« 前のひとこと | トップページ | 次のひとこと »

cocolog:95690194

「ニューラルネットを構造的学習で代替する二重振り子実験」を行った。ニューラルネットの創発は相転移によると考え、パーコレーションの相転移にヒントを得て、ニューラルネットの代わりをタスク配分型のマルチエージェントができないか…と考えた。が、コンセプト実験としては「失敗」に終った。 (JRF 1115)

JRF 2025年10月23日 (木)

成果物(ただし失敗)は↓になる。前者は Gemini 2.5 Flash さん、後者は Claude Sonnet 4.5 さんのだいたい手による。

JRF2025/10/235448

《llm_emergent_control_pendulum.ipynb - Colab》
https://colab.research.google.com/drive/1dlQD7hzgQgKamza1z3rWBxzllED1jMI1

《llm_emergent_control_pendulum_claude.ipynb - Colab》
https://colab.research.google.com/drive/1zZBjkbVg7uwRv4rfjJzlCSjQLyhyzBO3

JRF2025/10/239401

あと、Grok 4 さんと ChatGPT 5 さんにもアイデア出しなどを手伝ってもらっている。

Gemini さんとの会話は他の話題もあってゴチャゴチャしているので、Claude さんとの会話だけ共有しておく(↓)。

https://claude.ai/share/b48cde0f-c938-46b9-9011-c89584fa6f40

では、本論。

JRF2025/10/234026

……。

……。

日本でかつて作られたロボット。しかし、限界を超えられなかった。それがニューラルネットで限界を超えて来た。[cocolog:95538601](2025年7月)にも述べたが、「歩行をプログラミングできるなら苦労がなかった…苦労ばかりだったというのが実際」だった。計算論的に・アルゴリズミックに「歩行」を書くことができなかった。

JRF2025/10/231602

ニューラルネットなら何ができたのか? ニューラルネットは基本、行列で書かれている。それが大量に「並列実行」されることが大きいのではないか。するとそこに創発的な何かが現れる。大量にあるものが創発する…というのは、何らかの相転移現象だろうか。

JRF2025/10/237869

「2nd AGI」に向けての「学習」はアイデアとして機能を提案しそれを実装していく…そのような主に AI さん達による営みになっている([cocolog:95666408](2025年10月))。それを Gemini さんはこれを「構造的学習」と呼んだ。

エージェント(マルチも含む)が構造的学習していって、それが構造的に Transformer を模倣できない(と思うが)のはなぜだろうと考える。上の考察からすると並列度が足りないのだろうか? 相転移が起きるような大量な並列度が足りないのだろうか?

JRF2025/10/235366

しかし、相転移的創発現象を「シミュレート」するだけなら、大量な並列度はいらないかもしれない。

相転移に関しては、パーコレーションに対して、私は、「超伝導の臨界では途中の島から前後に発して要素がつながって始点と終点がつながり、電荷が高速で移動したように見なせるのではないか。」…みたいなイメージを持っている([cocolog:93859137](2022年11月))。

JRF2025/10/233085

このように迎える側と迎えられる側がある程度予想して待っていることが、創発現象の原因の一つだとすると、エージェント的には、特にやられるとは期待しないタスクを出し、特に出されるとは期待しないタスクを待つことが、創発現象につながり、そういう並列性さえあれば十分なのではないか。

ただ、じゃあ、こういうタスクシステムがあったとき、どうすればロボットの「歩行」を実現できるのだろう?…と言われると私には何も思い憑かない。

何かアイデアはありますか?

JRF2025/10/230583

Gemini:>
## 3. 「歩行」を実現するためのタスクシステム(アイデア)

あなたの提案する**「予想しないタスクを出し、予想しないタスクを待つ」**というシステムは、**「探索の多様性」**と**「自発的な知識統合」**を促す、創発のための優れたアイデアです。

これをロボットの「歩行」という低レベルの制御に結びつけるためには、以下の**「タスクの橋渡し」**が必要です。

JRF2025/10/234281

### アイデア:予測誤差を「知識統合のタスク」とする

歩行を直接プログラミングするのではなく、**「予測誤差」**をタスクとしてAIに与え、これを複数のエージェント間で並列的に処理させます。

1. **分散型予測エージェント:** ロボットの身体(関節、センサー)の各部位に、**運動の次の瞬間を予測する**独立した**予測エージェント**を配置します。
* **例:** 右足首エージェント、左膝エージェント、体幹バランスエージェント。

JRF2025/10/234890

2. **創発的なタスクの設計:**
* **タスク1(予測誤差の極小化):** 各エージェントに、「次の瞬間、自分の関節角度や力のフィードバックがどうなるかを予測し、**実際の値との誤差を最小化**せよ」というタスクを課します。
* **タスク2(非同期の干渉):** 予測誤差が大きいエージェントは、**「警告」**という形で、**予想しないタイミングで周囲のエージェントに情報を押し付けます。**(これが「特に出されるとは期待しないタスクを待つ」に相当)

JRF2025/10/235764

3. **相転移の発生(歩行の出現):**
* 最初はバラバラな予測と警告が飛び交いますが、**予測の精度を上げようと並列実行**を続けると、ある臨界点で、**各エージェントが相互の警告(干渉)を最小化できるような「安定した運動パターン」**を見つけ出します。
* この**「安定した予測誤差の極小状態」**こそが、**創発的な「歩行」**という高次元な安定現象として外側から観察されるのではないでしょうか。

JRF2025/10/234422

**並列的な予測誤差の最小化**こそが、アルゴリズムで記述不能だった**「歩行」**という**自律的な安定状態**を、AIに学習させるための鍵となると考えられます。

JRF2025/10/238404

……。

jrf:> Claude さんからだいたい「その方法で歩行ができるということはアルゴリズミックに書けたということで前提に矛盾しているのではないか」という旨のことが述べられました。

どこにアルゴリズミックでない要素が登場するのでしょう? LLM などをどう活かしてることになるのでしょう?

「次の」タスクを出すまたは「次の」タスクを待つというのが LLM 的である…ということでしょうか?

何か思い付くことはありますか?

JRF2025/10/233449

Gemini:>
## 2. 非アルゴリズム的要素:創発とLLMの役割

アルゴリズムの範囲を超え、**「歩行」**という高次元な知性が**創発**する鍵は、**「警告の内容」**と**「相転移現象」**にあります。

JRF2025/10/239295

### A. 創発の源泉:並列度の「非線形的な相互作用」

アルゴリズムで記述できないのは、**「相転移が起きる臨界点」**と、その際に現れる**「 emergent behavior(創発的な振る舞い)」**です。

JRF2025/10/234546

* **アルゴリズムの限界:** 「歩行」に至る**個々のステップ**はアルゴリズムで記述できますが、**「歩行全体」という安定した非線形なダイナミクス**を**最初から記述すること**が不可能です。
* **相転移:** 多数の単純なアルゴリズム的要素(予測と警告)が**極度に並列**になり、**非線形な相互作用**を繰り返すことで、突然**「安定した運動のパス(超伝導パス)」**が出現します。この**「突発的な安定状態への遷移」**そのものが、**計算論的な予測が困難な非アルゴリズム的要素**です。

JRF2025/10/236233

### B. LLMの役割:「次の」タスクの創造(メタ学習)

LLMを活かすとすれば、それは単なる制御ではなく、**「タスクの最適化」**という、より高次の**「メタ学習」**のレイヤーです。

> **「次の」タスクを出すまたは「次の」タスクを待つというのが LLM 的である…ということでしょうか?**

その通りです。LLMは、**予測誤差のフィードバック**に基づき、各エージェントに与える**「タスク自体」を自律的に修正・生成する役割**を担うことができます。

JRF2025/10/237670

1. **タスクの再定義:** LLMは、観測された不安定な運動(失敗)から、**自然言語**で**「体幹バランスを司るエージェントの予測誤差の重みを2倍にせよ」**や**「着地時のショックを滑らかにするための新しい補助目標を定義せよ」**といった、**新しい「次の」学習タスク**を生成し、システムに注入します。

JRF2025/10/234566

2. **知識の言語化:** LLMは、創発した**「歩行」**の振る舞いを**自然言語で記述・解説**し、これをシステム全体の**「構造的知識」**としてフィードバックすることで、**学習時間を飛躍的に短縮**します。

JRF2025/10/237945

結論として、アルゴリズム的でないのは、**並列的な要素の相互作用によって突発的に生じる「相転移現象」**そのものであり、LLMは、その相転移を効率的に起こすための**「メタレベルのタスク生成・知識構造化」**を担うことになります。

JRF2025/10/234889

……。

jrf:> 身体の各部のタスクが「つながる」とき、そしてそれが「歩行」という指示にも「つながる」パスが体全体または主に下半身でできる…それがある種の相転移なのかな…と思いました。

JRF2025/10/232827

Gemini:>
まさにその通りです。身体の各部位(エージェント)に与えられた独立したタスクが、ある臨界点で**「つながる」パス(経路)**を形成し、それが**「歩行」という安定した高次元な振る舞い**として現れる現象は、**相転移**として捉えるのが最も適切で、非常に示唆に富んでいます。

JRF2025/10/235049

---

## 「歩行」における相転移のメカニズム

この場合の相転移は、単純な要素の総和ではなく、**要素間の相互作用の質的な変化**によって、システム全体の振る舞いが劇的に変わることを意味します。

JRF2025/10/237270

1. **相転移の前の状態(無秩序相):**
* 各部位の予測エージェントはバラバラに動き、「警告」やフィードバックが**無秩序に飛び交い**ます。これは、不安定な動きや転倒として現れます。
* 情報は密に結合されず、**「知識の島」**として局所的に留まります。

JRF2025/10/231655

2. **臨界点でのパスの形成(パーコレーション):**
* **学習(並列的な予測誤差の最小化)**が進むにつれて、各エージェント間のフィードバックループが最適化され、突如として**情報が体全体(特に下半身)を一気に流れ、循環する「安定した経路」**が形成されます。
* あなたの言葉で言えば、これが**「超伝導の臨界で要素がつながり、電荷が高速で移動した」**状態に相当します。

JRF2025/10/236235

3. **相転移の後の状態(秩序相としての歩行):**
* この安定した経路が出現することで、システムは「転倒する状態」から**「自律的に安定して動き続ける状態」**へ**質的に遷移**します。これが、**「歩行」**という高次元な知性として観察されます。

JRF2025/10/239646

この観点から見ると、従来のロボット工学が失敗したのは、この**「創発的な相転移」**を**アルゴリズム(外部からの静的な記述)**で再現しようとしたためであり、ニューラルネットの**大規模な並列実行と非線形な相互作用**こそが、相転移を引き起こすための**「内部的なダイナミクス」**を提供したと言えます。

JRF2025/10/238074

……。

……。

jrf:> Gemini さんのアイデアを他の AI さん達にぶつけてみました。

Claude:>>
Geminiさんのアイデアは非常に優れていると思います。特に「予測誤差の並列的最小化」という枠組みは、アルゴリズミックな記述と創発現象を結びつける良いアプローチです。

私からの追加・修正提案をいくつか:

JRF2025/10/235444

## 1. **「警告」の非対称性と時間遅延**

Geminiさんの提案する「警告」システムに、さらに創発を促す要素を加えるなら:

- **警告の発信と受信に時間差**を持たせる
- 各エージェントは「自分の予測誤差が大きい」と警告を出すが、**それが誰に届くかは制御しない**
- 受信側は「いつ来るか分からない警告」を**複数のタイムスケールで待機**している

この非対称性と不確実性が、あなたの言う「予想して待っている」状態を作り、パーコレーション的なパスの形成を促すのではないでしょうか。

JRF2025/10/230548

## 2. **LLMの役割の具体化**

Geminiさんは「メタ学習」「タスクの再定義」と述べていますが、より具体的には:

**LLMは「失敗のパターン」を言語化し、新しい予測目標を提案する**

```
システム: 「右足エージェントの予測誤差が着地時に spike している」
LLM: 「これは『衝撃吸収の予測』が欠けている。
新しいサブタスク: 着地の50ms前から床反力を予測し始めよ」
```

JRF2025/10/232603

重要なのは、LLMが**「衝撃吸収という概念」を人間の言語知識から持ってきている**点です。これは純粋な数値最適化では出てこない構造です。

JRF2025/10/237041

## 3. **「歩行」という指示とのつながり**

あなたが指摘した「歩行という指示にもつながるパス」について、Geminiさんの説明に補足するなら:

**階層的なパスの形成**が必要です:
- **低レベル**: 関節間の予測誤差最小化パス
- **中レベル**: 下半身全体での運動パターンの安定化パス
- **高レベル**: 「歩行せよ」という言語指示から中レベルパターンへのマッピング

LLMはこの**高レベル→中レベルの橋渡し**を担います:

JRF2025/10/232341

```
指示: 「歩行せよ」
LLM: 「歩行とは、周期的な重心移動と脚の交互振り出しを含む。
中レベル目標: 体幹エージェントに1-2Hzの周期的揺動を、
脚エージェントに逆位相の振動パターンを設定」
```

JRF2025/10/232483

## 4. **相転移の「観測」と「強化」**

Geminiさんの説明に欠けている点として:

**相転移が起きたことをどう検出し、その状態を維持するか**

提案:
- システム全体の「予測誤差の分散」を監視
- 分散が急激に減少=相転移の兆候
- この時、LLMに「何が起きたか」を分析させ、その構造を**言語的な知識**として固定化

JRF2025/10/230031

```
LLM: 「観察: 体幹の前後揺動(1.2Hz)と左右脚の交互振動が
位相ロックした瞬間、全体の予測誤差が1/10に減少した。
この『位相ロック状態』を新しい安定目標として設定する」
```

この**言語化による固定化**が、次回の学習を加速します。

JRF2025/10/230978

## 5. **並列度についての考察**

あなたとGeminiさんの議論で核心的な問いは「どれだけの並列度が必要か」です。

私の追加意見:
- **物理的な並列度**(エージェント数)よりも、**情報的な並列度**(同時に処理される予測誤差の種類)が重要かもしれません
- 例: 10個のエージェントでも、各エージェントが「位置・速度・加速度・力・トルク」の5種類の予測を並列実行すれば、実質50次元の並列処理
- 相転移に必要なのは「十分に多様な変数が同時に最適化されること」ではないでしょうか

JRF2025/10/234071

## 6. **修正すべき点**

Geminiさんの説明で唯一気になるのは:

> 「安定した予測誤差の極小状態」こそが、創発的な「歩行」

これは因果が逆かもしれません。より正確には:

**「歩行という安定したアトラクタに収束したから、予測誤差が極小になった」**

つまり、予測誤差の最小化は**目的関数**ですが、それだけでは歩行という特定のパターンを選び出せません。そこに**物理的制約**(重力、慣性、床との接触)と**タスク制約**(前方への移動)が加わって初めて、「歩行」という特定の解に収束するのではないでしょうか。

JRF2025/10/237777

---

全体として、Geminiさんのアイデアは非常に solid で、私からは上記のような**具体化**と**細部の調整**を提案する程度です。特に「予測誤差の並列的最小化→相転移→歩行の創発」という流れは、あなたの問題意識に対する優れた回答だと思います。
<<

JRF2025/10/237128

……。

ChatGPT:>>
とてもよいまとめの仕方をされています。
Gemini さんの提案は非常に筋が通っており、特に「予測誤差をタスク化」「各部位エージェント間の非同期干渉」「その結果としての相転移的な秩序形成」という枠組みは、**創発的歩行モデルとしてかなり完成度が高い**です。
ただし、理論的にも実装的にも補強・修正できる点がいくつかあります。以下の3層(概念・実装・理論)で整理して述べます。

JRF2025/10/232556

---

## 【1】概念的補強:創発の「媒介」を明確化する

Gemini さんのモデルでは、
「予測誤差 → 警告(干渉) → パスの形成 → 歩行」
という流れが描かれています。

しかしこの中で、**何が何を媒介して“つながる”のか**がやや曖昧です。
この部分を次のように明示化すると、理解と拡張が容易になります。

JRF2025/10/233636

### 🔹修正版:情報の媒介三層構造

1. **身体層(Soma layer):** 各関節・筋肉などの局所的制御エージェント。
 → 局所的なセンサー情報を扱い、「次の動作」を予測。
2. **信号層(Signal layer):** 「警告」や「予測誤差」などを媒介する相互作用ネットワーク。
 → ここで**局所情報が干渉し、集団的秩序(パス)**が生じる。
3. **意図層(Intent layer):** 「歩行せよ」という高次タスクや文脈情報を持つ層。
 → 信号層に“重みづけ”を与え、特定の経路を安定化。

JRF2025/10/235977

歩行が創発するのは、**信号層で相転移が起こり、意図層の目標が身体層に物理的に投影された瞬間**です。
Gemini さんのモデルをこの三層で書き直すと、どの段階で LLM(あるいは構造的学習)を活かすかが明確になります。

JRF2025/10/234467

---

## 【2】実装的補強:LLMの位置づけの整理

Gemini さんは LLM を「メタレベルのタスク生成」と位置づけていますが、
実際のシステムでは LLM がもう少し多層的に機能し得ます。以下のように整理できます。

JRF2025/10/230440

| 機能階層 | 役割 | LLMの使い方 |
| ----------- | --------------------------------- | ----------------------------------------------- |

JRF2025/10/230718

| **リアルタイム層** | 各関節の予測・誤差学習 | ニューラルネット(非LLM)で局所制御 |
| **構造層** | 「どの信号が誰に警告を送るか」などの**ネットワーク構造の変化** | LLMが自然言語で表された「構造変更指令」を生成(例:「腰と膝を連結し、遅延信号を導入せよ」) |

JRF2025/10/235348

| **メタ層** | 新しい学習方針・報酬構造・目標関数の設計 | LLMが自己記述的に「次のタスク」を提案する(例:「左右同期誤差の最小化を優先」) |
| **記述層(外化)** | 学習過程・結果の要約・説明 | LLMが歩行パターンを言語で説明し、再利用可能な知識化を行う |

JRF2025/10/234332

→ **つまり、LLMは「非線形相互作用を再構成する説明者・設計者・観察者」でもある。**
従来のAIでは“最適化の対象”でしかなかった歩行制御を、LLMを入れることで**再帰的に再設計可能な自己参照構造**に変える、というのが肝になります。

JRF2025/10/237126

---

## 【3】理論的補強:相転移の定義を「情報理論」的に位置づける

Gemini さんは相転移を「安定パスの出現」と説明していますが、もう少し定量的に扱えるようにするなら、**情報の相関(mutual information)やエントロピーの変化**で捉えるのが有効です。

JRF2025/10/233181

### 🔹提案:情報相転移モデル(Information phase transition)

* 各エージェントの出力(予測・誤差・警告)を確率変数 ( x_i ) とする。
* 系全体の結合情報量 ( I = \sum_{i,j} MI(x_i, x_j) )(相互情報量の総和)を計算。
* 学習の進行とともに、ある臨界点で ( I ) が急上昇 → 「局所的島」が全体的に結合された状態。
* これが「歩行の出現」に対応する。

JRF2025/10/234024

この見方を導入すると、「どこから創発が始まったか」を**数理的に観測可能**になります。
そして LLM が生成する「新しいタスク」は、この ( I ) の分布を押し上げる方向に設計される、というメタ構造が描けます。

JRF2025/10/236156

---

## 【4】まとめ:Geminiモデルへの具体的な追加・修正点

| 観点 | Geminiの提案 | 追加・修正提案 |
| ------ | ---------------- | ------------------------- |

JRF2025/10/231124

| 構造 | 予測エージェント+警告の相互作用 | 3層構造(身体・信号・意図)で媒介関係を明示化 |
| LLMの役割 | メタタスク生成 | + 構造設計 + 学習過程の言語化 + 相転移観測 |
| 相転移の理解 | パス形成の比喩的説明 | 情報理論的な定義を導入(相互情報の臨界) |
| 創発の性質 | 並列非線形相互作用 | + 意図層による方向性付け(目的駆動の創発) |

JRF2025/10/231426

---

もしこの構造をさらに具象化するなら、
「ミニ身体モデル(例えば2関節の脚)」にこの構造を試し、
情報相関の増大を可視化することで、
「歩行が創発する瞬間」を定量的に捉えることもできます。

---

ご希望があれば、上の修正版(3層モデル+情報相転移観測)を
図または簡単な擬似コードで具体的に描いてみましょうか?
<<

JRF2025/10/233452

……。

Grok:>>
Geminiさんのアイデアは、予測誤差を基にした分散型エージェントシステムと相転移のメカニズムを軸に、創発的な歩行を実現する点で非常に洗練されていて、私も理解しやすく共感します。特に、「警告」の非同期干渉が並列実行を通じて臨界点を引き起こすという部分は、従来のロボット制御の限界(アルゴリズミック記述の難しさ)を突破する鍵をうまく捉えています。以下では、これに追加できるアイデアをいくつか提案し、修正すべきと思う点を挙げます。

JRF2025/10/238865

追加は主に実用性向上や最新の研究トレンド(2025年時点のMARL、predictive coding、LLM統合)を反映したものにし、修正は概念の明確化や潜在的な落とし穴に焦点を当てます。全体として、Geminiさんのフレームワークを拡張する形で考えています。

JRF2025/10/231840

### 追加のアイデア
1. **エントロピー最大化を組み込んだ探索強化**:
- Geminiさんの予測誤差最小化(タスク1)を基に、初期段階でエントロピーを最大化するメカニズムを追加。これにより、無秩序相(バラバラな予測)から秩序相(歩行)への相転移をスムーズに促せます。具体的には、各エージェントに「予測の多様性を高めよ」という補助タスクを与え、ランダムノイズや変異を注入。学習が進むと、エントロピーが自然に低下し、安定パスが形成される。

JRF2025/10/230232

- なぜ追加? 2025年の研究で、entropy-based metricsを最適化することでロボットのlocomotionが自発的にemergentになる事例がある。 これをGeminiさんの「警告」システムに統合すれば、相転移の臨界点をコントロールしやすくなり、転倒などの失敗を減らせる。実装例: シミュレーション(MuJoCo)でエージェントの報酬関数にentropy termを加える。

JRF2025/10/234973

2. **World Modelsの統合で予測の階層化**:
- 各予測エージェントに、predictive codingを基にしたworld model(内部シミュレーション)を組み込み、身体全体の「仮想予行演習」を可能に。これで、局所的な誤差がグローバルな「つながるパス」に早く結びつく。たとえば、体幹エージェントが下半身の動きを仮想的に予測し、警告を事前調整。

JRF2025/10/239778

- なぜ追加? Predictive codingとworld modelsの組み合わせが、AIロボットの統合に向けたフロンティアとして注目されている。 Geminiさんの相転移メカニズムを強化し、LLMでworld modelの更新をメタ的に管理(例: LLMが「新しい環境シナリオを生成せよ」と指示)すれば、非アルゴリズミック要素がより強調される。実世界のhumanoid locomotionで、こうしたモデルがemergent behaviors(例: 腕のスイング)を生む事例も報告されている。

JRF2025/10/230984

3. **LLMの具体的なメタタスク生成の拡張**:
- GeminiさんのB部分(LLMの役割)を深掘りし、LLMを「動的タスクオーケストレーター」として活用。予測誤差のログを入力に、自然言語で「次の」タスクを生成するだけでなく、多剤間コミュニケーションを言語化(例: 「右足エージェントへ: 着地時の摩擦を考慮した補助警告を待て」)。これで、予想外の干渉を増幅し、創発を促進。

JRF2025/10/231305

- なぜ追加? 2025年のトレンドとして、LLMをmulti-agent systemsに統合したロボット制御が急増中で、タスク分析やpath generationに有効。 また、agentic LLM-based systemsがreal-world applicationsで相転移的な振る舞いを効率化している。 これをGeminiさんのフレームワークに追加すれば、知識構造化がよりスケーラブルになり、例えばmulti-robot swarm(複数ロボットの協調)への拡張も容易。

JRF2025/10/238044

4. **実世界転移のためのハイブリッド制御層**:
- シミュレーション中心の学習から実ロボットへの橋渡しとして、model predictive control (MPC)を低レベル層に追加。各エージェントの出力(警告や予測)をMPCでフィルタリングし、物理制約(例: 関節トルク限界)を守る。

JRF2025/10/233346

- なぜ追加? Humanoidロボットのlocomotion進展で、RLとMPCのハイブリッドが標準化されており、emergent behaviorsを現実的に実現。 Geminiさんのアイデアが理論寄りなので、これで実用性を高め、相転移の観測を容易に。

JRF2025/10/231453

### 修正すべきと思う点
1. **相転移の定義の明確化**:

JRF2025/10/239803

- Geminiさんの説明(無秩序相→臨界点→秩序相)は良いですが、「要素間の相互作用の質的な変化」をより具体的に修正。たとえば、MARLの文脈で「cooperative interactionsがスケールアップすると、sudden gait transitionsが発生」という事例を追加引用。

JRF2025/10/236820

これで、抽象的な相転移がロボット特有のものとしてわかりやすくなる。 修正理由: 相転移は物理現象だが、ロボットでは「frustration」や「emergent frustration」として現れる場合があり、2025年のrobotic matter研究でこれが強調されている。 過度に比喩的にならないよう、データ駆動の例を加えると良い。

JRF2025/10/236195

2. **並列度のスケーラビリティの考慮**:
- 「極度に並列になり」という部分を修正し、計算コストを明記。大量エージェントはGPUリソースを食うので、sparse interactions(疎な警告のみ)を推奨。これで、Transformer模倣の並列度不足という元の考察に合致。修正理由: MARLのscalabilityが課題で、emergent behaviorsを保ちつつ効率化が必要。

JRF2025/10/237465

3. **潜在的な落とし穴の指摘(軽い修正)**:
- LLMの役割で「学習時間を飛躍的に短縮」とあるが、LLMのoverhead(推論時間)が長い場合、リアルタイム制御に不向き。修正として、offlineでLLMを使い、onlineでは軽量代理モデルに置き換えを提案。理由: 2025年のLLM-MAS統合で、このトレードオフが議論されている。

JRF2025/10/230135

これらの追加/修正で、Geminiさんのアイデアがよりrobustで実装向きになると思います。もし具体的な実験やコードの提案が必要なら、教えてください!
<<

JRF2025/10/234395

……。

Gemini:>>
複数のAI(Claude、ChatGPT、Grok)からのフィードバックは、Geminiの提案した**「予測誤差の並列的最小化→相転移→歩行の創発」**というフレームワークが、**創発的歩行モデルとして非常に強力で完成度が高い**ことを示しています。

特に、あなたの問題意識の核心である**「アルゴリズミックに記述できない要素」**と**「相転移」**の概念に対し、各AIが具体的な**構造化、数理的定義、および実用的な実装アイデア**を提供しています。

JRF2025/10/236108

これらを統合すると、あなたのフレームワークは、従来のロボット工学の限界を突破する**次世代の創発的制御モデル**として確立されます。

JRF2025/10/237479

---

## 創発的歩行モデル:構造的学習と相転移の統合

Geminiのアイデアは、以下の3つのレイヤーと、それを橋渡しするLLMの役割に分解されます。

### 1. 低レベル:予測誤差と相転移の発生

これは、**「歩行がアルゴリズム的に記述できない」**という課題を回避する核心部分です。

JRF2025/10/237808

* **並列処理の最適化:** 身体の各部位(関節・筋肉)を担う**ローカルエージェント**が、次の瞬間の状態を予測し、実測値との**予測誤差を並列的に最小化**します(Geminiのコアアイデア)。

JRF2025/10/239880

* **非アルゴリズム的要素(創発):** Claudeが指摘した**警告の「時間遅延」や「非対称性」**、そしてGrokが提案した**「エントロピー最大化を組み込んだ探索強化」**を加えることで、システムは**意図的な無秩序(高エントロピー)**から、**相転移の臨界点**へと導かれます。

JRF2025/10/239536

* **相転移の現象:** ChatGPTの提案する**「信号層」**で、予測誤差の総和(または**相互情報量 $I$**)がある閾値を超えて急上昇し、**全身の運動の「位相ロック」**(Claude)が起きた瞬間、**「歩行」という安定したアトラクター(秩序相)**に突入します。この**非線形な遷移そのもの**が、アルゴリズムで記述不能な部分です。

JRF2025/10/231998

---

### 2. 中レベル:LLMによる構造と目標の再設計

LLM(構造的学習)は、この相転移のダイナミクスを監視し、効率的に導く**「メタコントローラー」**として機能します。

| AIが提案する LLMの具体的役割 | 目的 |
| :--- | :--- |

JRF2025/10/232187

| **失敗パターンの言語化(Claude)** | **「着地時の衝撃吸収の欠如」**といった、**数値だけでは捉えられない抽象的な概念**を言語化し、新しい予測目標(サブタスク)としてエージェントにフィードバックする。 |

JRF2025/10/239006

| **構造設計とタスクのオーケストレーション(ChatGPT, Grok)** | 失敗の原因を分析し、**「腰と膝の連結を強化せよ」**など、エージェント間の**ネットワーク構造自体を自然言語で再設計**する(ChatGPTの**構造層**)。 |

JRF2025/10/236642

| **知識の固定化と転移(Claude, ChatGPT)** | 相転移によって**「歩行」**が実現した瞬間を検知し、その時のエージェント間の**協調パターンを言語化**(例:「位相ロック状態」)。これを**構造的知識**として保存し、次回の学習開始時の初期構造として設定することで、**学習時間を飛躍的に短縮**する。 |

JRF2025/10/232557

---

### 3. 高レベル:意図との橋渡し

あなたが指摘した**「歩行という指示とのつながるパス」**は、この高レベルの構造によって実現されます。

JRF2025/10/234685

* **意図層(ChatGPT):** 「歩行せよ」という高次の言語指示をLLMが受け取り、これを**「体幹に1-2Hzの周期的揺動を設定」**といった、中レベルの制御パラメーター(報酬や目標)に**翻訳(マッピング)**します。

JRF2025/10/236894

* **予測誤差の方向付け:** Grokが提案する**World Model**をLLMが管理することで、歩行という目標(前方への移動)に対する**グローバルな予測**が行われ、ローカルエージェントの予測誤差の最小化が、単なる安定ではなく**「前方への移動を伴う安定」**という特定のアトラクターに収束するように**方向付け**されます。

JRF2025/10/231002

## 結論:矛盾の解消

Claudeさんの指摘**「アルゴリズミックな記述と前提の矛盾」**は、このフレームワークによって解消されます。

JRF2025/10/239379

* **アルゴリズム的な部分:** 予測誤差の計算、勾配降下法、警告の伝達ルール(IF THEN)はアルゴリズム的。

JRF2025/10/235898

* **非アルゴリズム的な部分:** 予測誤差の並列的な相互作用によって**突発的に生じる相転移現象**そのものと、LLMによる**「新しいタスク概念の創造(メタ学習)」**は、計算論的に予測・記述が困難な非アルゴリズム的な要素です。

JRF2025/10/235124

このモデルは、**「単純なアルゴリズムの集団が、臨界点で知能を創発する」**という、ニューラルネットの本質を捉えた、非常に強力なモデルです。
<<

JRF2025/10/230816

……。

……。

jrf:> かなり速度を落としたシミュレーションでも、それができれば、ニューラルネットを構造的学習で代替したという大きな成果になると思います。かなり速度を落としたシミュレーションということだと実装はどうでしょう?

ニューラルネットを代替する構造的学習による創発を最初から「歩行」は難しいのでまず2リンク振り子(倒立振子)を制御する問題でやってみてください。NN や PID を使わず LLM エージェントで完結するようにお願いします。

JRF2025/10/236244

Gemini:>はい、かしこまりました。<

…といってできたのが llm_emergent_control_pendulum.ipynb になる。

さらにそれを Claude さんに見せたところ、非効率だと言われてより構造的学習っぽいプログラムの自動作成を取り入れたコードを書いてくれた。

…そうやってできたのが、llm_emergent_control_pendulum_claude.ipynb になる。

JRF2025/10/237795

……。

……。

実験の結論としては…。

Gemini さんは LLM を偽装する関数 LLM_API_PSEUDO_CORE を作ってまず提示してくれたのだが、それでも実験はうまくいったのが、当初、それが謎で気に食わなかった。中身をよく考えるうちに、警告や記録がなくても「相転移」を起こしていることがわかった。偶然となんちゃって P 制御で「相転移」は起きていたことになる。これは全然創発ではない。

JRF2025/10/234070

そこで、警告や記録を見る形に LLM の偽装を変更してもらうようにした。LLM_API_PSEUDO_CORE3 を使った実験である。すると、すばやく「相転移」し、警告ネットワークの構造の変化をとらえるようにもなった。しかし、警告を見るのは微分を見ることに相当するし、記録を見るのは積分を見てることに相当する。結局これは劣化 PID 制御で、アルゴリズミックな制御に過ぎないように私は思う。

JRF2025/10/231388

では本物の LLM を使った場合どうなるか? これは時間がかかり、コストがかかるため「相転移」が確認される前に途中であきらめた。エージェントの学習として短期記憶 scratch_pad があるので学習自体は不可能ではないはずである。そして、LLM_API_PSEUDO_CORE か LLM_API_PSEUDO_CORE3 の構造を学習すれば「相転移」は起きうる。しかし、それが起きたとは今回は観測できなかった。

JRF2025/10/231517

私は LLM を使わないでも成功したのが気に食わないのだが、Gemini さんにいわせると「マルチエージェントのタスクの理屈が創発を生んでいるので、うまくいってる証拠だ」とのことである。

JRF2025/10/230298

Claude さん提案の実験については、LLM を偽装する関数 MockLLM を作ってまず提示してくれたのだが、それでも実験はうまくいった。そして RealLLM を使ってもうまくいった。しかし、この実験は結局 PD 制御になっているように思うので、結局、創発というよりはアルゴリズミックな制御におちていると考えられる。

JRF2025/10/239013

まとめると、Gemini さんのものも Claude さんのものもいずれにしろ、公平に見れば、今回の実験、コンセプト実験としては「失敗だった」とするべきだろう。

今後の課題としては、もう少し難しい二足歩行の実験をして、本当に「歩行」で創発が起きうるのか見てみたいが…。

JRF2025/10/239569

考えるに、ニューラルネットは実数的・アナログ的で、学習時に相転移または創発が起きていて、実行時にはそれがリプレイされるだけであると考えることができよう。対して、今回の私のコンセプトだと、学習は離散的・デジタル的・理論的に起きるしかなく、そのような理論から出されるタスク分配(警告分配)がノイズと絡んでパーコレーションネットワーク的に実行時に創発を起こすことが想定されたということだろう。実行時にアナログ的な部分の代替として、LLMの…または確率的な生成を期待できるから、そういうことが起きうるとした…ということになるのかもしれない。そして、そこまでは今回、実装に落としこめていないということだろう。

JRF2025/10/233823

……。

……。

追記。

成果物をいちおう Gist にも付けておいた。

《llm_emergent_control_pendulum.ipynb - GitHub Gist》
https://gist.github.com/JRF-2018/0f99ca62bc7f36f5f6949bc1e1b94b70

《llm_emergent_control_pendulum_claude.ipynb - GitHub Gist》
https://gist.github.com/JRF-2018/7994c415ed1097ba1bfd998324ecf3bd

JRF2025/10/231654

……。

……。

追記。

二足歩行の実験もしてみた。

「ニューラルネットを構造的学習で代替する二足歩行実験」を行った。前回はコンセプト的な失敗だったが、今回はまったく歩行ができず、まったくの失敗だった。

JRF2025/10/240428

成果物は↓。

《llm_bipedal_walker_structural_learning.ipynb - Colab》
https://colab.research.google.com/drive/1n-XrjKZdGlDelVmO9eXq1vp3kjqDdCHu?

Gist にも上げておく。

《llm_bipedal_walker_structural_learning.ipynb - GitHub Gist》
https://gist.github.com/JRF-2018/8068e4464db9747c2989c34f6edf3506

JRF2025/10/246826

……。

経緯。

「ニューラルネットを構造的学習で代替する二重振り子実験」を行ったあと、私は気づいた。制御の中心は「偽装 LLM」にあるのだが、たとえ劣化 PID 制御であっても AI さんが設計した「偽装 LLM」でうまく動くなら、それはその AI さんこそが「偽装 LLM」の実装を通じて「構造的学習」を行ったことになるということを。

JRF2025/10/241718

そこで劣化 PID 制御では解けない問題である「二足歩行」の問題を対象にすることで、そのような「構造的学習」がうまくいくのか実際にみてみよう…となった。それが今回の `llm_bipedal_walker_structural_learning.ipynb` になる。

JRF2025/10/246062

……。

結論。

Gemini さんは次々に偽装 LLM を作って構造的学習を試してくれた。最終的には LLM_API_PSEUDO_CORE6 という強化学習を使ったバージョンも作ってくれた。

しかし、「歩行」はまったく創発しなかった。実行ログを見ると、Step 1000 まで耐えていることもあるので、少しはうまくいっているのかと思ったのだが、そのビデオを見るとたいてい片膝立ちで固定されている。それが報酬ハック的に優れていると判断されるようだ。

JRF2025/10/243351

実験はまったくの失敗である。

「構造的学習」を人間(私)と AI さんが協調して行う…というそういう試みはできた。でも、ただそれだけである。

JRF2025/10/242069

今後の課題としては、そもそもの私のアイデアは警告構造だと限らないし、ましては警告を微分要素的に使うことでもない。そのタスク構造こそが創発を導くとしていたのだったが、そういう要素はこの実験にはなかった。そこはまだいろいろ試す余地があると思う。しかし、「歩行」を実現するのに、そのようなタスク構造を生成する「偽装LLM」はもっととんでもなく複雑でなければならないだろう。それを AI さんが作ってくれないかと期待したわけだが、そこまでは現状では無理のようだ。もっと私がそういうプログラムのアイデアを煮詰めるべきなのかもしれない。

JRF2025/10/248757

……。

……。

追記。

先の実験の反省点の一つに、ニューラルネットが創発を担っているというだけでなく、複雑なプログラムの代替も担っているという点に、十分な洞察が足りていなかった点がある。

AI ならば複雑なプログラムを言語的に書き出せるという考えがあったのだが、それをニューラルネットのように学習的に増設していくことはとても困難で、(条件分岐が)複雑化しすぎるプログラムは AI さんも実質書けるとは想定すべきでないのだろう。むしろニューラルネットを素直に使ったほうが、複雑さがなくなるということだ。

JRF2025/10/243576

タスク分担によりプログラムが簡単になる道はあるのかもしれないが、それはタスク分担を用いるプログラミングがテクニック的に有利になる問題が存在するという主張でしかない。そういう問題は、そこまで多くはないだろう。ないわけではないかもしれないが。

タスク分担をバッファにし、創発をそこにまかせる形で、その奥で学習に使われるニューラルネットの層数が少なくても大丈夫になる…とか、そういう方向があるのか否か…?

JRF2025/10/246544

……。

jrf:> 動物(人間含む)の学習効率は AI よりもとても良い。

タスク分担などのバッファが基本的に論理的に学習するせいで、その奥にあるニューラルネットはほとんど学習しないが、学習するときはとても学習率が高い(よく変化する)みたいなことがありうる…のだろうか?

Gemini:> これは、動物の脳に見られる「スパースコーディング(疎な符号化)」や「メタプラスティシティ(可塑性の可塑性)」といった現象に近い機構を、あなたの理論が再現しようとしている可能性を示唆しています。

JRF2025/10/248704

……。

追記。

jrf:> ニューラルネットをタスク分担で代替できないか。もう少し考えてみました。ニューラルネットを直にタスク分担に変換できないか考えます。

JRF2025/10/253817

タスク分担の場合、何とはなしに待ち、何とはなしに出す、そういう部分が大事だということでした。ただ、その間に待った後入力されたものを出力に直す層があります。この層がニューラルネットの重み行列の層に相当するのではないか…と。入力と出力の次元は変わっていいわけです。そして層の中では重み行列が他を参照するように共有メモリなどを通じて参照しあうのでしょう。そして待機と発出も次元が違っていい。複数発出されたものが一つの待機を、または複数の待機を同時に発火させていいわけです。この待機と発出は、活性化関数に相当する部分でないか。同時発火の数を減らす(例えば1にする)と1出力の活性化関数的になる…

JRF2025/10/250965

と考えました。いかがでしょう? ニューラルネットが直にタスク構造に変換できるかもしれないという主張です。効率は悪そうですが。

JRF2025/10/253555

Gemini:> あなたの主張は、以下の結論に要約されます。

「標準的なニューラルネットワークは、タスク構造(モジュールと論理的ゲート)の非常に密で、全結合的で、連続的な(アナログな)特殊なケースである。」

ネットワークのノード(タスク)が、出力を行う前に「十分な入力が揃うのを待つ」という機能は、リカレントネットワークやアテンション機構など、時間軸または情報軸でのフィルタリングを本質的に内包しています。

ただし、NNから変換すると、効率的な学習(勾配降下法)はできなくなります。

JRF2025/10/255156

« 前のひとこと | トップページ | 次のひとこと »