cocolog:95693303
マンガを読んだ。手塚治虫『ブッダ』、石黒正数『外天楼』、山口正人『任侠沈没』、みず谷なおき『人類ネコ科』。 (JRF 9373)
JRF 2025年10月26日 (日)
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手塚治虫『ブッダ - カラー版 全14巻』を読んだ。ブッダ(釈尊)の伝説をベースにした群像劇。オリジナルなキャラ・設定などが人生の無常観を添える。奇跡的な描写もあるが、ブッダ自身に精神病的な描写もあり、性格がリアル寄りの場面が多い。その混在の巧みさが手塚さんのスゴイところなのだろう。
JRF2025/10/269420
『ブッダ - カラー版 全14巻』(手塚 治虫 著, 手塚プロダクション, 連載: 希望の友 1972年9月号〜1978年7月号・少年ワールド 1978年8月号〜1979年12月号・コミックトム 1980年5月号〜1983年12月号)
https://book.dmm.com/product/559514/
JRF2025/10/265524
ブッダの物語は少し違った形だがヘッセ『シッダルタ』[cocolog:94240082](2023年6月)にもあった。ブッダの物語はおそらく「真実」である必要はないというのがコンセンサスなのかもしれない。残っているものが奇跡を含み、現代的見地からは「嘘」を含むため、むしろ「現代的感覚」からの翻案が成立する余地があるのだろう。ブッダの求めた真実は原典を尊ぶだけのようなものではない。…と。
JRF2025/10/267508
いくつかのキャラクターについて。
チャプラが死んだのは意外だった。でも、それで読みやすくなった。その危うい野心と奴隷をさげすんではいけないという負荷が、私には不快だったのだろう。
ミゲーラとの恋も悲しかった。ブッダ(シッダルタ)は恋もする…悟る前はそうだったか。聖人を人間的に描くのは、イエスについてもそういう傾向は、昭和のこのころ強かったのかな…と思う。
JRF2025/10/267274
神獣のようになったナラダッタがすごい。あこがれてなれるものではないが、なりたいとも思わないが、あこがれる。一時ブッダがそうだったように。
パセーナディ王の最後があわれだった。ブッダはブッダになってからも必ずしも人を救えていない。大きな世の流れは、そういうものなのだろう。
JRF2025/10/269014
Gemini:> 神獣となったナラダッタへの憧れは、「人間の理性を超えた存在への畏敬の念」、あるいは「純粋な献身」という、ブッダが捨てた超常的な力への、読者自身の潜在的な憧れを映しているのかもしれません。
仏教が説く救済は、世俗的な権力争いや戦争という「大きな世の流れ」からは独立しています。ブッダの教えは個の心に作用するものであり、社会の構造的なカルマは、個人の悟りを超えて動き続ける、というリアリティを突きつけてきます。
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JRF2025/10/261013
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○ 2025-10-21T15:06:43Z
マンガ・石黒正数『外天楼』を読んだ。1巻で読めるSFミステリーの傑作。読んだあと、自分の解釈で合っているのかわからず、ググって調べいろいろなことを知った。
『外天楼』(石黒 正数 著, 講談社, 連載: 『メフィスト』2008年9月号-2011年Vol.2)
https://book.dmm.com/product/542961/b900hkds03970/
JRF2025/10/269906
ギャグもなかなかおもしろいし、SF には倫理と絡んで意外性があり、煽情的部分も個人的にはプラス点だった。ただ、今の時代的には表現で規制されかねないのは、黙っていたほうがよいのかな…。
石黒さんの作品はなんといっても私は『それでも町は廻っている』(の紺先輩)のファン(参: [cocolog:95308186](2025年3月))で、>>2025-01-04T15:55:50Z ではいろいろ作品集も読んでいる。
JRF2025/10/265877
なお、ググってネタバレを調べたのは↓のサイト。
《【漫画】外天楼 | ぐれむりんの気ままなブログ》
https://ameblo.jp/funkygremlin71/entry-12207654286.html
《垣間見えた感情 漫画「外天楼」紹介+ネタバレレビュー カゲヒナタのレビュー》
http://kagehinata64.blog71.fc2.com/blog-entry-263.html
JRF2025/10/262993
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石黒さんの作品集を読んだ記録を「ひとこと」に挙げてなかったので、挙げておく。
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○ 2025-01-04T15:55:50Z
石黒正数さんの RYU COMICS の短編を数冊読んだ。少年でも読める青年誌的エモさが良かった。おもしろかった。『ネムルバカ』と『響子と父さん』の日常系なのに最後ドラマ性が強いのはスゴイと思った。続きが気になるけど、これもキレイな終り方、あまり求めてはいけないいんだろうね。浪曲とかと同じで。
JRF2025/10/264606
『ネムルバカ』(石黒 正数 著, RYU COMICS, 2008年5月)
https://www.amazon.co.jp/dp/B01BSAX8GS
『響子と父さん』(石黒 正数 著, RYU COMICS, 2010年4月)
https://www.amazon.co.jp/dp/B01CJ97DXQ
JRF2025/10/264947
『探偵綺譚 石黒正数短編集(1)』(石黒 正数 著, RYU COMICS, 2008年2月)
https://www.amazon.co.jp/dp/B01E4XE0P4
『ポジティブ先生 石黒正数短編集(2)』(石黒 正数 著, RYU COMICS, 2010年12月)
https://www.amazon.co.jp/dp/B01EUIXLYO
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JRF2025/10/260238
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○ 2025-10-25T08:57:07Z
マンガ・山口正人『任侠沈没』を読んだ。破天荒な作品。任侠物を読むような方々が、こんな破天荒な世界に思いを寄せるしかなかった(?) 00年代はすごい時代だったんだな…と思う。ただ、載っていた雑誌が『ゴラク』なので永井豪『バイオレンスジャック』の流れもあったのかな…と思う。
JRF2025/10/260486
『任侠沈没 - 全3巻』(山口 正人 著, 日本文芸社, 2007年7月-2007年11月 連載: 別冊漫画ゴラクNo.549 - 別冊漫画ゴラクNo.572)
https://book.dmm.com/product/580811/
イカす…というか半ばギャグのセリフも多く、その辺は、切り抜きがはやったネットの影響もあるのかもしれない。
ちなみにこの漫画を知ったのはある VTuber さんが紹介されていたのがキッカケ。
JRF2025/10/263117
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○ 2025-10-25T12:27:38Z
マンガ・みず谷なおき『人類ネコ科』を読んだ。昭和の少年誌のラブコメ。そういえば、こんなだったなぁ。ある意味懐かしい。過激な性描写がほぼないラブコメ。当時はこういうのでも気恥ずかしくて読めなかったものだった。
JRF2025/10/260195
『人類ネコ科 - 全2巻』(みず谷 なおき 著, 小学館 少年サンデーコミックス, 連載: 週刊少年サンデー増刊号 1985年2月号から1986年10月号)
https://book.dmm.com/product/113440/
JRF2025/10/264143


(「グローバル共有メモ」と Twitter (X) で書いたことのコピペ。)
Andoroid タブレットを買って(参: [cocolog:95281539](2025年2月))、それでマンガを読む習慣を復活させた。前回のマンガを読んだまとめは [cocolog:95657904](2025年10月)。
ただ、タブレットだと見開きで見ると小さいため、結局、PC のブラウザで読む場合がほとんどになった。そのほうが目も疲れなくてよい。活字本は、まだタブレットで寝ころがって読んでるけど。
JRF2025/10/264084