09-26T21:30:23Z

ここまで書いたところでシミュレーションを回してみた暫定的な結果。pnormal は前の simbdp3.py の結果。どういうふうに回しているかは、今度公開される make_logs.sh で確認していただきたい。

JRF2021/11/221335

python plot_logs.py normal pnormal -p AccDeath -o fig-20210927_01.png
python plot_logs.py normal pnormal -p AccAbortion -o fig-20210927_02.png
python plot_logs.py normal pnormal -p Education -o fig-20210927_03.png
python plot_logs.py normal pnormal -p AccKarma -o fig-20210927_04.png

JRF2021/11/226831

python plot_logs.py normal pnormal -p Population -o fig-20210927_05.png
python plot_logs.py normal pnormal -p Power -o fig-20210927_06.png

JRF2021/11/227841

《グラフ集: 2021-09-27 から - Issue #5 - JRF-2018/simbd》
https://github.com/JRF-2018/simbd/issues/5

JRF2021/11/220359

災害が減ってるはずなのに normal のほうが AccDeath が増えているのは、Education の扱い方が変わって Power が足りないせいのように思う。AccAbortion が normal ではほぼ 0 なのは良い傾向。AccKarma が変わってないのが意外で、Education の変化も乏しいことから、MeanAmplifier が十分機能していない可能性が考えられる。そのパラメータである alpha1 や alpha2 を 0.2 にしていたが、これを 0.4 にして試してみるべきかもしれない。

JRF2021/11/229545

ただ、試す前に動機となった lsth が AccKarma で差がない問題がどうなったかをまずは調べてみることとする。

JRF2021/11/223837

……。

……。

○ 2021-09-28T05:56:43Z

lsth ltom ltomlsth を出力して、前のようにグラフにしてみた。fig-20210928_*.png がそのグラフ。実際のコマンドは今度公開される make_figs.sh などをご参照いただきたい。

《グラフ集: 2021-09-27 から - Issue #5 - JRF-2018/simbd》
https://github.com/JRF-2018/simbd/issues/5

JRF2021/11/220691

みると、AccKarma が lsth が normal の上に来るのはいいのだが、ltomlsth が ltom とほとんど差がないのが気にかかる。リクツでいけば、ltom のほうが差が付きやすいはずなのに。MeanAmplifier が入ったため逆におかしくなったということだろうか? 重犯罪の重さをみる AccVKarma は、ltom では重くなるというのがリクツなのだが、そうなっていない。ここでも lsth が妙に重くなっている。理由が見えない。 ltom の最初でガンと下がるのが、分散を大きくしてしまいその後の hating の変化に対応できていないということだろうか?

JRF2021/11/225106

今度は、予告通り、MeanAmplifier BlockMeanAmplifier の alpha1 alpha2 を 0.2 から 0.4 にして試してみる。

JRF2021/11/228505

……。

……。

○ 2021-09-29T09:59:29Z

simbdp3x1.py の MeanAmplifier BlockMeanAmplifier の alpha1 alpha2 を 0.2 から 0.4 にして試した結果。normal がその normal で、t1normal は take 1 normal の略で前回の alpha1 と alpha2 が 0.2 のもので、pnormal が simbdp3.py のもの。

JRF2021/11/220567

python plot_logs.py normal t1normal pnormal -p AccDeath -o fig-20210929_01.png
python plot_logs.py normal t1normal pnormal -p AccAbortion -o fig-20210929_02.png
python plot_logs.py normal t1normal pnormal -p Education -o fig-20210929_03.png

JRF2021/11/225333

python plot_logs.py normal t1normal pnormal -p AccKarma -o fig-20210929_04.png
python plot_logs.py normal t1normal pnormal -p Population -o fig-20210929_05.png
python plot_logs.py normal t1normal pnormal -p Power -o fig-20210929_06.png

JRF2021/11/229677

python plot_logs.py normal t1normal pnormal -p NewKarma2 -o fig-20210929_07.png

《グラフ集: 2021-09-27 から - Issue #5 - JRF-2018/simbd》
https://github.com/JRF-2018/simbd/issues/5

JRF2021/11/228386

normal は t1normal に比べて AccDeath は pnormal に近く、AccAbortion は pnormal に比べればかなり成績がいいが、t1normal に比べれば悪い。AccKarma は normal はヒドく、これは MeanAmplifier が良くも悪くも数値を動かした結果であろう。人口で割らない Karma を見るために NewKarma2 という指標を用意したところ、normal はかなり揺れており、これは予定通りと言える。Power や Education も normal は t1normal より揺れており、これらも予定通りである。

JRF2021/11/222282

問題の lsth がらみを見て行こう。コマンドは省略する。

Population や AccDeath は参考程度だが、なぜか ltomlsth が死亡者が少ない。AccKarma は今度は lsth がそんなに normal より大きくない。というかほぼ変わりない。ltomlsth が ltom より大きいのは予定通りなのだが。AccVKarma は差がないのがショックだが、リクツで言えば ltom ltomlsth のほうが大きくなって欲しいところ、逆になっている。

ついでだから、今度は alpha1 と alpha2 を 0.3 にするのも試してみよう。

JRF2021/11/229449

……。

……。

○ 2021-09-29T10:24:52Z

前に更新してから多くを足した割に更新せず時間が経ち過ぎてる気がするので、中途半端かもしれないが、ここで simbdp3x1.py の最初の公開をしておく。(バージョン 0.0.1)

《simbd/simbdp3x1.py at master - JRF-2018/simbd》
https://github.com/JRF-2018/simbd/blob/master/simbdp3x1.py

JRF2021/11/224654

alpha1 と alpha2 はとりあえず 0.3 にしてある。

今回、make_logs.sh make_figs.sh など足されたファイルが多い。

JRF2021/11/224575

……。

……。

○ 2021-09-30T06:00:06Z

最近でもないが前から、私はつまるところ自分は「易者」なんじゃないかと疑っている。もちろん、本物の易者から見ればまったくそうではないのだが、易者以外の他の人間が私の「宗派」を当てようとすれば「易者」ということになるのではないか…と疑っている。

JRF2021/11/222595

……。

「易者」に見えるというのは…、他者を理解し知りたいという欲求はあり、そこから他者の齟齬・やるべきことを指摘するようなことはするが、本人は大して目指すべきところを持っておらず、せいぜい生活ができるようになりたいぐらいの願いしかないから。

JRF2021/11/227912

……。

願いとしては書いたことが読まれること・未来においても読まれるよう残ることもあるが、それは未来の他者を理解して対話して場合によってはこうやるべきと指摘したい…ということなのではないかと自らを推察する。

JRF2021/11/222895

……。

……。

○ 2021-10-01T08:10:27Z

simbdp3x1.py の MeanAmplifier BlockMeanAmplifier の alpha1 alpha2 を 0.3 にして試した結果。normal がその normal で、t1normal は take 1 normal の略で前々回の alpha1 と alpha2 が 0.2 のもので、t2normal は take 2 normal の略で前回の apha1 とalpha 2 が 0.4 のもので、pnormal が simbdp3.py のもの。

JRF2021/11/226767

python plot_logs.py t2normal t1normal pnormal normal -p AccDeath -o fig-20211001_01.png
python plot_logs.py t2normal t1normal pnormal normal -p AccAbortion -o fig-20211001_02.png
python plot_logs.py t2normal t1normal pnormal normal -p Education -o fig-20211001_03.png

JRF2021/11/220146

python plot_logs.py t2normal t1normal pnormal normal -p AccKarma -o fig-20211001_04.png
python plot_logs.py t2normal t1normal pnormal normal -p Population -o fig-20211001_05.png
python plot_logs.py t2normal t1normal pnormal normal -p Power -o fig-20211001_06.png

JRF2021/11/228021

python plot_logs.py t2normal t1normal pnormal normal -p NewKarma2 -o fig-20211001_07.png

《グラフ集: 2021-09-27 から - Issue #5 - JRF-2018/simbd》
https://github.com/JRF-2018/simbd/issues/5

JRF2021/11/224140

AccDeath は、normal は t2normal pnormal に近く、t1normal が異常な値だったことを示唆している。AccAbortion は normal は t1 や t2 に比べて成績がなぜか悪い。AccKarma は normal は t2 並みにヒドイが、MeanAmplifier が数値を動かした結果であろう。人口で割らない Karma の NewKarma2 は、normal は t2 並みに揺れている。Power や Education も t2normal 並みに揺れているが、t2 より上下の際に中間の値を取らないのがちょっと予定通りではない。

JRF2021/11/227171

問題の lsth がらみを見て行こう。コマンドは省略する。

Population や AccDeath は参考程度で差が付いているが、まぁ、ランダムなブレの範囲か。AccKarma は今度は ltom ltomlsth が下がっているのがキレイに出ていて、lsth が normal より上、ltomlsth が ltom より上に来ているのは予定通りだが、前ほど差がないのが気になる。AccVKarma はやはり差がないが ltom ltomlsth のほうが小さくなっているようだ。

JRF2021/11/228410

……。

……。

○ 2021-10-01T08:10:46Z

次また simbdp3x1.py をいじるので、ここで、いちおう、ログのバックアップをすることにした。ただし、リポジトリの更新はせず、Tag は前付けたものを利用する。

ログのバックアップは GitHub に特別な Release を作ってそこに zip のバイナリを置く。その Release の URL は↓でバックアップは Asset の logs-*.zip になる。

JRF2021/11/223283

《Release Logs 20211001 - JRF-2018/simbd》
https://github.com/JRF-2018/simbd/releases/tag/simbdp3x1-v0.0.1

なお、一緒に置いてある simbdp3x1_pickle-*.zip の中身は今回公開のログを取るのに使ったものである。グラフをまとめた figs-*.zip も置いておく。

JRF2021/11/223201

logs-*.zip などが複数あるのは、alpha1 alpha2 を変えたものがそれぞれ入っているからである。

alpha1=alpha2=0.2 が logs-20210928.zip figs-20210928.zip simbdp3x1_pickle-20210926.zip である。

alpha1=alpha2=0.4 が logs-20210929.zip figs-20210929.zip simbdp3x1_pickle-20210928.zip である。

JRF2021/11/227844

alpha1=alpha2=0.3 が logs-20211001.zip figs-20211001.zip simbdp3x1_pickle-20210929.zip である。

JRF2021/11/229369

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……。

○ 2021-10-03T02:40:09Z

「思考と思念を深めるのがよい」を進め、「空」観を極めていくと、エネルギーが得られ、世界が変えられる。…という話。「この世界は妄想である」という感覚に近いのかもしれないが、穏やかな範囲に留まっており、思考と思念を深めるだけでできることはあるという希望の話でもあるかな…と思う。現実問題としてどうか、シミュレーションだけでもどれほどそうなるようにすべきか…はまた別問題だが。

JRF2021/11/224613

……。

……。

○ 2021-10-03T20:11:58Z

MeanAmplifier、名前としてはガウシアンフィルタとか言いたくなるが、ガウシアンフィルタって別物なんだよな。

JRF2021/11/222142

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……。

○ 2021-10-14T06:33:01Z

重犯罪のカルマ…AccVKarma が ltom ltomlsth のほうが小さくなった問題。

おそらく、犯人の親族の憎しみを参照するため親族が残っていないと憎しみが小さくなるというのが効いたのだろう。被害者の親族の憎しみとその宥めを参照するのが効いて、ltom 系のほうが不利になると私は考えていたが、そうではなかったということだろう。

JRF2021/11/221341

変えるとすればこれをどう変えるか。犯人側の憎しみは基本、犯人本人の憎しみの問題とする方向が考えられる。ただ、犯人親族の憎しみのデータも使うべきだから、親族の憎しみは 0.5 以上のものは 0.5 に矯めて利用すればいいのではないか? …いや、これはダメだ。こうすると親族の憎しみはほぼ常に 0.5 になる。犯人の憎しみがない場合、親族がいない場合も、親族の憎しみは 0.5 はあるとしておかないと、重犯罪を起こすに足る憎しみ 0.5 が出ない。そして、常に 0.5 ということだと親族に憎みのデータが無駄になる。

JRF2021/11/221408

そこで、考えを改める。被害者の親族の憎しみの宥めのみを宥めの参考値にしていたが、犯人の親族の憎しみの宥めも参考値にしてはどうだろう。要は、加害者の先祖も被害者の先祖も重犯罪の被害が大きくならないように加護・守護を行うというイメージ。「実際」のところは、先祖の憎しみが宥められた物語を思念として覚えていると重犯罪のその際に少し反省が加えられる…といったリクツになる感じか。

JRF2021/11/224401

あと、これまでは、憎しみの最大値を問題にしてきたが、憎しみの最大値が最近のものだとあまり意味がなくなっていた。これを変えるために、(0.5 を超える)元の憎しみの和/宥められた憎しみの和…を問題にするようにしよう。

ただし、憎しみがもともと少ししかないのに、それが率では宥められているから、大きく宥められる…というのはちょっとおかしい気がするので、もともとの憎しみの最大値を越えない範囲でのみ soothe されるとしよう。

JRF2021/11/220603

犯人の生きている親族から被害者の親族(生死問わず)に対する憎しみの最大のものを h1 とする。犯人・被害者双方の死んでいる親族すべてに関して、そこから被害者・犯人の親族(生死問わず)への元の憎しみすべてを H2, 宥められた憎しみすべてを H3 とし、h4 = max(H2)、sh2 = sum(H2)、sh3 = sum(H3) とする。

JRF2021/11/226990

h1 > h4 のときは、h5 = (h1 - h4) + h4 * (1 - 0.75 * (1 - (sh3/sh2)))、h1 <= h4 のときは h5 = h1 * (1 - 0.75 * (1 - (sh3/sh2))) という h5 が求められる宥められた憎しみの値になり、これを BlockMeanAmplifier に食わせて、重犯罪の重さに転換する。

…としよう。

JRF2021/11/226318

なお、0.75 の部分は education により 0.75 から 1.0 まで変化するとする。0.50 から 1.0 とか 0.50 から 0.75 とか迷ったが、sh3/sh2 は最近のものも含みうることから小さくなり過ぎることはないこと、重犯罪に関して education にそこまで大きな役割を担わせる必要はないことを考えて、0.75 から 1.0 の変化にすることにする。

JRF2021/11/225033

また、h1 は 0.5 以下のときは 0.5 とする。これは先祖の分が 0.5 という計算。先祖の憎しみは忘れられてるものも含めて最低 0.5 あるが、0.5 以上のものは物語によって 0.5 に刈りこまれている…といったところ。それぐらいないと重犯罪は起こらない…という点では、犯人の突発的な憎しみの分とも言えるのかもしれない。

JRF2021/11/223439

……。

……。

○ 2021-10-14T06:59:46Z

Python をアップデート。今度から使う Python とライブラリのバージョン。

JRF2021/11/228049

<pre>
conda 4.10.3 py38haa95532_0
matplotlib 3.4.2 py38haa95532_0
numpy 1.21.2 py38hfca59bb_0
pandas 1.3.3 py38h6214cd6_0
</pre>

JRF2021/11/229106

<pre>
python 3.8.12 h6244533_0
scipy 1.7.1 py38hbe87c03_2
seaborn 0.11.2 pyhd3eb1b0_0
sympy 1.8 py38haa95532_0
</pre>

JRF2021/11/226695

……。

……。

○ 2021-10-16T04:26:51Z

重犯罪をいじった simbdp3x1.py を試す。前回、MeanAmplifier BlockMeanAmplifier の alpha1 alpha2 を 0.3 にして試した結果が pnormal。今回のが normal、ちなみに alpha1 alpha2 は 0.3。

JRF2021/11/226906

python plot_logs.py normal pnormal -p AccDeath -o fig-20211016_01.png
python plot_logs.py normal pnormal -p AccAbortion -o fig-20211016_02.png
python plot_logs.py normal pnormal -p Education -o fig-20211016_03.png
python plot_logs.py normal pnormal -p AccKarma -o fig-20211016_04.png

JRF2021/11/221926

python plot_logs.py normal pnormal -p Population -o fig-20211016_05.png
python plot_logs.py normal pnormal -p Power -o fig-20211016_06.png
python plot_logs.py normal pnormal -p NewKarma2 -o fig-20211016_07.png
python plot_logs.py normal pnormal -p AccVKarma -o fig-20211016_08.png

JRF2021/11/228182

《グラフ集: 2021-10-16 から - Issue #6 - JRF-2018/simbd》
https://github.com/JRF-2018/simbd/issues/6

AccDeath や Population や AccAbortioin は変わって欲しくないところだが、少し違いがある。カルマ関連に違いがあるのはいい傾向だが、肝心の AccVKarma に変化がないのが気にかかる。

問題の lsth がらみを見て行こう。コマンドは省略する。

JRF2021/11/222172

normal lsth ltom ltomlsth のどれもほとんど差がない。ltom ltomlsth が AccKarma で下がっている…というのも今回は観測できない。肝心の AccVKarma にも差がない。これは、VirutalHating が1200期の前に下がりぎみだったため、ltom の効果がなくなったからではないか。それを確かめるために 1期から1200期までの VitrualHating の変化を描いてみる。

JRF2021/11/229848

python plot_logs.py simbdp3x1 -p VirtualHating -o fig-20211016_16.png
python plot_logs.py simbdp3x1 -p Hating -o fig-20211016_17.png

JRF2021/11/221438

ltom の効果はそれで説明がつくとしても、lsth にまったく効果がないのが説明できない。Hating が上がって VirtualHating が上がって(ここまでは上がっている)、AccKarma も上がるはずなのだがそうなってない…。

なぜこんなにダメだったのか理由がわからない。MeanAmplifier という考え方がいけなかったのだろうか?

JRF2021/11/227639

……。

……。

○ 2021-10-18T04:34:19Z

ダメだという判断になりかけているが、とりあえず、元の、直感で決めた MeanAmplifier BlockMeanAmplifier の alpha1 alpha2 を 0.2 にするのに戻してやってみる。重犯罪をいじったものが normal で、いじってない alpha1 alpha2 が 0.2 の logs-20210928.zip の normal を pnormal とする。

JRF2021/11/220311

python plot_logs.py normal pnormal -p AccDeath -o fig-20211018_01.png
python plot_logs.py normal pnormal -p AccAbortion -o fig-20211018_02.png
python plot_logs.py normal pnormal -p Education -o fig-20211018_03.png
python plot_logs.py normal pnormal -p AccKarma -o fig-20211018_04.png

JRF2021/11/223269

python plot_logs.py normal pnormal -p Population -o fig-20211018_05.png
python plot_logs.py normal pnormal -p Power -o fig-20211018_06.png
python plot_logs.py normal pnormal -p NewKarma2 -o fig-20211018_07.png
python plot_logs.py normal pnormal -p AccVKarma -o fig-20211018_08.png

JRF2021/11/228923

《グラフ集: 2021-10-16 から - Issue #6 - JRF-2018/simbd》
https://github.com/JRF-2018/simbd/issues/6

AccDeath は変わって欲しくないところだが、少し違いがある。同じく変わて欲しくない Population や AccAbortioin はあまり変わってないのが良い。カルマ関連に違いがあるのはいい傾向だが、肝心の AccVKarma に変化が少ない。

問題の lsth がらみを見て行こう。コマンドは省略する。

JRF2021/11/227532

AccKarma が ltom と ltomlsth がいったん下がって、lsth と ltomlsth があとで上がっているのは予定通りで今回はキレイに出た。しかし、AccVKarma はほとんど差がない。ここは、ltom ltomlsth は AccKarma とは逆にいったん上がって欲しいのだが、そうならなかった。ただ、本人の Hating が上がって、lsth や ltomlsth が最後上がっているのがほのかに観測できる…とまではいえないか。

JRF2021/11/221447

「ダメ」ではないな。alpha1 alpha2 は 0.2 にして、重犯罪について結果が出ないのは諦めて、次に行こう。

JRF2021/11/222490

……。

……。

○ 2021-10-19T06:47:02Z

主題からは外れるが、易の話もしてきたのでここに書く。

高田 淳『易のはなし』(岩波新書 新赤版 25, 1988年)を再読する。

王船山の錯綜論・消長論は難しく今回は理解できなかったが、いつかはちゃんと理解したい。

JRF2021/11/223310

……。

本からは少し離れるが「聖人」について…。

「仁」の解釈について、間違っているのだとは思うが、やはり私は「人は聖人にはなれずなれるのはだいたい二番目の人と書いての仁である」というふうに解してしまう。

JRF2021/11/228251

聖人というのは、仏教では梵我一如のアートマン…涅槃に入り法となったホトケに似ていて、ある種の理想像で、ただアートマンなどと違って人格神的…神は余計か…人格があって時代を画して人を支配しているものだと考える。たまたま同時代にそれがいるとなることもありうる…いや仙人的でも良いなら必ずいるのかもしれない。

尭舜禹が聖人であるといっても、生きている彼らは仁でしかなかったのではないか。しかし人々が望む聖人の役をよく引き受けたから、人々からは聖人と見られていたし、死後聖人であったという評価になったのであろう。というか人々の中に遺った姿・おもかげが聖人とはどのようなものかの規範となったのであろう。

JRF2021/11/229819

孔子が聖人であるというのはまた違った意味がある。孔子は仁であり君子ではあったのだろうが、支配者ではなくその意味では聖人でなかった。しかし、死後その後の時代、君子を支配する規範者となったことにより、その後の時代を聖人として生きている…ということではないか。

JRF2021/11/223223

……。

日々生きる人が陰か陽かはスッパリ割り切れるものではない。陰は陽を含み、陽は陰を含むとはいうけれども。君子か小人かも同じ。

JRF2021/11/222186

……。

悔吝について。

>悔とは、行えば必ず失うから憂えるべきことを占者に示しているのであり、吝とは、求めても必ず遂げることができないから慮[おもんばか]るべきことを占者に示している辞なのである。<(p.162-163)

>君子にとっては、吉は疑うことのできない道、凶は避けることのできない義であり、悔いは逆らうことのできない行の幾[きざし]、吝は違[たが]うことのできない止まる時を示す。<(p.163)

JRF2021/11/229271

>悔とは(…道の…)得を欲すること、吝とは失を戒めることである。<(p.164)

悔いとは何かを失うとわかっていても道を得るために進むしかなく、吝[うら]みとは得たいと思ってもその道を失っておりとどまるしかないことを言うのか。でも、こういってもいまひとつよくわからないな…。

JRF2021/11/225070

……。

聖人の話の続き。

聖人と人格神の違いは聖人には死があるということだろう。上に挙げた君臨する孔子には実質死はないが、しかし、死は彼にあったもので避けられなかったものとして扱わねばならない。「復活」などはないし、死後に天界などで本当に生きていて影響しているのだ…という概念も(ほぼ)ない。

ただ、死を克服した仙人という概念は中国思想には別にある。しかし、それは隠者的で逆に思想にはあまり影響するとされないのがおもしろいところだ。

JRF2021/11/223879

……。

……。

○ 2021-10-19T16:18:57Z

↓を読んで思った。私の枠組みも宗教を題材にしているわりには、あまり「人の顔」をしてないかもしれない。

《教皇フランシスコ(邦訳):Twitter:2021-10-19》
https://twitter.com/chuokyo_pope/status/1450350501246111744

JRF2021/11/222127

>現在の社会経済モデルを修正し、人の顔を持たせなければなりません。というのも、多くの経済モデルでは人間の顔が失われているからです。このような状況を鑑みて、わたしは真剣に請い願いたいと思います。神の名において、何度も懇願します。<

JRF2021/11/220359

そういう面において私が今、一番気になっているのは、経済において資産を失い、一家離散になるところ。この数が多いのが気になっている。その数を減らす何か良い考え方はないものか…。

JRF2021/11/224540

……。

……。

○ 2021-10-22T06:01:41Z

易の本を続けて読んでいる。

金谷 治『易の話』(講談社学術文庫 1616, 2003年) を読んだ。

一点だけ、かなり長めの引用になるが、私のここで見せるような宗教に対する態度が「東洋的合理主義」である…にすぎない…ことが示されており、大事なので、それを抜き書きする。

JRF2021/11/225597


孔子の合理主義

有名な孔子(前552 -- 前479)のことばに、「鬼神を敬してこれを遠ざく、知というべし」というのがある(『論語』雍也篇)。このことばほど、孔子の合理主義の性格をはっきり示すものはない。鬼神を遠ざけるというのは、神秘的な存在に懐疑的で、それを正面きって問題にするのをさけることである。それは孔子が鬼神へのお仕えよりは人へのお仕えがたいせつであり、死後の問題よりは生の問題がたいせつだと述べたり、また「怪異や力わざや背徳や神秘は口にしなかった」といわれていることなどと同じで、まぎれもなくはっきりした合理主義の立場を示している。

JRF2021/11/226794

しかし、ここでまた「鬼神を敬して」といわれていることが問題で、敬するというからには、鬼神の存在を認めてそれをはばかる心情があったとみるべきである。おそらくそれは、孔子にとって、理性の問題であるよりは心情の問題であったろう。が、いずれにしても、孔子の合理主義は現実をこえた世界までもまっすぐのびていく性質のものではなかった。

JRF2021/11/228372

この、あいまいな疑わしいものをそっとしておくという態度、それを究明してはっきりさせようとするよりはただ冷淡に対処することが理性的だとする態度は、不可知の世界を不可知としてはっきり残すことである。「知るを知るとし、知らざるを知らざるとする」(『論語』為政篇) というのは、そのことである。孔子にとっての「天」の存在は、まさにこうした不可知の世界の中心をなすものであった。

JRF2021/11/220480

そして、それは高い倫理性を根柢から支持するものともなったが、反面ではまた低俗な呪術的迷信を儒教のなかにすべり込ませる契機ともなった。つまり、儒教は神秘や不合理に対する警戒を一方では強度に持ちながら、それらをきびしく拒否するよりは、むしろある程度まで社会通念に従っていく寛容さを持っていたのである。

JRF2021/11/226661

朱子の受け取り方

宋の朱子は、孔子から千六百年もあとの合理主義者で無神論者であったが。この点についてはほとんど同じことであった。彼は、蜥蜴[とかげ]が山の上から雹[あられ]を降らすという俗信について質問された時、ほぼ次のように答えている。「自分の親友の某[なにがし]はめったにうそをつかない信用できる男だ。この男が山の上でたくさんの蜥蜴があわをふているのを見かけたが、山から里に下りてきてたずねると、ちょうどそのころに雹が降ったという。この話を信用すると、おそらく蜥蜴が降らすということもあるのだろう」(『朱子語類』巻二)。

JRF2021/11/228477

朱子の理性は、もちろん、そうした俗信を信ずることを許さない。彼には独自の合理的な自然哲学があったからである。しかし、それにもかかわらず、彼はその迷信を拒否することなく、信用できる友人の証言だからというだけで、消極的にではあるが、それを容認したのである。合理主義としては不徹底で限界がある、というべきであろうか。それは要するに、科学的合理主義とは違う異質の合理主義であった。

JRF2021/11/221115

『易』が儒教の経典となったのは、もちろんそこに合理的な検証に耐えるだけの思想性があったからである。しかし、『易』のうらない -- 神秘的な呪術にかかわる技術までも、まるがかえにしたのは、先にみたような儒教思想の茫漠とした寛容性のためであった。だから、中国に知識人たちは、『易』を読んでも、ふつううは占筮だけを積極的に強調したりはしない。漢の厳君平は隠者として有名であるが、生活の資として売卜をした時も、ただ未来をいい当てるというだけでなく、それにつれて道徳的な訓言を与えたという(『漢書』王貢両襲伝)。

JRF2021/11/220059

そういううらない方が知識人の理想であった。朱子は、『易』について占筮の書としての性格を強調した人であるが、「後世の儒者が卜筮の説を卑[いや]しんで語るにたらず」とするのもよくないことだが、また「見識のない卑俗な者がそれに深入りして執着する」のもよくないと警戒し、「だから易はむずかしい書物だ」といっている(『朱子語類』巻六十六)。一般には、ここでいわれるように、儒者の合理主義は占筮を卑しめていたのである。しかも、その合理主義はまだ占筮を否定することもしない、いや経典の一部として否定しようもないもの、他の雑占に比べて格段にすぐれたうらないとして容認したのである。
<(p.103-107)

JRF2021/11/228885

……。

……。

○ 2021-10-22T06:39:27Z

易の本を続けて読んでいる(ここまでずっと再読)。

三浦 國夫『ビギナーズ・クラシックス 中国の古典 易経』(角川ソフィア文庫, 2010年) を読んだ。

JRF2021/11/220885

>孚 俘虜(捕虜)・俘獲が原義で、「まこと」はその仮借義。『易経』中に五十ほど「孚」の用例があるが、本書ではすべて「捕虜」「戦利品」といった方向で解釈した。<(p.49)

JRF2021/11/224540

うーん、私は「孚」は「得た物」「得た獲物」ぐらいの意味で、「孚有り」はよく占いで「失[う]せ物みつかる」というのがあるがあれで、その「失せ物」が「孚」なんじゃないか…とか思った。小畜卦九五「孚有ること連如たり」は「獲物がぞろぞろある」ということ。なぜ「孚」から「まこと」の意味が出てくるかと言えば、「贈り物」が「まこと」の表現だから。ただの「贈り物」じゃ賄賂的で「まこと」じゃないから、贈ったことがまことを表すものになってないといけない…とすると、その贈り物は「人質」のようなもので…とすると「補虜」の意が正しいとなるか…。むむむ。

JRF2021/11/223687

ただ萃卦六二「孚は乃ち禴に用うるに利あり」を「捕虜はお祭りの生け贄に使うのによい」と訳しているが、確かに『易経』は古いもので旧俗が載っていることがあるとしても、またその時代に捕虜を殺すことはあったとしても、捕虜を人身御供して祝う時代まで古くはないのではないか。特に爻辞は。ここは「得た物」ぐらいの意味ではないのか。

JRF2021/11/226992

……。

>本書では「貞」を原義にさかのぼって「問う」「占う」と解釈している。<(p.32)

確かに、「元亨利貞」の「利貞」は「占ったことはよかった」または「占ったことにはよい結果がある」で良のかなと思うが、「貞吉」とかの「貞」は文脈から「つつしんで」ぐらいの意味のように思う。一瞬、占った人間については吉という意味かな…と思ったが、それは文脈に合わないように思う。

JRF2021/11/228650

ただ爻辞の全部の「貞」が「つつしんで」かというとそうではなく、小過卦九四「勿用永貞」の「永貞」は「永き貞[と]い」…「長期の占問に用いてはいけない」と訳すのは正しいと思う。

一方、巽卦上九「巽[い]りて牀下に在り、その資斧を喪う。貞凶」というのは、お金を失って、それでじっとしていたら凶だということだから「貞」は「つつしんで」だと思う。

JRF2021/11/224161

……。

……。

○ 2021-10-23T07:14:47Z

simbdp3x1.py になってからやってなかった lsth ltom ltomlsth 以外のログも取ってみた。取り方は、make_logs.sh make_figs.sh を参考にしていただきたい。

《グラフ集: 2021-10-16 から 2021-10-23 まで - Issue #6 - JRF-2018/simbd》
https://github.com/JRF-2018/simbd/issues/6

JRF2021/11/223780

fana … 狂信が起こると、予言の効果が薄れて災害が起きやすくなり人が死ぬ。そして、寺の数が増えるということだった。そうなっている。

fanampr は狂信が起きて寺だけでなく僧も増えた場合で、fanamprmprs は僧が増えてもその効果がむなしい場合。fanampr のほうが死者が少なく、fanamprmprs は fana と変わらないぐらいというのが予定通りなのだが、まぁ、だいたいそうなっているか。

JRF2021/11/223146

mwar は、人口が増えると戦争を望みやすくなるということだった。確かに死者が増えている。そのかわりに人口の目標値が増えるとしたのが mwarmpop で、さらに ambition が増えて経済が活発になるとしたのが mwarmpopmamb である。死亡を率でみると、mwar と mwarmpop がだいたい同じになっているようだ。

JRF2021/11/228950

mwarmpopmamb がそれらより良いのはなぜかいまいちわからない。mwarmpopmamb が経済が活発で予算が多くなるというのはそうなってはいるが、そのわりに一家離散が増えるはずが増えてないのがよくわからない。予算が normal より mwar* のほうが少ないのは injured が増えているから…だと思われる。

JRF2021/11/229146


「死が増えると僧が増えて教育などが改善し、それが国力となって、災害などに強くなり、死者が減る」…ということが起きるか? 逆に mwarfpr では僧の増加を抑制して、死者が増えるか見てみようということだった。ところが、今回は逆に mwarfpr のほうが mwar より死者が少ないとなってしまった。これは予定外。最初に大きな変化があっても、それが災害となってはねかえる前に、MeanAmplifier の効果によって変化の効果が薄れてしまったからだろうか。

JRF2021/11/228373

ltom は墓の数を減らすことで軽犯罪が起きにくく重犯罪が重くなるという効果を持つはずで、ledu は教育が減って軽犯罪が起きやすくなるはずだった。なんとなく予定通りになっているように見える。ここは MeanAmplifier の効果がわりと出ているのではないか。

JRF2021/11/225726

予言の効果が直接減るというのが lpe だった。それにより災害が重くなり死者が増えるはずだが…そうなっている。lpe は ltom の副作用として現れるということで、ltomlpe ledultomlpe を試しているが、死者数はそんなに変わっていない。ltomlpe のカルマ…軽犯罪の少なさがなぜかかなりよい。

JRF2021/11/227648

もろもろの最悪の状態を試すのが worst1 で、そこからもろもろの「仏教的」改善をした normal に対し、非仏教的に改善を人口目標増の一点に集中したのが worst2 になる。カルマが normal と worst1 がほぼ同じなのが気にくわないが、その程度の問題である。

以上。

JRF2021/11/225037

……。

……。

○ 2021-10-23T07:29:54Z

ここで、ログのバックアップをする。ログの範囲は↓で描いたものである。

《グラフ集: 2021-10-16 から 2021-10-23 まで - Issue #6 - JRF-2018/simbd》
https://github.com/JRF-2018/simbd/issues/6

ログのバックアップは GitHub に特別な Release を作ってそこに zip のバイナリを置く。その Release の URL は↓でバックアップは Asset の logs-*.zip になる。

JRF2021/11/228535

《Release Logs 20211023 - JRF-2018/simbd》
https://github.com/JRF-2018/simbd/releases/tag/simbdp3x1-v0.0.2

なお、一緒に置いてある simbdp3x1_pickle-*.zip の中身は今回公開のログを取るのに使ったものである。グラフをまとめた figs-*.zip も置いておく。

JRF2021/11/220071

logs-*.zip などが複数あるのは、alpha1 alpha2 を変えたものがそれぞれ入っているからである。

alpha1=alpha2=0.3 が logs-20211016.zip figs-20211016.zip simbdp3x1_pickle-20211014.zip である。

alpha1=alpha2=0.2 が logs-20211023.zip figs-20211023.zip simbdp3x1_pickle-20211016.zip である。

JRF2021/11/226834


……。

……。

○ 2021-10-25T13:14:21Z

simbdp*/calamity.py の damage_property と damage_poor_property について p.prop がマイナスのときに対応しないといけなかった。マイナスの場合、逆にダメージが軽くなるようになっていた。

少し考えて、test_of_domination_2.py と simbdp2/calamity.py については、

JRF2021/11/229909

<pre>
if p.prop > 0:
p.prop *= random.random()
</pre>

…みたいにした。

一方、simbdp3/calamity.py simbdp3x1/calamity.py については

JRF2021/11/223513

<pre>
if p.prop > 10:
p.prop *= random.random()
else:
p.prop -= 10 * random.random()
</pre>

…みたいにした。この後、simbdp3x1 はマイナスの prop でも大丈夫にする予定で、simbdp3 については次のバージョンでは、simbdp3x1 の MeanAmplifier 以外の機能をバックポートする予定だから。

JRF2021/11/228153

……。

……。

○ 2021-10-26T09:15:57Z

本来、一家離散はそんなに出ない設計にしたはずだった。資産は種類ごとにそれが 0 になることはありうるが、マイナスにはならないし、労働収入を超える消費もないはずだったから。なぜ、こんなに一家離散が起きるのか? 消費が多過ぎる場合があるからだろうか? ほんの少し消費の余祐ができるよう借金を認めれば事態は改善するだろうか?

JRF2021/11/228421

借金の slack (debt_slack) を 20 ほど導入し、しかし、それだけだと徐々に借金が増えるだけになるから、借金しているものは labor による収入を高くする。その代わり、少し病気にはなりやすくする。

土地持ちの消費がおそらく問題だから、資産額がマイナスの土地持ちは消費を諦める…としてもよい。ただ、そうすると一家離散する者がなくなるから、やるべきではないかもしれない。よって、これをコントロールできるようにしておき、それを「地主の倹約」オプション(--no-landlord-thrift)とする。

JRF2021/11/221535

やってみると、いくつかバグが見つかった。さらにその上で、障害者などに生活保護がないと、消費が多くなってうまくいかない場合が出てくるので、生活保護のような仕組みを足した。また、期中の資産が多かったが期末の資産が少ない場合、資産収入がマイナスになり過ぎる場合が出てきたのでそうならないようにした。

これらはある意味うまく行き過ぎて、一家離散がゼロになる。それはそれで避けたいので、資産収入評価のときに資産額を割り込めるよう、個々の資産収入の cut に倍率 1.1 を設定し、全体として資産収入のマイナス(--whole-cut-slack)を 27.5 まで受け容れるようにした。

JRF2021/11/222947

……。

……。

○ 2021-10-26T09:23:46Z

全体として資産収入のマイナス(--whole-cut-slack)を 27.5 に選んだのは実験結果を見て。まったく一家離散がないのもおかしいと考えたが、それは必要最低限で、ただ、一家離散者が悪目立ちしすぎることもないようにしよう…として、27.5 を選んだ。グラフのつくり方は次の通り(stats_simbdp3 ではなくその親の simbd のディレクトリで)。

JRF2021/11/226387

CWD=`pwd`
SIMBD=simbdp3x1

JRF2021/11/224228

LOG="${CWD}/stats_simbdp3/test1-00.log"
CMD="python ${SIMBD}.py -d -t 1200 -S --save-period=12 --no-view --invasion-mag=5.0 --change-random-seed --no-frozen --whole-cut-slack=20"
echo "# $CMD" > "$LOG"
$CMD | tee -a "$LOG"

JRF2021/11/223674

LOG="${CWD}/stats_simbdp3/test2-00.log"
CMD="python ${SIMBD}.py -d -t 1200 -S --save-period=12 --no-view --invasion-mag=5.0 --change-random-seed --no-frozen --whole-cut-slack=25"
echo "# $CMD" > "$LOG"
$CMD | tee -a "$LOG"

JRF2021/11/220576

LOG="${CWD}/stats_simbdp3/test3-00.log"
CMD="python ${SIMBD}.py -d -t 1200 -S --save-period=12 --no-view --invasion-mag=5.0 --change-random-seed --no-frozen --whole-cut-slack=30"
echo "# $CMD" > "$LOG"
$CMD | tee -a "$LOG"

JRF2021/11/228569

LOG="${CWD}/stats_simbdp3/test4-00.log"
CMD="python ${SIMBD}.py -d -t 1200 -S --save-period=12 --no-view --invasion-mag=5.0 --change-random-seed --no-frozen --whole-cut-slack=27.5"
echo "# $CMD" > "$LOG"
$CMD | tee -a "$LOG"

JRF2021/11/223402

cd stats_simbdp3
python plot_logs.py test1 test2 test3 test4 -p AccBreakup -o fig-20211026_02.png
python plot_logs.py test1 test2 test3 test4 -p Welfare -o fig-20211026_03.png

JRF2021/11/227681

《グラフ集: 2021-10-26 から - Issue #7 - JRF-2018/simbd》
https://github.com/JRF-2018/simbd/issues/7

Welfare は生活保護世帝数。

なお、fig-20211026_01.png には 27.5 にした上での最後の状態の資産状況を示すグラフを表示させて、それを保存したものである。

JRF2021/11/221423

……。

……。

○ 2021-10-26T09:28:33Z

simbdp3x1.py から simbdp3.py へ MeanAmplifier と重犯罪に関する変更以外の機能をバックポートした。MeanAmplifier はいいとして、重犯罪については変えても効果がなかったので前のままにしておいた。

simbdp1.py simbdp2.py については economy.py について見つかった明らかなバグについてのみバックポートした。

JRF2021/11/224363

まだ変更があるかもしれないが、一応、ここで simbdp3x1.py の公開をしておく。(バージョン 0.0.3)

《simbd/simbdp3x1.py at master - JRF-2018/simbd》
https://github.com/JRF-2018/simbd/blob/master/simbdp3x1.py

JRF2021/11/222830

……。

……。

○ 2021-10-31T16:48:29Z

バックポートした後の simbdp3.py についてログを取ってみた。make_logs.sh をやって make_figs.sh をやったことに相当。

《グラフ集: 2021-11-01 - Issue #8 - JRF-2018/simbd》
https://github.com/JRF-2018/simbd/issues/8

JRF2021/11/222173

fana … 狂信が起こると、予言の効果が薄れて災害が起きやすくなり人が死ぬ。そして、寺の数が増えるということだった。simbdp3x1.py ほどではないがそうなっている。

fanampr は狂信が起きて寺だけでなく僧も増えた場合で、fanamprmprs は僧が増えてもその効果がむなしい場合。fanampr のほうが死者が少なく、fanamprmprs は fana と変わらないぐらいというのが予定通りなのだが、fana と fana* の違いがあまりない感じか。

JRF2021/11/223488

mwar は、人口が増えると戦争を望みやすくなるということだった。確かに死者が増えている。そのかわりに人口の目標値が増えるとしたのが mwarmpop で、さらに ambition が増えて経済が活発になるとしたのが mwarmpopmamb である。死亡を率でみると、mwar より mwarmpop が大きく、なぜか、mwarmpopmamb が normal に近い。よくわからない。mwarmpopmamb が経済が活発で予算が多くなるというのはそうなってはいる。

JRF2021/11/227285

そのかわりに一家離散が増えるはずで増えてはいるが、今回の改良の成果でその数は少なくほとんど差がないと言える。予算が normal より mwar* のほうが少ないのは injured が増えているから…だが、ここでも mwarmpopmamb が normal より良く、それがなぜなのかよくわからない。

JRF2021/11/224120

「死が増えると僧が増えて教育などが改善し、それが国力となって、災害などに強くなり、死者が減る」…ということが起きるか? 逆に mwarfpr では僧の増加を抑制して、死者が増えるか見てみようということだった。mwar と mwarfpr はほぼ同じ感じで、そのようなことが起きているとは言えない感じ。

ltom は墓の数を減らすことで軽犯罪が起きにくく重犯罪が重くなるという効果を持つはずで、ledu は教育が減って軽犯罪が起きやすくなるはずだった。なんとなく予定通りになっているように見える。MeanAmplifier、いらなかったのではないか?

JRF2021/11/227321

予言の効果が直接減るというのが lpe だった。それにより災害が重くなり死者が増えるはずだが…そうなっている。lpe は ltom の副作用として現れるということで、ltomlpe ledultomlpe を試しているが、死者数がわりと変わっているのがよくわからない。カルマは lpe がないものとほぼ変わらない。

JRF2021/11/225808

lsth は hating が宥めれる度合が少ないというもので、カルマが強く出て欲しいのであるが、ほとんどそうなっていない。ltom はがくんとカルマがよくなるはずで、そうなっている。ここは simbdp3x1.py だとキレイに出ることもあったので、MeanAmplifier による改善がよくわかるところ。重犯罪について差が出ないのは simbdp3x1.py も同じだった。もっと長い期を見ないとダメなのか。

JRF2021/11/229926

もろもろの最悪の状態を試すのが worst1 で、そこからもろもろの「仏教的」改善をした normal に対し、非仏教的に改善を人口目標増の一点に集中したのが worst2 になる。今回はわりとキレイに出ているように思う。

以上。

JRF2021/11/226826

……。

……。

○ 2021-11-06T20:09:20Z

電子本を書こうと思っていると以前書いた。しかし、まだほとんど書きはじめていない。本のタイトルは『「シミュレーション仏教」の試み』にしようと思う。

本のまとめ部分は、前論じた本目的三条件と(四)法印の関係を書いた上で次のようにしめようと思う。

JRF2021/11/225026

……。

本目的三条件に沿うようなパラメータの設定は何かということを論じているが、本目的三条件からパラメータが内省的に導かれるというわけではない。そうなればカッコよかったのだが。ただ、このシステムの範囲内ならば、本目的三条件というのはそう表現するしかないと私が思うところは書き出せていると思う。このシステムである限り、本目的三条件を追うというのは、示したパラメータの改善と同じことであると主張したい。

JRF2021/11/220917

逆に社会をこのモデルから類推すると、現実の仏教はそのようなパラメータの改善も企図していると言っていいのではないか。シミュレーションからわかる仏教の効果である。それは本目的三条件を追うのを仏教と観たとき現れる効果だとも言えよう。それは同時に、仏教自身のまたはこの社会の、シミュレーションを通じた空性の発見と言えるのではないか。

JRF2021/11/229345

だからこそ、このシミュレーション自体が仏教なのである…つまりシミュレーションとそれに付随する哲学で仏教の枠の外からまたは内から仏教に接近していると言えるのではないか。この実験を「シミュレーション仏教」の試みというゆえんである。

仏教は本目的三条件を追う空の思想である。法印を言い換えたそれがとりあえずの私の結論となろう。

JRF2021/11/225637

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○ 2021-11-07T06:49:17Z

このシミュレーションでは、結婚後に子供ができないカップルが養子に取るのは結婚後5年待つ。現実では待ちはじめになるまで10年かかる人もいれば3年しかかからない人もいよう。それを平均の5年としているのである。5年待ってすぐに養子を取れるのではなく、そこから相手が出てくるのを待つので、受け容れることができるのは結婚の5年以上先になることから、そこに個別のランダム性がすでにあるが、待ちはじめという点では平均の5年ということになっている。

JRF2021/11/224268

逆にこうやって平均で決め打ちしないのは、結婚の好みとか欲しい子供の数でやっているが、本来はこのように平均で決め打たないほうがいい。それを平均で決め打ちするのは、ランダムに数を決めたとき、その場だけでなくずっとその判断を維持して一貫性を取る必要があり、そのためには、人ごとにパラメータを増やす必要があるが、そのコストがそれで増すほんの少しのリアリティにそれほど見合わないからである。

JRF2021/11/229633

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扶養について。例えば、老人の扶養は僧がたくさんいるほうが福祉に関心が向いて起こりやすい…とするのも意味があるのかもしれないが、今回はやっていない。このような福祉は宗教に関係なく古代には必要であっただろうから。

JRF2021/11/220862

起こりやすさはオプションで指定できるパラメータになっているが、それは本目的三条件とは関係がないと見なしている。動かせるパラメータでなく、社会に対して決まるパラメータであるとだいたいは考えている。しかし、動かせるパラメータであるとすれば、どのような目的を設定すれば動かせるようになるのだろうか? 上の例の場合、逆に老人があまり扶養されるのを望んでいないという面もありうるので、簡単に「改善すればいい」と言えないのも難しいところである。

JRF2021/11/220368

諦観があればあまり扶養を望まない…とすれば、「来世がないほうが良い」を重視すれば、扶養率が下がるということだろうか…。一方で、僧が増えることがおせっかいを増やすということであれば、逆に「来世がないほうが良い」(や「思考と思念を深めるのがよい」)が僧を増やしているから、扶養率は逆に上がる…となるか。本目的三条件から考えると複雑である。

JRF2021/11/229399

どんな宗教であれ、僧はおせっかいをやくもので、老人は諦観しがちだとすれば、やはりここは仏教にはあまり関係がないとできるのかもしれない。

しかし、「来世がないほうが良い」が諦観を増す分だけ、それがないときに近づけるには、より僧がよりおせっかいをやく必要があり、僧を福祉に向かわせるインセンティブになっているとすれば、仏教的意味も少しはあるのかもしれない。

JRF2021/11/220220

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○ 2021-11-08T15:57:15Z

simbdp3x1.py についてログを取り直す。make_logs.sh をやって make_figs.sh をやったことに相当。

《グラフ集: 2021-11-08 - Issue #9 - JRF-2018/simbd》
https://github.com/JRF-2018/simbd/issues/9

JRF2021/11/220850

今回の全体の特徴として Abortion がゼロであることが多かったこと、normal がちょっと特殊…経済がおかしくカルマも高く出過ぎている気がする。それ以外もキレイな結果とは言い難い。

個別に見ていこう。

JRF2021/11/222280

fana … 狂信が起こると、予言の効果が薄れて災害が起きやすくなり人が死ぬ。そして、寺の数が増えるということだった。simbdp3.py よりはハッキリ出ている。

fanampr は狂信が起きて寺だけでなく僧も増えた場合で、fanamprmprs は僧が増えてもその効果がむなしい場合。fanampr のほうが死者が少なく、fanamprmprs は fana と変わらないぐらいというのが予定通りなのだが、fana と fana* の違いがあまりなく、上下関係もそうなっておらず fanampr が一番多い。

JRF2021/11/225856

mwar は、人口が増えると戦争を望みやすくなるということだった。確かに死者が増えている。そのかわりに人口の目標値が増えるとしたのが mwarmpop で、さらに ambition が増えて経済が活発になるとしたのが mwarmpopmamb である。死亡を率でみると、mwar より mwarmpop が大きく、なぜか、mwarmpopmamb が normal に近い。これは前もそうだがよくわからない。

JRF2021/11/224715

mwarmpopmamb が経済が活発で予算が多くなるはずだが、normal とそれほど変わらない。一家離散も mwarmpopmamb が増えるはずなのに増えていない。予算が normal より mwar* のほうが少ないのは injured が増えているから…というのはそうなっている。…ものの、このあたりは今回結果がうまく出なかった感じ。

JRF2021/11/221053

「死が増えると僧が増えて教育などが改善し、それが国力となって、災害などに強くなり、死者が減る」…ということが起きるか? 逆に mwarfpr では僧の増加を抑制して、死者が増えるか見てみようということだった。mwar より mwarfpr が悪いのは予定外で、mwar が良過ぎる感じ。

ltom は墓の数を減らすことで軽犯罪が起きにくく重犯罪が重くなるという効果を持つはずで、ledu は教育が減って軽犯罪が起きやすくなるはずだった。ledu については normal と変わらないのは予定外。simbdp3.py のほうがうまく出ていた。

JRF2021/11/226455

予言の効果が直接減るというのが lpe だった。それにより災害が重くなり死者が増えるはずだが…そうなっている。lpe は ltom の副作用として現れるということで、ltomlpe ledultomlpe を試しているが、死者数がわりと変わっているのがよくわからない。カルマは lpe がないものとほぼ変わらない。normal のカルマの高さ以外は以前通り。

JRF2021/11/229202

lsth は hating が宥めれる度合が少ないというもので、カルマが強く出て欲しいのであるが、ほとんどそうなっていない。ltom はがくんとカルマがよくなるはずで、そうなっている。ここは MeanAmplifier 効果がバッチリ出ている感じ。重犯罪については毎度のことながら差がない。もっと長い期を見ないとダメなのだろう。しかも、ltom のほうが重くなって欲しいのに逆になっている。

JRF2021/11/225667

もろもろの最悪の状態を試すのが worst1 で、そこからもろもろの「仏教的」改善をした normal に対し、非仏教的に改善を人口目標増の一点に集中したのが worst2 になる。今回は、worst1 と worst2 があまり変わらないのが不満。

以上。

JRF2021/11/220995

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……。

○ 2021-11-08T17:50:17Z

いちおうログのバックアップをする。ログの範囲は↓で描いたものにわたる。

《グラフ集: 2021-10-26 - Issue #7 - JRF-2018/simbd》
https://github.com/JRF-2018/simbd/issues/7

JRF2021/11/222211

《グラフ集: 2021-11-01 - Issue #8 - JRF-2018/simbd》
https://github.com/JRF-2018/simbd/issues/8

《グラフ集: 2021-11-08 - Issue #9 - JRF-2018/simbd》
https://github.com/JRF-2018/simbd/issues/9

ログのバックアップは GitHub に特別な Release を作ってそこに zip のバイナリを置く。その Release の URL は↓でバックアップは Asset の logs-*.zip になる。

JRF2021/11/229986

《Release Logs 20211109 - JRF-2018/simbd》
https://github.com/JRF-2018/simbd/releases/tag/simbdp3x1-v0.0.3

なお、一緒に置いてある simbdp3*_pickle-*.zip の中身は今回公開のログを取るのに使ったものである。グラフをまとめた figs-*.zip も置いておく。

logs-*.zip などが複数あるのは、上のグラフをそれぞれ描くのに使ったものだからである。

JRF2021/11/227223

2021-10-26 のグラフが、logs-20211026.zip figs-20211026.zip である。pickle は残ってない。

2021-11-01 のグラフが、logs-20211101.zip figs-20211101.zip simbdp3_pickle-20211026.zip である。

2021-11-08 のグラフが、logs-20211108.zip figs-20211108.zip simbdp3x1_pickle-20211103.zip である。

JRF2021/11/224982

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