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cocolog:94077367

2022年7月から2023年3月の音楽鑑賞。NHK BS P のプレミアムシアターのオペラ「みやびなインドの国々」「死の家から」「アイーダ」「メサイア」「プッチーニ: 三部作」「シッラ」「ラクメ」「ボリス・ゴドノフ」「ハムレット」などを観た。 (JRF 3558)

JRF 2023年3月14日 (火)

(音楽鑑賞の感想の一つ前のものは、[cocolog:93608688]。)

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今回挙げる以外にもプレミアムシアターやクラシック音楽館は見ていた。また、何枚か新しい CD を聴いたりした。以前から持ってる CD や放送録画を再視聴したりもしている。ただし、今回コメントして挙げたのは、ほぼ NHK BS P でのプレミアムシアターを録画して視聴したものばかりとなっている。

なお、従来の CD やクラシック音楽館を聴いた感想は「ジルパ」名義で一行紹介の形で Twitter で行っている。そちらも今回、[cocolog:94077368] で別にまとめている。

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○ 2022-07-19T22:32:43Z

スコティッシュ・バレエ『スターストラック ~ジーン・ケリー バレエへのラブレター~』(収録: 2021年10月12-14日 エジンバラ・フェスティバル・シアター(イギリス), 放送: 2022年7月17日 NHK BS P)を録画して観た。

『雨に唄えば』で有名なジーン・ケリーっぽい振付のところはとてもわかりやすくて良かった。そこがジーン・ケリーによるものなのか、追加振付のクリストファー・ハンプソンによるのかはわからないが。

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ジーン・ケリーっぽい振付の部分は、明るく、わざと少しバカっぽい方向に振ることで親しみやすくしている。エリートが労働者をやってくれてる感じ。そういう部分はとても楽しく私はとても良いと思った。

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コジトレ演出 アラルコン指揮 パリ・オペラ座公演『ラモー: 歌劇「みやびなインドの国々」』(収録: 2019年10月8・10日 パリ・オペラ座 バスチーユ, 放送: 2022年7月17(18)日 NHK BS P)を録画して観た。

音楽的にはまさに「雅び」な感じですばらしい。舞台美術もときどきハッとするほど美しい場面がある。

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しかし、現代の普段着っぽい衣装との混在はスタイリッシュさに欠けいまいち意図をはかりがたいし、ヒップホップダンスが、特にゆっくりの音楽とともにするところでは、「暗黒舞踏」的でカッコよさが感じられないのには、私はひっかかった。ヒップホップダンスは音楽にリズムがないところでリズムを取ってるように感じられ、正直、あまりあってないように思った。やるなら、音楽のほうをもっといじるべきだったのではないか。一方、チアダンスとかは良かったので、今の私の感覚の問題かもしれない。

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○ 2022-08-03T06:52:51Z

カストルフ演出 ヤング指揮 バイエルン国立歌劇場 『ヤナーチェク: 歌劇「死の家から」』(BD, 収録: 2018年5月 バイエルン国立歌劇場, 発売: 2020年2月27日 Bel Air) を観た。

霧台の中にスクリーンがある複雑な舞台構成で、暗く血のりが多様される陰惨さで美しさもほぼ感じられない醜さを強調したものだったが私には理解が及ばない感じだった。動物(兎)がいた意味もよくわからない。

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監獄で、オムニバス形式でいろいろな罪の形が語られている…ということになるのだろうが、脈絡を見わけることは私にはできなかった。筋は↓を読んではじめて理解した感じ。

《死者の家から[全3幕]ヤナーチェク作曲|株式会社ハンナ》
https://www.chopin.co.jp/media/opera217/a2275

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インテリ風の男のルポルタージュというテイだったのか…。救いのない話で、つまりはこの世の地獄を描きたかったのだろう。そういう意味では、今回の舞台はよくできていたのではないか、ストーリーはまったくわからなかったが。

音楽のヤナーチェクは私の好きな作曲家で、そこに期待してこの BD を買ったのだった。音楽については期待通りの複雑さで良かったと思う。

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上では全てプレミアムシアターと書いてしまったが、これは BD で間違い。

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○ 2022-08-25T03:39:44Z

タルバッハ演出 ティーレマン指揮 ドレスデン国立歌劇場『ヴェルディ: 歌劇「アイーダ」』(収録: 2022年3月9・13日 ドレスデン国立歌劇場(ドイツ), 放送: 2022年8月21日 NHK BS P) を録画して観た。

舞台が金色でキラビヤカなんだけど、シンプルで、それでいて像とかはちゃんと人の像で抽象的過ぎず、衣装も派手過ぎずみすぼらしくなく、とても趣味が良く見えた。音楽に集中できる感じ。

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ただ、これはしかたのないことなんだけど、やはり名作の主役級は人気のあるベテランの歌手を使わざるをえないというのが、私は慣れない。アイーダはもっと「小娘」然としてないとどうにもあわないと思った。これは古くさい私の感覚の問題。まぁ、BD 品質で表情がハッキリわかるからというのもあるのだが。

音楽もさすがのヴェルディで、ワグナーで有名なティーレマンが合うのかと少し心配もあったけど、良かったと思う。

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○ 2022-09-15T10:07:36Z

音楽鑑賞。番外編。

NHK BS P のプレミアムシアター。楽しみにしているんだけど、見るのに時間がかかりすぎる。それで、バレエは見ずに飛ばすようになってたんだけど、オペラも現代演出とかは飛ばすようにした。泣く泣く飛ばしている。それらが時間をかける価値がないというのではなく、私の関心を広げ過ぎないようにするため。

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私はもっと暗く、実務的なことをして、そこから考え事に時間を使うべきだ。オペラやバレエでないコンサートなどだと、最悪、聴きながら何かしたり考え事したりできる。

VTuber のゲーム配信に最近はまったが、その視聴も意識的に少し減らしていこうと思う。

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○ 2022-09-19T12:14:44Z

ロバート・ウィルソン演出 ミンコフスキ指揮 ルーブル宮音楽隊『ヘンデル(モーツァルト編): オラトリオ「メサイア」』(収録: 2020年1月21・23・26日 モーツァルト劇場(ザルツブルク), 放送: 2022年9月18日(19日)) を録画してみた。

作業しながら音楽だけでも聴こうと観はじめたが、そのおもしろさに引き込まれた。

出演者が皆、白塗りの不思議な舞台でとても良かった。ある意味、貴族的で退廃的、かなり抽象的で幻想的。

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象徴の意味は明らかでない。十字架が出そうなところで十字架が出ないところをみると、他も歌から象徴を得ているようで得ていないものが大半なのだろうが、そこが不思議でワクワクさせる。超越的でありながら、その実、スノッブな意味が隠れていそうで、そこが貴族的と思わせゾクゾクする。

歌手は皆、「怪演」と言っていいだろう。第三部の、アルトとテノールが、「死よ」「墓よ」と呼び合うように歌うところなんか、最高に楽しかった。

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新国立劇場『ベルク:ヴォツェック』([aboutme:127451])が私が好きな舞台で、それも出演者は白塗りだった。私、白塗りに弱いのかもしれない。アーノンクール指揮『モンテヴェルディ:オルフェオ』([aboutme:105137])もそうだしね。

あと、昨日のプレミアムシアターはこの他もすべて私好みで大当たりだった。

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○ 2022-10-07T15:04:17Z

フィッツウィリアム四重奏団『ショスタコーヴィチ: 弦楽四重奏曲全集』(6CD, DECCA, 1997年)。前から MP3 にして流しっぱなしにしたりしてるお気に入り。なぜか、以前のオーディオでも今のオーディオでもとても良い音がする。低音がよい。ボリュームの大小にかかわらず。録音がよいということなのだろうな。オススメ。

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○ 2022-11-07T09:13:08Z

指揮の細かな違いによる良し悪しなんてわからない。曲が気に入るか好きかが問題なだけ。駄耳。こんなんで他の人が時間を作れないのに対して時間を使って聞いてるなんて申し訳ない。ありがたい。

曲よりもオーディオの設定が気になるばかりって私、どうかしてる。

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○ 2022-12-12T08:26:26Z

昨日の NHK Eテレ『クラシック音楽館』で『すぎやまこういち:交響組曲「ドラゴンクエスト」スペシャルセレクション』(準・メルクル指揮 東京都交響楽団, 収録: 2022年10月19日)をやっていた。こういうのもいいね! 音楽のよろこびがある。ドラクエ組曲の演奏だけだと35分間くらい。

《NHK音楽祭2022 東京都交響楽団 - クラシック音楽館 - NHK》
https://www.nhk.jp/p/ongakukan/ts/69WR9WJKM4/episode/te/WVZRNY8448/

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○ 2022-12-12T22:03:31Z

クリストフ・ロイ演出 フランツ・ウェルザー・メスト指揮 ウィーンフィル ザルツブルク音楽祭2022『プッチーニ: 三部作』(収録: 2022年8月5・9・13日 ザルツブルク祝祭大劇場(オーストリア), 放送: 2022年12月11日)を録画して観た。

三部作とは『外套』『修道女アンジェリカ』『ジャンニ・スキッキ』の歌劇三部作のことだが、今回は順番を少し変えて、『ジャンニ・スキッキ』『外套』『修道女アンジェリカ』という順に上演したらしい。

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『ジャンニ・スキッキ』は有名なソプラノのアリアがあって、それに興味があってずっと見てみたかったのをはじめて見た。実はこの歌劇はコメディで、アリアもそんなところで?…という意外な登場の仕方をするのだった。美しい歌とコメディの対比がとてもおもしろかった。

『外套』は、音楽的にはすばらしいのだが、物語は今回の中ではおもしろみがないな…と思った。

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『修道女アンジェリカ』は、女子修道院で、百合ではないが百合百合しい雰囲気がとてもよかった。ただ、百合だと思ってみると痛い目に合うかもしれないが。

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○ 2023-01-16T14:43:23Z

指揮:ビオンディ 演出:彌勒忠史 演奏:エウローパ・ガランテ『ヘンデル: 歌劇「シッラ」』(収録: 2022年10月29・30日 神奈川県立音楽堂, 放送: 2023年1月15日) を録画して観た。

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私、やっぱり白塗りのオペラ、好きだなぁ。ブルーレイだと特に肌にアラとかあると私は気になってしまうんだよね。よくないことだけどどうしてもそうなんだと思う。それが白塗りになると顔が記号っぽくなって、そういうのを気にしなくて良くなるのがいいのかもしれない。その辺が、私、日本人なのかなぁ。指揮者がドキュメンタリー部分で、地元に親しまれた演出…みたいなこといって、いや、それはオペラには関係ないよ…とか思ったのだが、その後の自分の反応をかえりみると、関係あるのかもしれない。

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衣装は最初、違和感がかなりあったが、途中から慣れ、時代的・ファンタジー的な納得感が出てきた。チェリアの金髪の髷[まげ]がとてもカワイかった。

歌も聴き所がわかりやすく良かった。オペラは、古典派やロマン派は私には難し過ぎるのかもしれない。難しさが振り切れて現代曲になると、それはそれで楽しめるということか…。

物語の最後の大団円はかなり唐突だが、王権が問題となっていた時代にそれなりのメッセージ性があったかもしれない…と興味深かった。

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○ 2023-02-18T13:33:33Z

ペリー演出 ピション指揮 合唱・管弦楽:ピグマリオン 『ドリーブ: 歌劇「ラクメ」』(収録: 2022年10月4・6日 オペラ・コミック座(パリ), 放送: 2023年2月12日 NHK BS P)を録画して観た。

第2幕のラクメ(サビーヌ・ドゥヴィエル)の独唱がスゴかった。これがソプラノの「技巧」なんだなぁ…。(今回も、白塗りでアップに萎えずに演奏に集中できたのもあるかもしれない。)

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ただ、話は恋愛がメインで、そこは私が不得意なところ。昔は、女性が政治に関係するには恋愛関係を通じてのみ可能で、そこに歌劇のメインの客層の万能感が宿っていたということなのか…。男の側も、それを利用すれば戦争時でも許される…的なことがあったのだろうか。

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○ 2023-03-14T09:00:13Z

ホルテン演出 シャイー指揮 ミラノ・スカラ座『ムソルグスキー: 歌劇「ボリス・ゴドノフ」』(収録: 2022年12月7日 ミラノ・スカラ座(イタリア), 放送: 2023年3月12日)を録画して観た。

シェイクスピア風の心理劇ということだが、たしかに、偽皇子のグレゴリーの造形は興味深かった。それに比べ、ボリスの子供達の役は何をしたいのかがよくわからなかった。ボリスは心理的に弱過ぎる印象があるが、もしかすると、シュイスキーに一服もられていたのかもしれない…と思った。

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おもしろかった。

音楽は、よかったはずなのだが、ちょうどオーディオの設定に迷っているときで、このオペラを聴きながら調整していた。それでちょっと中途半端な聴き方になってしまったよさがよくわからなかった。もったいなく、申し訳ない気持ち。

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アームフィールド演出 ユロフスキ指揮 ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団 グラインドボーン音楽祭2017『ブレット・ディーン: 歌劇「ハムレット」』(収録: 2017年6月30日・7月6日 グラインドボーン音楽祭歌劇場(イギリス), 放送: 2023年3月12(13)日)を録画して観た。

さすがのシェイクスピア劇。劇中劇のあと、新王が殺したかどうかをわからないまま、劇を進行させることもできただろうが、無理にひっぱらずに新王の告白があるのが非凡なところなのだろう。

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とにかく音楽が緊張感があって良かった。もっといいオーディオ機器があったらさらに良かっただろうことが感じられ、オーディオ機器を残念に感じてしまった。

劇の展開も音楽に合わせたように早く、舞台装置も早変わりする。あっという間に話が進んで目が離せなかった。

おもしろかった。

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修正 「のプレミアムシアターのオペラ」→「のプレミアムシアターなどのオペラ」。

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