cocolog:93150989
私の経済モデルの枠組では、株価の総額 = (全販売用在庫+投資(による在庫)) * 貯蓄率 * C (C は定数) を 資本主義の基礎等式 とし、企業の優位性=在庫の多さ が株価の根拠となることから、全知財総額=株価の総額 となる。…とすれば良さそう。 (JRF 7736)
JRF 2021年11月25日 (木)
……。
……。
○ 2021-11-25T06:34:18Z
jrf> 経済シミュレーション。
[cocolog:88932382] で論じた。
JRF2021/11/253609
>
マルクス経済学では剰余価値が富の源泉のように見ているようだが、私は>債権では社会の富は増えない。株式のみ社会の富を増やせる。<([cocolog:75599118])…と考えたものだった。労賃や配当となるのは結局、消費によって資産とならず、いくぶんか資産となってもそれらは減価償却などでやがて費用化し、資産として残らないという考え方をした。上で「株式会社は継続企業でなければ」ならないと書いたのもそういった観点から。
JRF2021/11/252764
しかし、拡大再生産をしたりすれば(一時的に保持する)資産は増えるのであり、陳腐化で資産が減りうるのだから、その逆のようなこともありえるのかもしれない。そういった点まで考えると、富の源泉というものには別の答えがあるのかもしれない。…と少し考えを改める必要を感じた。
拡大再生産の再生産表式分析において…、
JRF2021/11/252939
>年々の固定資本の「貨幣補填」(=償却基金積立)額を d、「現物補填」(=更新投資)額を f とした場合、(…) f = d なる均衡条件は、蓄積による追加固定資本の投下額が年々増大してゆく拡大再生産過程においては維持されえず、不可避的に f < d となり、そこに固有の実現上の問題が生ずる。(…)固定資本の更新需要不足が年々生ずることとなる。<(p.291-292)
JRF2021/11/250246
これと私の上の議論を考え合わせると、この d - f に相当する分だけ、配当による株式の増価があり、それが釣り合っているときに限り、安定した経済成長が可能になる…とかあるんだろうか? 自信ない。上で述べたような中途半端な知識による「誤解」で「煽動」するというイデオロギー戦略にはまってしまっている可能性もなきにしもあらず…。
<
JRF2021/11/251493
ピケティの「r>g」という不等式(r は資本収益率、g は経済成長率らしい)とも関係があるのかもしれないが…。
これをおし進めると、株価は全販売用在庫+投資(による在庫)により決まる…とできる。資本主義の基礎等式みたいなものになるのだろうか? これを micro_economy_*.py に生かせられないか? (ちなみに 全販売用在庫+投資(による在庫)というのは GDP とかに相当するのだろうか?)
JRF2021/11/255606
……。
株高…株だけが高く、在庫が相対的に少なくなっている状況を考えいよう。すると、これは供給不足というわけだから、インフレが起こるはずである。
ところが、micro_economy_*.py の枠組だと価格は与えられるもの(入力パラメータまたは可能解)で需給は必ず一致し、インフレが起こるということを表すのが難しい(まったく不可能というわけではないが)。
JRF2021/11/252658
むしろ直接、供給不足を表すべきである。それはすなわち需要不足でもあるため、具体的には買う者が少くなるように、「貯蓄率」が大きくなる…とすれば良いのではないか。
ここで、「資本主義の基礎等式」に新たな要素が加わる。株価の総額 = (全販売用在庫+投資(による在庫)) * 貯蓄率 * C といった感じになる。(C は定数) 現実にはこんな関係、観測されないのだが…。
JRF2021/11/258930
通常の経済では、貯蓄=投資であるため、この基礎等式は貯蓄と投資の二重計上に見えるかもしれない。ただ、金が資産市場に集中することが、株高を演出すると考えれば、この関係にももっともらしさが出るのではないか。
JRF2021/11/253495
……。
simple_market_a1_*.py と micro_economy_*.py の統合を考えるとき、株式と知財の関係をどうするかがネットには書かなかったが以前から問題になっていた。
そのころは、知財の総額こそ株価総額そのものという直感がありながら、その根拠が不明だった。企業活動を変えないで、しかし知財価格は企業活動から決まるとし、知財が企業で検索上位に来るように設定されていることが高く評価されるということである…といった「ニューエコノミー」的なものを考えていたりもした。
JRF2021/11/259277
しかし、上の「基礎等式」をもとに考えると、優位性のある企業は、在庫を多くかかえることができることから、それが株価を高くすると考えることができる。優位性の根拠は知財にある…と考えると、知財の総額こそ株価総額そのものである…という見方もできる。直感に根拠が得られたことになる。
JRF2021/11/257759
ただ、現実には、知財を資本化するにはバッファが必要にも思う。労働者…研究者も含む…が知財を生産しても、それは個人のものとならないことが多く、また、その知力(知的経験)が重要だという場合も、雇用されてるときはリスクヘッジがなされるなどして、固定給+α的な給与しかもらえないものと思われる。
JRF2021/11/251721
simple_market_a1_*.py では知財は買われたとき現金化され、買った側で買った価値より大きくなるという形になっているが、そこにバッファをかますとはどうすればいいのか、今のところわかっていない。ここは今後の課題としておく。
micro_economy_*.py の枠組みでは、企業にある利益はすべて国に吸い上げられることになっていた。生ずべき利子的なものが資産税として吸い上げられている感じか。
JRF2021/11/257791
資産は土地と知財と現金(マイナス値を取れる)ぐらいしかない (貯蓄は一時メモリ的なもの)。そこで貯蓄率とは何かが問題になる。
大事な部分として、資産経済と商品経済を架橋する部分があって、そこでは、(資産取引で得た)現金からの贅沢品購入と、(労働から得た)所得からの借金返済がある。この借金返済の返済率が貯蓄率の代理指標となろう。
JRF2021/11/258809
(国に吸い上げられる)利益が多いと、利子率が大きくなり、それを嫌って返済率が上がり、それはつまり貯蓄率が上がるということで、基礎等式により、株価が上がる。すると、労働者には贅沢品が売れにくくなり、資産家は資産効果によりおそらく贅沢品を買いやすくなる。その両者の効果により、利益が上がるか下がるかは微妙なところとなる。どちらかと言えば、資産効果は借金も増やすことから中立ぎみで、労働者には贅沢品が売れにくくなるのが大きいとすると、次期の利益は下がることになろう。スタビライザ的に働くと思われる。
JRF2021/11/257865
むしろ、(国に吸い上げられる)利益が多いと、利払いで返す必要が少なくなり、返済率が下がり、それはつまり貯蓄率が下がるということで、基礎等式により、株価が下がる。労働者には贅沢品が売れやすくなり、資産家は資産効果によりおそらく贅沢品を買いにくくなる。その両者の効果により、利益が上がるか下がるかは微妙なところとなる。どちらかと言えば、資産効果は借金も減らすことから中立ぎみで、労働者には贅沢品が売れやすくなるのが大きいとすると、次期の利益は上がることになろう。不安定ぎみな系になると思われる。
JRF2021/11/253088
どちらの可能性があるかは難しい。本当にそうなるか、実験してみるべきで、その後、スタビライザ的なものの動きを取るべきとなるのではないか。
JRF2021/11/251886
……。
まとめると、私の枠組では、株価の総額 = (全販売用在庫+投資(による在庫)) * 貯蓄率 * C (C は定数) を 資本主義の基礎等式 とし、企業の優位性=在庫の多さ が株価の根拠となることから、全知財総額=株価の総額 となる。…とすれば良さそうということ。
JRF2021/11/252583
……。
……。
追記。
利益が多いと、返済率が上がるのか、下がるのか、どちらもありうる。そもそも利子というものが存在しないモデルでもある。
ただし、現実の経済は、利益が上がれば株式が上がる経済であるため、返済率が上がるのが自然であり、そこから逆算して、利子率などがつじつまが合うように定義されるのが、現実に近いモデルとなるのであろう。
JRF2021/11/267205
……。
……。
追記。
日本のデフレ・株安はなぜ起こったか? 借し渋りがヒドく返済率が高かったはずなのになぜ株安になったか?
JRF2021/11/276731
これは、返済率よりも返済量のほうが大事で、私の枠組だと自由に借りられるのに対し、日本の場合は借りられなくなったのが問題だと考える。借りられないから返済量が少ない…と。また、金利を下げて返す必要が薄くなったというのもあるだろう。こちらは返済率が少ない…とも言える。返済率が少なくなったから株安になったのか、株安になったから返済率が少なくなったのか、…後者が答えというのが日本のデフレから得られる知見なのかも。
JRF2021/11/279680
……。
私の枠組は、利益が出てバンバン返すときは、経済の調子が良く見えて株高になるが、商品の裏付けがないため、やがて利益が出なくなり株安に転じる。しかし、商品は売れはじめるので、利益が復活する。そうやって、いきつもどりつして定常状態のようなものができる…と想定している。
ただ、現実は、株は将来の予想…まぁ、在雇の予想としても…からなるわけで、今いち私のリクツと合ってない気がする。私、間違ってるのか?
JRF2021/11/270890
今は貯蓄率が大きいと株高にしているが、最初は、貯蓄率が小さいと株高にしていたんだよね、通常の経済はそっちだから。ここに間違いがあるのか?
JRF2021/11/276515
……。
…返済率が小さいほうが株高のほうがいい気がしてきた。とすると、ここのページかなり修正しないと…。
まず、資本主義の基礎等式は、「株価の総額 = (全販売用在庫+投資(による在庫)) * (1/貯蓄率) * C」(C は定数) になる。
JRF2021/11/278674
「むしろ直接、供給不足を表すべきである。それはすなわち需要不足でもあるため、具体的には買う者が少くなるように、「貯蓄率」が大きくなる」…の部分は、「むしろ直接、供給不足を表すべきである。それはすなわち投資不足でもあるため、投資=貯蓄ということを考えれば、「貯蓄率」が小さくなる」…となる。
「金が資産市場に集中することが、株高を演出する」…の部分は、「消費が活発なことが株高を演出する」…となる。金が資産市場に集中するのは、じゃあ、土地高を演出するんだろうか? …実験してみないとどうとも言えない。
利益が与える影響は、返済率のリクツ部分を入れ替える。不安定とスタビライザ的は逆になる。
JRF2021/11/273176
また…現実の経済は、利益が上がれば株式が上がる経済であるため、返済率が「下がる」のが自然であり、そこから逆算して、利子率などがつじつまが合うように定義されるのが、現実に近いモデルとなる…ということになろう。
ただ、利益が多いと利払いの必要がなくなるが真ということだが、利子率が大きくなるのも真のはずだから、利子率が大きくなっても返さなくていいほど、他の収入が良く借金もバンバンできるというのが背景にある…ということになろう。
JRF2021/11/276897
利益が上がり、返済率が下がり労働者に商品が売れ、株高になって資産効果で商品が売れ、ますます利益が上がるとなれば、これが逆回転したときヒドくなる不安定な系ということになる。この不安定さを柔らげるために利子率を大きくして、返済率をむしろ上げ、株高を抑えるのが現実の経済で、だからこそ私は間違ったということになるのだろうか。ちょっと言い訳。
JRF2021/11/279920
むしろ、普通は利益が上がり下がりしても返済率は一定となるように利子率がコントロールされていて、過熱を抑えるときは返済率を上げたりするなどのコントロールが行える…ということなのだろうか?
なお、日本のデフレの場合は、返済率が大きいので株安になった、と説明でき、直感にも合う。
JRF2021/11/274122
……。
……。
追記。
知財について、普通の本を勉強して知財の生産ができるようになる…というのとはイメージがかけはなれている気がするかもしれない。
これは、本の勉強時間を実際には支払いとして使っているというイメージだろう。ただし、その支払いはいったん国の利益となり、国はそこから本の作者を大学などで雇い、それが本の作者の知財収入となる…というのがつづまって、simple_market_a1_*.py のようなモデルになっている…と考えればいいのではないか。
JRF2021/11/271542
……。
知財がもたらす優位性には、贅沢品なら贅沢品の間でのみ優位となる「相対的優位性」とその知財の知見が贅沢品に関する知見なら、最適化するとき贅沢品を必需品や原料より大きく重み付けさせるような「絶対的優位性」があると考えることができよう。
JRF2021/11/278034
……。
……。
追記。
いや、やはり修正前の考え方のほうが合ってるかもしれない。
私の枠組では「貯蓄=投資」とはまだなっていないから、どちらかというと、株高は貯蓄率の少なさではなく、多さに結び付いていると考えるべきなのではないか。現実は、貯蓄率の少なさに結び付いているけれども。
この逆数どうしの関係をどう架橋すれば良いのか…。
JRF2021/11/277789
貯蓄率は、株高に関係ないとしてしまうか…。でも、そうすると、返済率で株価をコントロールという魅力的なリクツが使えなくなる。(貯蓄率) ** k として k を -1.0 から 1.0 の間を取るようにする。…とか、モデルとしては作れる。しかし、k の意味はなんなのか?
貯蓄=投資となっていれば、k = -1.0 として、そうでない場合が 1.0 とするとしても「そうでない場合」って何なんだ?
JRF2021/11/276160
間接投資と直接投資の比率の問題だろうか? 投資が貯蓄に基づく「間接投資」の場合、「貯蓄」の多さは株式への資金の少なさを現している。投資が株式に基づく「直接投資」の場合、「貯蓄」の多さは株式への資金の多さを表している。直間比率が 0.5 : 0.5 のとき、k = 0 になる。…とか?
こじつけだなぁ…。
JRF2021/11/270041
……。
……。
追記。
基礎等式、直接、貯蓄率 ** k をかけると、貯蓄率が 0 のとき、株価が 0 や ∞ になってしまってよろしくない。
そこで、直間比率を q = 直接投資/間接投資, 貯蓄率を r として、(貯蓄率 ** k) * C の部分を (k1 + k2 * J) に置き換える (k1 k2 は定数)。ただし、J は q が 0 のとき 1 - r になり、q が ∞ のとき r になり、q が 1 のとき 0.5 になるような関数である。
JRF2021/11/304214
J の仕様はそういうことだが、具体的な関数は、J = (r - 0.5) * tanh(log(q)) + 0.5 がその候補となるようだ。これは J = 0.5 + (r - 0.5) * (q ** 2 - 1) / (q ** 2 + 1) に書き換えることもできる。(tanh の中身を少し変えてもいい。tanh(C1 * log(q)) とやって C1 を変えて少し調整しても良いだろう。C1 = 1/2 でも良く、そのときは J = 0.5 + (r - 0.5) * (q - 1) / (q + 1) になる。)
JRF2021/11/308059
ただ、かなり恣意的な関数なので、「自然か」と言われるとなかなかそうとは言いづらいのが頭の痛いところ。
ちなみに基礎等式は上の J を使って、
株価の総額 = (全販売用在庫+投資(による在庫)) * (k1 + k2 * J) + k3
ただし、(k1 k2 k3 は定数)…となる。…といった感じか。
JRF2021/11/302276
……。
……。
追記。
優位性が知財総額に結びつくということだったが、優位性は上で「絶対的優位性」とされているものも分野をまたげば相対的なものでしかないため、知財が増えることが在庫を増やすとは本来限らないものとも考えられる。知財のすぐれたものが、優位性につながり、優位性が在庫を増やすという形になるならば、在庫が知財の価格の総和と(例えば線型に)関係していれば、その論理が首尾一貫するというだけの話である。
JRF2021/12/53905
ピケティ『21世紀の資本』を読む前にその Amazon 評を先に読んでいると、ビル・ゲイツは利益を得たが、技術者は大きな利益を得ていないのではないか…という話が出てくる。上で私も知財がそのまま資本となるわけでなくバッファが必要と買いたが、資本家の力がかなり強いと考えねばならないのかもしれない。
JRF2021/12/55345
それはこれまでの枠組に沿うと、優位性だけではなく別の要素で在庫がも決まるということではないか。在庫が膨らんでいると優位性がなくても株価が上がってなければならない。その在庫を含らませている要素が大きいと株価総額=知財総額とはならない。それをかりに 株価総額=知財総額+α と表そう。αは「資本の力」と呼ぶべきものだろうか、それが結構大きいということだろう。
JRF2021/12/58428
全販売用在庫+投資(による在庫) = G とし、株価の総額 = R とし、k1, k2 * J,k3 をまとめると、次の形にかける。
R = K1 * G + K2 (K1, K2 は定数)
そして、知財総額を R2 とおき、上の +α を K3 とおくと、
R = K3 + R2
と書けることになる。ただ、G が少なくなったときも K3 が一定かというとそうではないだろう。むしろ、K3 の中身は、G によって変化すると考え K3 = K4 * G とおく。
JRF2021/12/52351
R = K4 * G + R2
…となる。
これを R = K1 * G + K2 の式に代入すると、
K4 * G + R2 = K1 * G + K2
<=>
R2 = (K1 - K4) * G + K2
という形になり、結局
R2 = K1' * G + K2'
という形になる。
JRF2021/12/53210
結局は、知財総額が、(全販売用在庫+投資(による在庫)) から決まるという形になったわけである。これは私の当初の主張とだいたい同じということになり、私の議論はあいかわらず有効ということだ。
JRF2021/12/50709
ちなみに R = K4 * G + R2 をもう少し変形させて R = K5 * (K6 * G + R2) * K7 …などとしても R2 = K1' * G + K2' という形に落ちるのは変わらない。また、K3 が G ではなく R で決まるとして R = K8 * R + R2 という形にしても、R = R2 = K1' * G + K2' という形に落ちるのは変わらない。
JRF2021/12/57422
ただ、K4 * G の K4 がそれほど一定かというと疑問が残る。K4 * G が大きく、K4 がランダムに変化するなら R2 をその後ろから足してもほとんど意味がないとなり、すると、R2 は G からは決まらないとなってしまう。そうなるとこの一連の議論は意味をなさなくなる。
なお、R2 = K1' * G + K2' と R = K4 * G + R2 について差分を取っていくと、ΔR = K9 * ΔR2 となり、ピケティの r > g は結局、ΔR / ΔR2 = K9 > 1 という話なのだろうかという気がする。
JRF2021/12/59639
……。
資本主義の基礎等式…などと言っているが、株式のない昔はどうだったか。昔も、在庫が増えていく過程は常に生じていたはずである。
そのころは、貨幣の供給を増やし、貨幣価値を減らす…インフレにすることにより、在庫増に必要な資金をまかなっていたのではないか。
逆に言えば、資本主義の基礎等式はインフレなしの場合に言えることで、インフレがあるなら、主張を弱める必要があるのかもしれない。
JRF2021/12/52284
……。
ちょっとトピックを変えて、シミュレーションの内部の話。
優位性が高いと儲かるようにする…といいう話だった。
JRF2021/12/59208
ただ、買う側については、優位性による価格の違いを平均化したものを一単位ずつ買うという形にしようかと思う。優位性のある労働者が、高い給料をもらって、それで優位性のある商品を買う…とか、価格の違いを平均化するけれども、高い給料をもらう者は、(必需品についても)1単位ではなく1.2単位とか多めに買う…とすることも考えられる。しかし、給料を多めにもらう者は、贅沢品(価格が平均化されたもの)を多く個数を買うという形になるから、そこで吸収できると考え、それで十分だとする。
JRF2021/12/52978
買う側の収入に応じて、値段を変えるというのは、例えば原料の優位性に基づいて、贅沢品の儲けが多く出そうな企業が余計にコストを払って優位性の高い原料を買う…みたいな処理が必要になってくる。それは不可能ではないかもしれないが、いたずらに問題を難しくし過ぎると考えた。
ただし、受け取る側は、優位性にもとづき高い収入を得られるとする。労働者も高い優位性を持てば高い給料・賃金が得られるとしたい。
JRF2021/12/53370
……。
……。
追記。
資本主義の基礎等式。インフレを加味するとしたら、M を貨幣供給として、
R + M = K1 * G + K2
…といった感じだろうか。正確を期すなら左辺は R + K10 * M (K10 > 0) でもいい。
JRF2021/12/64626
ただし、M は単純な貨幣流通量ではないだろう。銀行システムで、貸した金で支払いが行われたあと支払い先が銀行に預金したものがまた貸出され…とかあるし、現金がなくても掛払いで…ということもありうる。M はインフレ率を積算したような仮想的な値となろう。
R2 に関しては
R2 = K1' * G - K10' * M + K2'
…となる。
JRF2021/12/65331
……。
……。
少しおかしいか。
災害など何らかの事情で G が崩れたとき、本来ならインフレになるはずなのに、上の等式だとむしろ M は少なくなる…すなわちデフレになることが求められる。
一時損失 L を考え、
R + M = K1 * G + K11 * L + K2
JRF2021/12/64865
…とでもすればいいのかな? それで K11 > K1 でロスが大きいとむしろインフレになる…と。いや、でもそうすると、M が一定の場合、ロスが大きいと株式総額が大きくなって、おかしなことになるか。
JRF2021/12/62654
L はむしろ、将来の回復余地で、もし回復余地がないとすると、在庫を売り捌いて回復することも困難ということだから、デフレになる。…であってる…と。K11 > K1 でもない。なぜなら、インフレになるのは、回復余地がとても大きく、または、将来の G がインフレで増価することを見込んでいるから。…と。
うーん、あやしげな理論だな…。
JRF2021/12/66269
……。
……。
追記。
シミュレーションの内部の知財まわりの話。
知財は買うことによって現金または借金 liability が取引され、買った側の知財量が買った額以上に大きくなるという特徴がある。借金はいくらでもできるため、高い知財量をほこることが可能で、高い知財量があると、買われることで現金収入がたくさんできるということになる。
JRF2021/12/77194
しかし、この現金のやりとりというのが現実の経済では観測しづらく、上でした大学などで雇われることで利益が実現されことでやっとこのシミュレーションは妥当との観方ができるということであった。
さて、高い知財保有者が高い労働者としての優位性を持つというのはありうる話である。高踏遊民的に働いていないが、優位性は高く高い「生活保護」を受けているというのもありえない話ではない。…そうするべきか?
JRF2021/12/77007
高い知財を買ったことで借金が増えた者は、本来は勉強するために労働する時間がないことも想定できるのではあるが、それは将来、労働しなければならない…ということを貯めること…ということで、労働しなければならない=借金という形になるのは、間違ったモデル化ではないと考えられる。知財を買う側については問題は少ない。
問題は知財を売る側である。知財を売ったものが現金を得るのは、労働のしなくてよさ…を受け取っているということになるのだろうか? 複数売る場合もありえるが、労働のしなくてよさをさらに受け取るということなのだろうか。これは少しおかしな感じがする。
JRF2021/12/73179
労働しなくてよさ…というのを贅沢と言い変えてみよう。知財は贅沢品だろうか? 知財を売ったものが現金で買う贅沢品が実は本来の「知財」そのものである…と。そのような「知財」という贅沢品は、買えるものが知財量が多い者に限られているし、知財量が多い者が買う贅沢品は「知財」に限られている。…ということにする。…それでいいのだろうか?
いや、カッコ付きでない元々の知財の購入がそもそも贅沢品の購入でもあったのではないか。購入者が、売った者の贅沢品を本当は買った者である…と。ややおかしな論理だが…。
JRF2021/12/76043
前に、贅沢品をどれだけ買えたかで個人の幸福度を測ろうと考えたことがある。贅沢品の量は額で見るか、個数で見るかは決まってなかった。知財を買た者は、贅沢品を買ったのと同じだけ幸福度が上がるとしてはどうだろう。個数で見る場合は知財額をその期の贅沢品価格で割ったものを足せばよい。そして、知財を売った者は、幸福度に貸しができる…すなわちマイナスの幸福度になり、その後、贅沢品を買ったとき、そのマイナスの幸福度がプラスになることで、実際には、知財を買った者が贅沢品を買ったことに相当するのを表現してはどうだろう?
JRF2021/12/71951
知財を売る者が幸福度をプラスにしていくため買う贅沢品は、きっと出版権や講義権といった「贅沢品」なのだろう。それは売る人の物というよりは売る人から買う人のためのものとできる。
ただ、本の売買とかはありうるから、幸福度は完全にマイナスにするのではなく、一割ぐらい加減して、現金の受け取りも多少あり、売った者が自分のための贅沢品を少しは買えるとしたほうが良いかもしれない。
JRF2021/12/79608
しかし、一割というのはわかりにくい。そこで、そうではなく、現金収入できる手段を別に作る…という方向から、先に述べた「高い知財保有者が高い労働者としての優位性を持つ」という方向を入れることが考えられる。今はその方向で行きたい。
JRF2021/12/72969
……。
……。
資本主義の基礎等式の話つづき。
私のシミュレーションの枠組で言うと、M のインフレ率といって、商品価格のインフレ率を追うのは、どことなく(G とインフレ率の)二重計上的な疑いがある。そうでないものとしてインフレ率ということだと、土地のインフレ率が考えられる。
JRF2021/12/76687
そもそも M は資本と並んでどれだけ借金できるかにかかわる項目だった。そうすると担保価値としての資産…私の枠組では土地がその場所を占めるのが自然なように思う。すべての土地となるとそれも大き過ぎておかしいと思うから、1.0 未満の一定率をかけて考えるべきではあるだろうが。
そして私の枠組では L は、期待部分ということだが、G の変動を平均化して延長した保障分ということになるのではないか。平均収益率の考慮の部分になると思う。
JRF2021/12/79298
M を土地総額、L を平均収益率の考慮分とし、J' = 0.5 - (r - 0.5) * (q - 1) / (q + 1) …として、
R2 * (K21 + K22 * J') + K23 * M = K24 * (G + L) + K25
…が私のシステムが従うべき数式ということになるのだろう。今のところは。
JRF2021/12/74451
……。
(国が吸い上げる)利益が下がれば、株価が下がるのではなく、地代が下がるのだろう。しかし、地代は下がっても地価は維持されるということではないか。つまり、全体の利子の問題なのだろう。
利益が変動して R が変動するなら、G とバランスが取りづらくなりそうだが、上の平均収益率の考慮とあわせて、R はなかなか変動しないということにすべきなのだろう。
JRF2021/12/76790
……。
……。
追記。
ちょっと横道に沿れる。
基礎等式に土地が出てきた件について。
以前 [cocolog:92256375] で>江戸時代、米の増産がデフレではなく経済成長を生むのはなぜかという疑問を考えていた私は、貨幣改鋳のインフレ政策との組み合わせがそれを可能にしたという解答を得た。<…と考えたが…、
JRF2021/12/91911
取引可能な土地を増やすことでそれが担保たりうることになり、貨幣供給したのと同じになった…ということはあるのかもしれない…と思うようになった。上の基礎等式に土地が出てきた部分の土地の部分が効いたのではないか…という見解。
まぁ、それもインフレ政策の一環だったということになるのかもしれないが。
JRF2021/12/91445
……。
……。
株価の話。
利益が下がれば、株価が下がるのではなく、地代が下がるという話だったが、株価が維持されるように、地代が下がるのではなく、利益が無理矢理出される…労働賃金などから利益が移転される…それこそが「搾取」ではないか?…と考えた。
JRF2021/12/98882
micro_economy_*.py はとても不安定だった。贅沢品を買うために無理矢理、収入分を確保するようなこともあった。贅沢品は予想…収入などの予想がなければその購入を決められないのではないかと思う。そこを変えていくべきだが、どう変えればよいのか。上の L も予想または期待が重要で両者を結ぶことができないか…と思う。不安定さを解消するために、贅沢品も、部分を少しずつ買っていくような変更が必要かもしれない。また、投資も少しずつ積み立てていくという必要もあるかもしれない。
JRF2021/12/94276
そこが安定しないと、利益の変動が大きく、期待による平均化が「搾取」をもたらすみたいにとらえられることが多くなるように思う。「搾取」の議論ができるようになるには、安定化がまず必要だろう。
JRF2021/12/93318
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……。
株価と知財の話。
幸福度をマイナスにする話。出版できることが不幸なのか…というとそれはおかしい。見直しが必要だろう。
知的財産の購入も販売も、そもそも現金で取引すると考えること自体が間違っているのだろうか? しかし、優位性はそれを根拠とするため、知的財産額というのはあるべきで、それに基づき購入や販売がされるべきように思う。
JRF2021/12/90910
「知財を買う者がいてはじめて利益が確定する」というのは合っていると思う。しかし、その利益は知財を売る者の物というより、社会的な利益なのではないか。とはいえ、知財を売る者へも一定の利益は還元されるべきであろう。
むしろ、前の一割ぐらい加減して…という話のほうが正しく、知財を売った者は1割は受け取れる…ただし、知財を買った者は、残りはすべて贅沢品購入と直接してしまう。…というのがいいのではないか?
JRF2021/12/95090
現代は「1割」だが、「1割」の部分を大きくしていくのが「ニューエコノミー」につながるのだろうか? 「1割」でないというと…買った分が売った者のふところに入りやすい経済…それって、弟子が師匠に支払う昔の形式がそうではないか。弟子の学ぶための仕事が師匠の収入になる…徒弟制のようなものが、「1割」でないということではないか。それは、「オールドエコノミー」だろう。現代はそれを克服してきたということか。贅沢品がどんどん供給できるようになったから1割知財の世の中になったということか。
JRF2021/12/94942
売った者が1割だけ現金を受け取り、買った者はほとんどを贅沢品を現金で買う…という形は、資産市場から商品市場への越境(Erosion)が大きくなり過ぎ、現金のバランスが崩れるはずである。そのバランスを戻すために、現実の経済では、利子収入などがあり、それをこのシステムにも導入すべき段階に来ているのだろうか?
JRF2021/12/92990
買う側についても、株価上昇により買い値が変わるというのはおかしいのではないか。売り値は上がるべきだが。そう考えると、株価上昇でも買うときの知財価格は変わるべきでない…株価の影響を受ける売り値のための知財価格と、買い値の固定された知財価格は別に計算すべきだろう。固定される…というのは土地価格に固定されるということだろうか? アース?
JRF2021/12/93229
そういった二つの知財価格によって「1割」の割合が変わる…と? それもおかしい気がする。むしろ、買う側は常に同じ価格水準で全部支払い(贅沢品を購入し)、売る側は買い手からではなく、国から企業の利益(の一部、足りないなら補填してもらって)から知財価格に従って受け取る…というのが自然ではないか。利子収入の導入に近く、ちょうど、企業の利益がこのシステムにおける株価=知財総額を構成するのにも根拠をあたえるし。…ただ、ちょっと「ニューエコノミー」的か。
JRF2021/12/90753
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優位性に関係ある知財しか伸びない…というのはおかしい。いろんな学問によって知財が伸び、それが優位性につながるべき…だから、知財総額 R2 が直接 G と等号で結ばれないのはむしろバッファとしての役割がそこにあるということかもしれない。株式を扱う者は、在庫の予想はできても、科学の予想まではなかなかできるものではないから。
JRF2021/12/92952
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ちょっと視点を変えて。
ここでの議論の政策的示唆として、「教育目的金融税」というのを提案できるのではないか。岸田総理は金融所得課税強化を打ち出しているが、その強化分を目的税化して、大学での研究費に充てるのである。ちょうど上で、知財を売った者が大学で雇われるなどして利益を得るというちょっと前の議論と、国が吸い上げた利益を知財を売った者の利益にするという議論につながる。
JRF2021/12/94347
知財の高価値が企業の優位性になりそれが株価上昇となったものが目的税により大学のレベルを上げ知財の高価値を支える好循環を目指して、そういう政策をする…という説明になるだろうか。
「優位性に関係ある知財しか伸びない」ようになる心配もあるが、株式の利益全額でなく、一部のみそうするならほとんど問題にはなるまい。
JRF2021/12/90834
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追記。
教育目的金融税。
当然、金融所得が減って税収が減れば、大学への支出も減らす。新自由主義的発想かもしれないが、そういう圧力があってこそ効果があると思う。
ただ、継続的な支援も大事なことだから、人々が望めば支援できるようにもしておくべきだろう。有志による、ふるさと納税的な寄付を受け付け、それを教育目的金融税の税収に足して、いつも通りの分配を行えるようにしておくのは良いことだと考える。
JRF2021/12/133770
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株価と知財について。
知財を買うとき個数が決まって額が決まるのか、額が決まって個数が決まって額が変わるのか。贅沢品の価格は毎度違って、知財の総額は変わらないことを想定しているため、知財購入額がまず決まったあと贅沢品の価格が決まり、買う分の贅沢品の個数が変わるのが自然であろう。
JRF2021/12/133968
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株価と知財について。
地代の受け取りを実装するには、土地持ちがすべての人々から土地代を一定受け取るという形になるだろう。また、利子を考える場合は、借金を持っている者の借金を一定割合増やし、現金を持っている者の現金を一定程度増やすという形になるだろう。ただし、このような取引は、資産市場内で完結する。商品市場に Erosion や返済で関係してくるわけではない。
JRF2021/12/135660
知財の購入による資産市場から商品市場への Erosion に対抗するには、労働者の給料を増やし返済率を上げるしかない。
知財購入による Erosion があるとして、企業から利益を吸い上げた国庫からの持ち出しで知財販売の受け取りをやって、商品市場から資産市場へ金を持ってきた上で、資産市場と商品市場のバランスを保つのに適切な返済率というのがありそうである。
JRF2021/12/138828
また、企業から吸い上げた利益以外の国庫からの持ち出しは、システム内に純現金増となる。この現金増を打ち消すために、現金を持っている者から取るのがもっとも簡単である。逆に利益が多過ぎて知財に関して分配して余ることもありえる。その場合は、借金をある程度棒引きして調整することが考えられる。
まぁ、このような帳尻は長期的に合わせるなり、まったく合わせなくてもいいという議論もありうるが。
JRF2021/12/136849
即時に帳尻を合わせるなら、現実においては、こういうことをするときインフレ(デフレ)を起こすのがセオリーだが、このシステムにおいてはインフレというのはそんな簡単には表現できない。
JRF2021/12/133011
もっと自然な方法として、上に挙げた地代や利子を利用して、地代受取りに課税したり、地代支払いに補助金を出したり、利子についてそうすることも考えられる。ただ、そのためだけに地代や利子を導入するのもいかがなものかという気がする。資産ではなく商品市場ということだと、返済されるときにボーナスをプラスかマイナスして現金を調整することも考えられる。これはもっと自然にやるには所得税を取るか、負の所得税を出すかすることになろう。そうした上で、適切な返済率を求めることになろう。
JRF2021/12/138370
ちょっとトピックを変えて企業による研究を考えよう。研究者を雇って知財を買わせる…ということができるだろうか。研究者は商品製造にたずさわらないから、製品の製造においては生産性をマイナスにすることになる。しかし、優位性をもたらすから高い給料を出すということになるのだろうか。
JRF2021/12/135119
でも、企業の優位性は投資によってつくもので、研究者はあくまで研究資金は、知財販売の受け取りであとから帳尻をあわしていくのだった。企業の研究は、あくまで投資で、贅沢品購入でもなく、原料購入にあたるはず。このシステムでは、個人がやるのはあくまで「自主研究」に過ぎないということになるのではないか。
そもそも知財購入の額は受取りの額と比べて多過ぎ、おそらく返済率をどれだけ上げても資産市場と商品市場のバランスが取れるようなことはないだろう。やはり、当初のように、知財販売の受取りと知財購入の支払いの総額はバランスしているべきだ。
JRF2021/12/136894
ただし、知財の受取りは国庫から、知財の支払いは贅沢品購入というのは維持する。これで返済率をいじる必要はなくなった。
ただし、あえて、わずかに知財支払いを受取りより増やして返済率で調整するというなら、それを妨げるものではない。…としたい。
そうした上で企業の研究を表すには、労働の優位性と知財の高価値をリンクすればいいのだろうか? いや、それは微妙だろう。先に書いたように、知財の受取りが個人でしかなく企業でない以上、生産性はむしろマイナスになるから。
JRF2021/12/139314
知財の受取りと知財の支払いはバランスし、その額により株価が決まる。…ということは、社会がどれだけ利益を出して「自主研究」という贅沢品を買えるかに株価はかかっているということになる。このシステムでは。
それ以外の研究はすべて通常の企業活動…投資して商品を売るという活動に帰着する。
もし、知財の受取りを売上に加える企業というものを考えたいということであれば、一つの現実の企業を、贅沢品を生産する企業と必需品を生産する企業の一定割合の「混合企業体」で表す…というのと同じように、何人かの個人を一定割合で含む混合企業体として考えるということになるのだろう。
JRF2021/12/130797
こういった特徴は、このシステム特有のものでしかない。しかし、知財市場の帳尻を合わせようとすれば、この方向しかなかったと私は思う。
今回をまとめると…、
1. 知財販売の受取りと知財購入の支払いの総額はバランスさせるが、知財の受取りは国庫から、知財の支払いは贅沢品購入によることになる。
2. 知財は「自主研究」。国庫からの分配があるため労働を気にせず借金して研究という贅沢品が買えるのが知財の「自主研究」というメカニズム。
JRF2021/12/136001
3. 社会が出せる「自主研究」への支出と国庫からの受取りが、基礎等式により在庫+投資から決定した株価により決定する。少しおかしいかもしれないが、企業の優位性を支えるように「自主研究」をさせたいためにこのようなことになる。
4. 知財の受取りの国庫からの持ち出しが、企業から吸い上げた利益を超える場合、システム内の現金収支の帳尻を合わせるため、地代または利子を導入し税を取るなり、所得税を取るなり考える必要がある。
JRF2021/12/132150
5. 返済率は、まわりから決まるようなことを書いたが、それはなし。(ただ、資産市場と商品市場をバランスさせる返済率というのは別にあるだろう。)
6. 労働の優位性と知財の高価値はリンクさせないほうがよいだろう。
7. 研究を行う現実の企業を表すには、研究者個人を含んだ混合企業体を考えることになろう。
…ということ。
JRF2021/12/134238
……。
……。
追記。
「変動資産」としての「株式」の新規導入。
このシステムには株主という概念があるが、それは「国営」の投資会社ということで、株主は個人ではないと考えるべきだろう。そして、株主の「消費」と考えていたものは、公共事業的な必需品の相当量の必要性などになると思われる。
そして、当初、株式的投資として考えてきた知的財産への「投資」が、自主研究をあらわすとしてハッキリしてきたところで、そうではない株式というのを別に考えるべきときがきているように思う。
JRF2021/12/146403
「変動資産」という概念を表すための「株式」という資産を別に設けるべきだろう。これは、上の投資会社の持ち分みたいなもので実際の株式とは別の概念で、「株式」を一単位持っていると、その一単位の価格が毎期変動するというだけの資産ということになるだろう。「土地」が「固定資産」で価格が変わらないのと対をなすものである。上で考えた地代や利子と同じように配当を考えるかもしれないが、それは企業の利益とは必ずしもリンクしないようにするだろう。
JRF2021/12/145970
ただ、「変動資産」総額は株価総額として、上の基礎等式を元に求めるコントロールすることになろう。一方、知財総額は株式総額を意味せず、単に株式総額の影響を受けるものということになろう。
JRF2021/12/142834
または、配当を企業利益にリンクさせるかもしれない。その場合は、むしろ、知財への分配は、税を徴収してそれをあてる方向にするかもしれない(株価をもとに分配額を決定するが)。
JRF2021/12/148493
……。
このような「変動資産」を導入すると、上で書いた「直間比率」は、株価総額:土地総額 または、株価総額:(現金総額+借金総額) などから内製のシステム内の変数と扱えうかもしれない。しかし、返済率による株価のコントロールができるようにあえて外部パラメータとして扱おうと思う。
JRF2021/12/141624
……。
……。
「自主研究」について。
社会が自主研究の量を決めると書いたが、しかし、受取りの規模が変わったからといって、それとは関係なしに自主研究をやる者はいよう。そういう場合、それは単なる「贅沢品消費」ということになる。
JRF2021/12/145283
ただ、知財収入の受取りは、本来そういう「単なる贅沢品消費」の影響も受けるはずで、それを考えあわせると、知財の受取りと自主研究を「バランスさせる」よりも、それ以前のアイデアであるバランスを崩して自主研究のほうを多くし、あとは返済率を上げたほうが、理論としては自然であると思われる。こちらの方向で行きたい。
しかし、そうすると返済が間に合わないという問題が出るのだった。これを避けるためには、返済できる範囲でのみ自主研究の超過を認めるか、知財市場の規模を小さくするかしかないだろう。
JRF2021/12/141857
知財市場の規模を小さくするしかないという方向は、現実への示唆を持っているかもしれない。現実においても、知財収益受取りの国庫からの持ち出しに相当するものが不足しているために、知財市場が不当に小さくなっているのではないか…という疑いが生じるのだ。まぁ、だから、教育目的金融税という話につなげるということかもしれない。
JRF2021/12/146705
知財収入の受取り全体を X、自主研究全体を Y とすると、Y = K30 * X + K31 (K30 >= 1, K31 >= 0) という感じにしていくことになると思うが、K30 == 1 または K31 == 0 と設定でいるなら、簡単になるだろう。ただ、それでうまくいくかは実際シミュレーションしてみないことにはわからない。
JRF2021/12/143347
あと、仮に自主研究をとても大きくして、資産市場より商品資場が大きくなりそうでも、商品市場における現金は、企業からの利益か労働者への給料か(減価償却的借金返済か)なので、案外、利益をすべて知財に分配していれば、返済率を上げるだけで資産市場と商品資場がバランスするのではないか・それで十分なのではないか…という「感じ」もする。このあたりも実際シミュレーションしてみないことには私にはわからない。
実際のシミュレーションのプログラムを書くのは、今書いてる電子本が仕上った後の予定なので、相当先になりそうだが。
JRF2021/12/141806
typo 「内製のシステム内の変数」→「内生のシステム内の変数」。
JRF2021/12/153222
……。
……。
追記。
変動資産の配当について。
配当は、地代や利子のように変動資産を持ってない者から集めて、持ってる者に渡す…というのは自然ではない。…とすると、企業の利益の分配…ということが自然になろう。
ただ、利益が多過ぎるうちは税金を取ればいいとして、問題は、企業(群)が損失を出しているときどうするかである。
JRF2021/12/150593
二つ方法がある。一つは、損失は現実のように株主に関係ないとして、損失分のバランスは他からの税負担で補うというものである。ただ、キャピタルロスがある程度出るとは言え、少し株主に甘過ぎる…他に迷惑をかけ過ぎている気がする。
もう一つは、損失も株主の責任として、損失も株主で分けあう方法である。十分な株式下落がないだろうこのシステムにおいてはこの考え方のほうが自然であろう。さらにこの方法には税にからんで二つの方法がある。損失の場合、税はかからなくするか、マイナスの税にして少し損失を補填するか…である。
JRF2021/12/154787
基本は、損失は株主負担で、損失の場合はマイナスの税ではなく、単純に税を課さない方向で考えたい。
ただし、損失が何期も続く場合、または、損失が一単位の株式に対して過大である場合、株式を持ち続けるということにリアリティがなくなる。そのため、損失が何期も続くようなら、次第に株主の責任を 0 にし、損失分のバランスは他から税で補う方向にしたほうがよいかもしれない。
JRF2021/12/158241
……。
配当が利益分配で、知的財産が株価から決まる受け取りということだったが、すると、どうしても、国庫からの持ち出しが常に生じる。この持ち出し分を帳消しにする方法は、税によるしかない。ただ、システムとしては何を調節してこの帳尻を合わすのか。返済率を動かすだけではだめだろう。
JRF2021/12/154847
自然なのは、税率を動かすことである。地代・利子・配当・所得の税率を一本にし、その税率を動かして、帳尻が合う点を見つける…というのが考えられる。仮に利益が多き過ぎる場合はマイナスの税率というのも視野に入る。ただし、この方法の問題点は、税率を 100% (所得税の場合は、必需品消費を抜いた所得に対する税率となろうが)にしても税収が足らない場合が出てくる可能性があることである。その場合は、利子率や地代の率を上げて対応すればいいのだろうか? そうすれば対応はまったく無理ということではなさそうだが。
JRF2021/12/150759
もっともこのシステムにおいて帳尻を合わす一番簡単な方法は、現金と借金の合計が現金過多になってるなら、現金側を減らし、借金過多になってるなら借金を減らすという方法である。これを現金税と呼ぼう。
基本は、地代などの税率でコントロールし、利子率や地代の率もコントロールするが、それでもダメな感じなら、最後は現金税とすればいい。…のだろうか?
JRF2021/12/158510
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……。
商品市場の現金バランスについて。
micro_economy_*.py において、商品市場の現金バランスをチェックするのをしていなかった。
期首の労働者貯蓄=期末の労働者貯蓄+企業損益 …となっているはずである。まぁ、投資や生活保護など細かい部分はあるが。
JRF2021/12/151956
たまっていく Social Debt の計算はしていたが、一期におけるバランスというのは見ていなかった。
今度やるときはちゃんとチェックしたい。
JRF2021/12/154734
……。
……。
追記。
企業と知財について。
企業の知財への出費はどう考えれば良ういのだろう。特許料を個人に払って国から受け取る分の利益を自分にもらうようにする…という感じなのは、このシステムでは、利益を国に渡してそこから知財の受け取りに回る…とするしかない。特許への支出を増やす…というのは、企業が優位性を重視する投資を行った上で、国から知財への分配を増やす…とするしかない。…ということか。本来は再分配の前に企業が知財所有者に渡すべきところだが、そうする手段はない。
JRF2021/12/178929
あまり良いモデリングではないが、私のシステムの構想では今のところこうするしかない感じか…。
JRF2021/12/176148
ただ、このシステムは、ある企業にとってのみ役に立つ技術というのは独立で存在しえず、平等に技術は評価されるべきだ…的な哲学の実装にはなってるのかな。それがユートピア的・ニューエコノミー的と言われればその批判は甘んじて受けねばならないところか。今のシステムを続ける限りは。
JRF2021/12/178980
……。
……。
追記。
株主または投資会社の必需品購入について。
上では株主または投資会社の必需品購入について、買う必需品の量を労働者全体が買う分にプラスするような方向で考えていたが、これが「公共事業」であるということなら、それではいけない。「公共事業」なら、労働者が買う必需品にプラスされ、労働者の必要な給料に数え入れられなければならない。
JRF2022/1/17516
だから、株主の分の必需品は、その量を労働者数で割ったものが、労働者一人あたりの必要な必需品の量にプラスされるような形にしないといけないだろう。
JRF2022/1/18102
ブレインストーミングぎみに考えた。(「グローバル共有メモ」のコピペ。)
JRF2021/11/255011