cocolog:95281517
『宗教学雑考集』第10章「ハイパー・プラトニズム」の補足。そこでは、AI 支配の時代に、狂気の突破力とそれを覆う学術機関の必要性が述べられ、「狂気」の一翼として、易占集団のカルト性を挙げていた。それを少し詳しく考え直してみた。 (JRF 2498)
JRF 2025年2月14日 (金)
『宗教学雑考集』第10章「ハイパー・プラトニズム」の補足。もう最終稿を上げたので、ここで補足する。そこでは、AI 支配の時代に、狂気の突破力とそれを覆う学術機関の必要性が述べられ、「狂気」の一翼として、易占集団のカルト性を挙げていた。
ただ、そこでは易(占)集団のカルト性をどう使うかという視点が不十分だったので、少し詳しく考え直してみた。
JRF2025/2/147869
特に支配に義理易を組み込むことについてそれはどうなるのかと考えた。例えば、クジを支配に組み込む場合、チャンスをクジで与えるとなるのだが、それはこれまでも富クジ・宝くじなどで実現していたとは言えるわけである。易集団のカルト性が運による経済的成功によるのだとすれば、トランプさんが傾斜しているという「繁栄の神学」でもいいわけである。そういうものでないとすれば、どういうことなのか。
JRF2025/2/143857
……。
○ 2025-02-12T21:50:27Z
クジによる選抜は、本来は平等なものだ。しかし、クジである限り必ず恣意性が疑われることになる。義理易は恣意性をはなから認める。しかし、それは事前に調べ、事後に操作し、クジの結果のみに頼らず、最善を尽くすがための恣意なのだと思う。
…と、Gemini さんにぶつけたところ…
JRF2025/2/142676
Gemini> 義理易の…
メリット
○ より良い結果: 参加者の能力や状況を考慮するため、くじ引きのみに頼るよりも良い結果が得られる可能性が高い。
○ 責任の明確化: 最終的な決定者が責任を負うため、責任の所在が明確になる。
デメリット
○ 公平性の問題: 事前に調査する人や、操作を行う人に偏りがあれば、公平性が損なわれる可能性がある。
○ 透明性の問題: どのような基準で調査や操作が行われるのか、透明性が確保されないと、疑念を持たれる可能性がある。
JRF2025/2/140833
jrf> なるほどだから、義理易をする者には、孔子が教えたような愚直さで操作する者の公平性などを担保する必要があるのかもしれません。
Gemini> 孔子は、「過ちては則ち改むるに憚ること勿かれ」と説きました。
これは、過ちを犯したら、ためらわずに改めなさいという意味です。
義理易を行う者は、自分の判断が常に正しいとは限らないことを自覚し、過ちを犯した場合には、素直に認め、改める必要があります。
そのためには、常に謙虚な姿勢を持ち、自己反省を怠らないことが重要です。
JRF2025/2/144269
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○ 2025-02-12T22:29:36Z
全体が人口減する中で、カルト性をもって家族人口の維持をはかると、支配層では支配層のみが増え、少数者による効率的支配があやうくなる。新しい血として、知の選抜を同時にやっているなら、その分も余計に落伍していくものが必要になる。それをクジで選抜するのか? または支配層を目指さないというのはあるだろう。
JRF2025/2/145209
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支配層を目指さなかった層が、大きくなり過ぎた場合、どうなるのか。それがこれまでの中国の王朝交代だったのでは…というアイデアが浮かんだのだが、ここではそれは追わない。日本でそういう層が大きくなる時代が来れば、人口増が再び許されるようになっていると楽観視したい。
JRF2025/2/140455
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○ 2025-02-13T05:02:47Z
狂気と易占の関係。またはクジと支配の関係。
クジ的な要素。それは自由意志に必要である。そして能力によらないチャンスを与えるのに必要である。また強化学習的探索に必要である。
自由意志は private 的に秘匿できる偶然性というのが私の定義だった。たとえそれが狂気に見えようとも、AI は自由意志をある程度尊重しなければならないと私は考える。
JRF2025/2/149278
能力によらないチャンスを与える時はクジによるよりも象によるほうが好まれる。その方が選ぶ者の有責性がはっきりするからであろう。なんでもない象による意志を決めるのは一つも狂気でもある。
もちろん、チャンスを与える時は通常は知による選抜(場合によっては体力など他の能力による選抜)の方がいい。ただ、未踏領域などは、強化学習的探索として、能力によらない方法がある程度選好されるべき局面もあろう。
JRF2025/2/141022
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○ 2025-02-11T11:00:00Z
トランプさんの信仰局で知られるようになった「繁栄の神学」。金持ちこそ聖という考え方。ウェーバーのいうプロテスタンティズムからの発展で、一定の根拠はあると私は思うけど、ただ、宗教というのは現世的価値とは別の価値観を確立することに意義があるという点からすると疑問点はある。ルカ 18:25「金持ちが神の国に入るよりも、らくだが針の穴を通る方がまだ易しい。」が本来のキリスト教の価値観。
JRF2025/2/144176
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○ 2025-02-13T09:42:15Z
易集団のカルト性は、「当たった者」によるとしても、経済的成功だけによってではない。経済力の神を崇敬するわけではないのだから。占いそのものは外れても、そのアドバイスの妥当性により占者が信用されるような場合も含み、それは占者の評判の基礎になる。その宗教性の救いは占者の「思うようになる」ことで、その占者の愚直性により、「正しいこと」が実現しやすくなることによる。
JRF2025/2/143841
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○ 2025-02-13T10:16:24Z
強化学習的探索には必要ない段階に入っても、能力によらないチャンスを与えることは必要だろう。人々が希望を持つために。まぁ、当人は能力のなさに絶望するかもしれないが。
…と Gemini さんにぶつけたところ…
Gemini> 能力によらないチャンスを与えることは重要です。それは、社会の多様性を維持する上でも、人々の希望を支える上でも、欠かせない要素と言えるでしょう。
JRF2025/2/145285
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少し論につまった。私の「易」は「易双六」というゲームでもある。そこでゲームに視点を移すことにした。
JRF2025/2/142203
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○ 2025-02-14T11:26:33Z
ゲームに救いが欲しい。昔は、麻雀とかは知的な賭博として、知者への分配の側面もあったのだろうが、今は、スマホゲームを作る知者への分配という形になっていて、下々には分配が行きにくくなっている。
教育的価値があるというのはゲームをやる者も望んでいないだろう。やりがいだけはあることをどう評価するか。会合に意味を見出すのもあまり当たってないだろう。
JRF2025/2/149557
アニメやゲームは別の価値観を提示するとは言える。そこは宗教に似ている。田島正樹さんが言うにはギリシャ叙事詩が民主主義の基盤となったそうだが、物語が現実変成能力を持つこともあるかもしれない。しかし『Civilization 4』では「劇場」は人々の不安をかわすものでしかないように、多くの場合、アニメやゲームは、その人の現実の生の本来の幸せにつながっているとは考えにくい。作って儲かる側にでも回らない限り、働いて子をなすのを阻害することのほうが多い。
JRF2025/2/148571
[cocolog:94880232](2024年6月) で要約したが、レトロゲームの保存などについて私はいろいろ考えてきた。貸出アフィリエイトの話とか、博士などの資格者が吸い出しやレンタルをする話とか、図書館が貸し出しする話とか、配信者が動態保存の枠でエミュレータを使って配信する話とか。
しかし、こういうレトロゲームの経済の話は、レトロゲームごときにそこまでするかという内容になってるのは認めざるを得ない。ただ、AI が仕事を奪った世界では、そういう在り方も意味があるのかな…と少し思う。
JRF2025/2/148288
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○ 2025-02-14T11:28:29Z
あと、スマホゲームがレトロ性が脆弱すぎるのが問題。Steam も意外に同様の問題を抱えている。[cocolog:92784154](2021年5月) でもチラと言及したけど、ドキュメントも残ってないんだよね。UGC 含めて。
世界人口がこれから増えないとすれば、レトロゲームにかまけてる余裕なんて人間にはないのかもしれない。AI には余裕あるかも…ということだと、↓の話になっていくか…。
JRF2025/2/146745
[cocolog:94828661](2024年5月)
>介護者による文化資産の相続・継承を促進するため、ファミリーのゲーム実績と太陽光発電 AI 倉庫があればいいのでは。偽造容易なゲーム実績は、信託資産内の AI の価値判断のみに使えばいい。<
JRF2025/2/148286
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あ、忘れてた。リンク。
『宗教学雑考集 - 易理・始源論・神義論』(JRF 著, JRF電版, 2024年1月 第0.8版・2025年3月 第1.0版)
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DS54K2ZT
https://bookwalker.jp/de319f05c6-3292-4c46-99e7-1e8e42269b60/
https://j-rockford.booth.pm/items/5358889
JRF2025/2/147223
(「グローバル共有メモ」と Twitter (X) で書たことのコピペを中心に。)
JRF2025/2/146725