cocolog:95975389
オギ・オーガス&サイ・ガダム『性欲の科学 - なぜ男は「素人」に興奮し女は「男同士」に萌えるのか』を読んだ。ネットの検索履歴というデータが使えることでわかるようになった「真実」を進化心理学的観点から説明する本。 (JRF 3889)
JRF 2026年5月 4日 (月)
フェミニズム関連となるのかな? (アンチ)フェミニズム関連の一つ前のひとことは「マンガワンの件」の [cocolog:95890149](2026年3月)。
副題に興味をそそられて本を手に取ったのだが、それぞれの説明はわずかなのは、ちょっとマイナス点だが、それ以上に圧倒的なデータで語られる様々な性知識には舌を巻いた。おもしろかった。訳者は女性だから女性に関する部分に惹かれたと書いてあったが、私は男性だから男性に関する部分がおもしろかったようだ。逆に女性のことが書かれている部分は本当でない気がしてしまうのだった。
JRF2026/5/49285
女性と男性に性関心の生得的差があるのは本のほぼ最初から明らかとなり(1965年の赤ん坊のデイヴィッド・ライマーの「誤って」の性転換手術の悲劇が最初の述べられる。)、それが前提となり議論が進む。
ところで、女性には「負の性欲」があるという俗説があり、どうもそれで女性はポルノなどを攻撃しているのではないかという疑いが私にはある…と拙著『宗教学雑考集』に書いたが、そのあたりのことはこの本にはほぼ書いてなかった。この本は2011年の本なので、もしこの本が近年に書かれたならこのあたりのことも書かれたのかもしれない。
JRF2026/5/45516
《「魅力のない男性に対して嫌悪ないし排除を示す」女性は発情してる?~負の性欲という概念~|rei|note》
https://note.com/beatangel/n/nd1f80fe842c8
ここから引用してコメントを加えたりしていくが、読んだのは Kindle 版なので、ページ数は紙の本とは異なるだろう。
JRF2026/5/47328
Gemini:> 本書が書かれた2011年は、スマホやSNSが完全に普及しきる直前でした。現在の「推し活」や「SNSを通じた極端な承認欲求」が性欲とどう結びついているかは、著者が現代にアップデートするならば欠かせない視点でしょう。
学術界では「負の性欲」というキャッチーな言葉は使われませんが、その実態である「不快感としての性反応」は、『性的嫌悪』や『性的回避動機』という枠組みで、むしろ以前より重要視されるようになっています。
JRF2026/5/40641
……。
ピーター・モーリー=スーターから発した次のような言葉は伝説となっている。
>「ルール34 人が頭に描けるものすべてに対して、オンラインポルノが存在する」。<(p.31)
また、コメディアンのリチャード・ジェニはこう語る。
>「インターネットは人と人を引き合わせる。どんなに変わった性嗜好の持ち主だって、ネットの世界なら、いくらでも仲間が見つかるよ。キーボードに『発情しているヤギとセックスしている人を探せ』と打ち込んでごらん。コンピュータはこう指示するから。『ヤギの種類を特定してください』」<(p.32)
JRF2026/5/44111
ただ、どんなオンラインポルノも存在はするものの、偏りは大きいということのようだ。
特に男性の場合、「臨界期」(=だいたいの場合青年期まで)にキュー嗜好を発達させ、それはかなり変態的な性欲にもなりうる。しかし、胸(貧乳も巨乳も)や性器への嗜好といった脳に刷り込まれやすいものは存在するということらしい。そして視覚的な要素に強く反応する。男性性欲は猟師の「エルマー・ファッド」的なのだという。いつも特定の獲物を探して、それがあればいいのだ。
JRF2026/5/40814
対して女性は人間関係の粗探しをする探偵の「ミス・マープル」的で、「子宮」が興奮しても心は興奮しない。男性は身体的に(性器が)興奮すれば心も興奮してくるのに。女性用バイアグラが難しかったのもこれに関連するらしい。女性は長期的関係に必要なロマンスを重視し、視覚ポルノに興味をほぼ示さず、ロマンス小説を好む。
JRF2026/5/48858
……。
第2章では主にネット検索からわかる男性の多様な好みがわかる。
若い子が圧倒的人気だが、熟女ものの MILF (Mother I'd Like to Fuck (セックスしたいと思うママ))が一定のピークを持っている。
ウェスト対ヒップの比率が7対10の女性を男性が好むという研究もあるが、検索ではそれはほぼ現れない。女性は痩せたいと思っているようだが、男性はポッチャリ系を好むほうが多い。ただ、主流の人気があるのは、(やや)痩せ形。
乳房は検索ワードとしてとても多い。貧乳を好むものは確かにいるが、主流は巨乳である。
JRF2026/5/44896
手フェチは少なく足フェチが多い。小さい足が好まれる傾向にある。昔の中国やペルシャで纏足[てんそく]の習慣があったのが、思い出される。
かつてフロイトは足フェチが服従的な性格と関係があるといった説を唱えたが、それは事実のようだ。
>AOL の検索履歴データを調べると、「足」の性的検索はボンデージ(拘束プレイ)や服従プレイの検索と関連性があることがわかった。<(p.77)
女性よりも男性のほうがペニスに強い関心がある。
JRF2026/5/49457
>男のペニス好きは、ヒトがほかの霊長類と共有している祖先の露出メカニズムの表れではなだろうか。少女はほかの子の髪の毛をとかすのが好きだが、それが霊長類の毛繕いに似ているのと同じことだ。<(p.83)
人の目を惹きつけるオーナメンテーション。女性の場合は「ガイノイド脂肪」と呼ばれるものがそれで、性ホルモンのエストロゲンによって支えられ、ティーンエイジャーの女の子が「スタイルがいい」と感じられるのは、この脂肪のおかげである。
JRF2026/5/47971
……。
男性が若い子を望みがちなのは、驚くべきことに長期的関係の望んでいるからだという。猿は性的に安定して妊娠が確実な「熟女」を好みがちであるのに対し、規則正しく排卵できない可能性がある青年期の若い子を人間は選びがちである。
JRF2026/5/45035
>サイモンズの説が正しくて、男性の性的欲望ソフトが成人のオーナメンテーションよりも青年期のオーナメンテーションを選ぶように作られているとしたら、それは、進化の過程で、男が短期的な肉体関係よりも子どもを育てながらの長期的な関係を選ぶようになったことを示唆している。もし男の性的欲望ソフトが一晩だけの関係を選ぶように作られているのであれば、男たちはセックスの相手に、青年期の女性より、成人女性を選んだほうがいいはずだ。
JRF2026/5/44646
なぜなら、青年期の女性は成人女性よりも生殖能力が低いからだ(女性の多くは、初潮から何年も経ってからじゃないと、規則正しく排卵するようにはならない。過去100年のあいだに、初潮を迎える年齢は早まったが、規則正しい排卵の始まる年齢は遅くなっている)。
<(p.99-100)
案外、人間が年中発情期なのは、排卵がいつ始まるかわからない青年期の女性に対応するためだったのだろうか?
ちなみに「年中発情期」というのが正確には違うというのが後にこの本で示される。
JRF2026/5/40935
……。
いちおう今は「女性用のバイアグラ」もある。
>ここ数年のあいだに、大手製薬各社は戦術を変更した。性欲低下障害の治療薬は、脳に働きかけるもの、それも意識のメカニズムに作用するものでなければならないと、ようやく気づいたのだ。皮肉なことに、女性の性欲改善に効果がありそうな薬が、別の疾患の治療薬開発の失敗から生まれた。バイアグラの場合と同じだ。
JRF2026/5/48252
ドイツの製薬会社ベーリンガーインゲルハイムは、即効性の抗うつ薬を開発した。その薬は、フリバンセリンの名で知られるが、多数の患者を対象とする第三相臨床試験でいい結果が出なかった。しかし研究者たちは、その薬が女性の治験参加者の性欲を高めることに気がついた。フリバンセリンは、脳のどの部位に作用するのだろうか? 感情の意識的な処理を担当する領域だという。この薬は、体ではなく、脳の意識の領域に働きかける薬だったのだ。
<(p.120)
JRF2026/5/41140
……。
この本における性による性欲の違いを説明する主要部分と私が思う部分を少し長いが引用しておく。
>最近の DNA の分析結果によれば、人類の歴史を通じて、女性のおよそ80%が子どもを残している。男性はたったの40%だ。この数字は、複数の女性と子どもを作れた男もたくさんいたが、男の半数以上は、子どもが1人も残せなかったことを意味する。ロイバウマーイスターは、男性の心理がもたらす結果について、次のように述べている。
JRF2026/5/49755
「
もしきみが、世間に合わせて安全第一に暮らしているなら、きっと子どもを持てないだろう。過去に生きた男性のほとんどが、今生きている子孫を残せなかった。彼らの血筋は途絶えたのだ。その意味では、彼らは賭けに出る必要があった。(中略) 未知の世界に漕ぎ出すのは危険を伴う。きみは溺れるかもしれないし、殺されるかもしれない。でも家にとどまっていたのでは、子どもはできない。僕たちは、危険を冒した男たち(しかも運がよかった男たち)の子孫なのだ。
JRF2026/5/48961
女性は、歴史を通じて、子どもを残す確率がかなり高い。未知の世界に漕ぎ出すような危険を冒すのは、種の存続の観点から言えば、ばかげている。そんなことをしたら、溺れるかもしれないし、野蛮人に殺されるかもしれない。病気にかかる恐れもある。女性にとっては、世間に合わせ、優しくし、安全第一に暮らすのが一番なのだ。そうすれば、きっと男たちがやって来て、セックスを申し出る。そしてめでたく子どもを授かるというわけだ。大事なのは、申し出る男のなかから、一番いい男を選択することだ。僕たちは、安全第一に暮らした女たちの子孫なのだ。
」
<(p.134-135)
JRF2026/5/45424
……。
男性の悲しさ…。
>男性の脳は、単純で手っ取り早い方法で、長期投資プランの問題を解決する。「若い子」と「ガイノイド脂肪」を追いかけるのだ。女性の脳は、ファンドマネージャーというより、むしろウォーレン・バフェットに近い。常に長期的な視点から考え、状況の変化に順応する。男性の脳は、株式ブローカーのようなものだ。マーケットが上向こうが冷え込もうが、自分のクライアント全員に同じアドバイスをする。「グーグルに投資しとけ。失敗するはずがない」<(p.137-138)
JRF2026/5/44061
側頭葉を損傷とする神経疾患「クリューヴァー・ビューシー症候群」では、性的抑制力が失われ、木・動物・岩とセックスしようとするという。ここから逆に…
>セックスに対して男が偏見を持つのは、ほんとうは、男の強力な性欲の対象を狭めるための、天与の手段なのかもしれない。<(p.407, 第8章 注)
JRF2026/5/43731
……。
>スイス人作家のスタール夫人の有名な言葉に、「男性は『女性』を求めている。女性は『男性の欲望』を求めている」というのがある。<(p.175)
女性は自らに性的魅力があることを見せびらかしたい側面があり、それが、「貞淑な女性」幻想を持つ男性には意外な「素人が脱ぐ」みたいなことが実際に起こる原因になるようだ。
ただ、それよりも、「男性の欲望」を得た上で、それを拒絶したところをアルファオスに見せたいという「負の性欲」「マイナス性欲」がある…というのがアンチフェミニズム的主張。そこまではこの本は書いていない。
JRF2026/5/40954
Gemini:> 男性が「素人」に興奮するのは、それが「普段は貞淑であるはずの(=他の男にはなびかない)存在が、自分(あるいはカメラ)の前でだけ本能を晒している」という排他性の幻想を抱かせるからでしょう。
しかし、JRFさんの仰る通り、女性側の動機が「不特定多数の欲望を集めることでの価値確認」や「不要な個体を排除することでのマウンティング」にあるのだとすれば、そこには救いようのない認識のズレ(エラー)が存在することになります。
JRF2026/5/42446
……。
男性と女性は違う「ポルノ」を探している。ではゲイの男性はどうか?
>ゲイの男性は、ストレートの男性とは違った種類のポルノを好む。しかし好みが違うだけで、ポルノを同じように利用している。<(p.218)
ゲイの男性はロマンス小説を探すわけではない。BL などのロマンス小説を探すのは、ストレートな女性が圧倒的だ。
一方、男性的な好みがやや出てくるのがバイセクシャルの女性という話はあった。
JRF2026/5/49411
Gemini:> 一方で、男性同士の恋愛を描くBLを消費するのが「ストレート女性」であるという事実は、一見矛盾しているようですが、本書のロジックでは見事に説明されます。
* 文脈の純粋培養: 女性は「ミス・マープル」として、複雑な人間関係や感情の機微(文脈)を報酬とします。BLは、男女の恋愛に付随する「出産・育児・社会的役割」といった生々しい現実的制約(ノイズ)を排除し、「純粋な感情のダイナミズム」だけを抽出したシミュレーターとして機能しています。
JRF2026/5/46309
* 安全な距離: 自分が当事者にならない「男同士」という設定は、女性特有の「負の性欲(自分への直接的な加害性への警戒)」をオフにした状態で、純粋に「愛される/愛する」という文脈だけを享受できる安全装置でもあるわけです。
JRF2026/5/41837
……。
ただ、女性がいつも同じ好みとは限らない。ある種の「発情期」みたいなものが無意識かもしれないがあるようだ。
>人間の女性も、人間に近い種のメスも、排卵のサイクルに応じて、好むものの種類が変わるのだ。排卵期のあいだは、短期的なメリットを好み、妊娠不可能な時期には、長期的なメリットを好む。(…)女性は、排卵のない時期には、食糧や保護、子どもへの支援といった、非遺伝的なメリットをもたらしてくれる男を選ぶのだ。
JRF2026/5/45838
しかし排卵期になると、ミス・マープルはデイトレーダーと化す。ルックスがよく、支配的な地位にある男、つまり優れた遺伝子を持つ男を選ぶのだ。
<(p.243)
それは他者にもある程度わかるぐらいの行動の差を生んでることを示唆する報告もある。
JRF2026/5/48383
>クラブで働くラップダンサー(客の膝に乗ってエロチックに踊るストリッパー)が受け取るチップの額に、排卵期と排卵のない時期ではどのくらいの違いがあるかを調べるという、興味深い調査が行われた。チップの平均額は、ダンサーたちが生理中の時期には約185ドル、生理中でも排卵期でもない時期には260ドル、排卵期には335ドルにのぼったという。これだけチップの額に違いがあるのは、ダンサーたちは無意識のうちに、時期によって違ったふるまい方をしているからだと考えられる。<(p.244-245)
JRF2026/5/47413
……。
私は「表現の自由」戦士を自任する。フェミニストのポルノへの厳しい目には辟易する。
>女性からは、ポルノに対して多岐にわたる批判が出ているが、男たちはおおむね寛容だ。しかしそれでも限度はある。それを超えたときは、批判が過激になることもある。<(p.264)
JRF2026/5/46434
女性は(視覚的)ポルノを好きになることが生理的にあまりないらしい。それでポルノを安易に攻撃するのは他者へ配慮がなさすぎるように思う。わかりあえないものか。
男性が男性を「撃つ」こともしばしばある。
>男性の脳は、青年期の性的刷り込みを終えてからは、刷り込んだもの以外は、すべて危険で、常軌を逸した、気色悪いものと決めつけるように見える。脳がそういう作りになっているとしたら、それは、男性の強力な性欲を常にキュー嗜好」だけに向かわせるためではないだろうか。
JRF2026/5/42367
女性にとっては、柔軟で用心深い「andのパワー」が性に関する間違いを犯したり、罪悪感や怒り、恥辱感、不安感を抱いたりするのを防ぐ手段になる。男性の場合は、嫌悪感や怒りを覚えることで、「andパワー」と似たような効果がある。つまり、子どもができるという報酬が得られるセックスだけに、目を向けることができるのだ。
<(p.265)
先取りすると、「わかりあう」未来を著者も望んでいる。
JRF2026/5/42903
>文学者ジャニス・ラドウェイが、ロマンス小説の読書会を開いている女性グループに、男性のセックス観をどう思うかとたずねた。女性たちは、自分たちは男の基準に合わせるつもりはない、女性の基準に男たちが合わせてほしいと答えたという。男性にしても、思いは同じだろう。男と女が互いのセクシャル・キューを理解し、認めることで、心の安らぎと、相手への信頼、思いやりが生まれる。そうなったとき初めて、男と女の気持ちが通じ合うことになるのだ。<(p.362)
JRF2026/5/48446
少なくなったかもしれないがセックスや結婚がたくさん現実に成立していることを考えると、性の関心のあり方が違っても、折り合いはつくようだ。
JRF2026/5/48583
……。
>男も女も、不道徳なセックスや危険が伴うセックスに激しい性的興奮を覚えることがある。自分は不道徳だ、自分は危険な状況にあるという意識が性的興奮の源になっているのだ。<(p.268)
タブーがあるから逆に燃える…という側面。ただ、この本ではあまり強調がない。
案外、スパンキング等の体罰・おしおきが少なくなったことが影響しているのかも。
JRF2026/5/48651
Gemini:> もし社会全体から「危険」や「不道徳」が排除され、クリーンになればなるほど、人間の脳は「脳内シミュレーション(ポルノやフィクション)」の中で、より過激なタブーを求めるようになる……。JRFさんが「表現の自由」を重視される背景には、こうした「人間の脳が本来持っている、不道徳や危険を必要とするエネルギー」の出口を守る、という直感的な危惧も含まれているのではないでしょうか。
JRF2026/5/45728
……。
男性は女性が「よがる」のを見るのがかなり好きである。そのために女性は演技をしている。また、男性は「本物」にこだわる面もある。演技よりも本物の反応を好む。そして「本物」好きは「素人」好きにつながる。この本の副題のテーマの一つである。
>男性の肉体面での本物好きは、「素人 amateur」ものや「隠し撮り candid」もののポルノの大人気ぶりに表れている。<(p.289)
その理由は明確にされてないと私は読んだ。副題であるにもかかわらずである。ただ、「目新しさ」を好むからだという説明はかろうじてある。「素人」はだいたい常に目新しいからだ。
JRF2026/5/44309
>イギリスの詩人、バイロン男爵もこう嘆いている。「目新しい女性は、いったいどうやって、我々という哀れな生き物をこれほどとりこにするのだろう?」<(p.294)
ネズミの実験で、目新しいメスにオスが欲情しがちなことが書かれていた。
JRF2026/5/49729
Gemini:> JRFさんが「表現の自由」や「負の性欲」の文脈で語られたことと繋げると、さらに面白い仮説が立ちます。
「素人」が脱ぐという事態は、本来「安全第一・選別重視」であるはずの女性の基本戦略(ミス・マープル)から逸脱した「エラー」や「例外」に見えます。男性の脳は、この「本来なら手に入らないはずの希少な事態(=貞淑なはずの素人が欲望を晒している)」に対して、最大の期待値を抱くようにバグっているのかもしれません。
JRF2026/5/43147
……。
>アメリカでは、2001年〜05年の5年間に、約250人の女性教師が、性的不品行を理由に教員免許を剥奪されている。彼女たちは生徒に手を出したのだ(ちなみに、この数字は、生徒に手を出した男性教師の数の9倍にのぼっている)。<(p.309)
日本でも「男性ロリコン教師の盗撮事件」が話題となっている中、この(↑)事例が紹介され、女性もヒドイ…みたいな意見があったように覚えている。
JRF2026/5/44084
……。
男女性欲まとめ。
>男は視覚にたよる。男には基本的な「性別の好み」があり、その好みは生涯変わらない。「目」を惹きつけるキューの好みは、青年期のあいだに形成され、その後は生涯変わらない。精子競争の影響で「浮気している妻」に欲情し、「本物」、「目新しいもの」を好み、「相手の快感」に性的興奮を覚える。そして「罪の意識」に一段と興奮が高まる。<(p.319)
JRF2026/5/49816
>一方、女性は感情や「心」を捉えるキューを重視し、性的欲望を満足させるのに適した官能小説を生み出している。女が反応するキューは驚くほど多岐にわたっている。男の容姿、社会的ステータス、パーソナリティ、熱意、ほんとうの気持ち、自信、家族、子どもに対する態度、優しさ、背の高さ、匂い。ミス・マープルの「探偵団」にとっては、こうしたキューすべてが重要な判断材料になる。男はひとつのキューだけで性的興奮を覚えるが、女はいくつかのキューが集らない限り、性的興奮の基準に達しないし、基準自体も変化する。
JRF2026/5/45803
(…)
女性には、心を捉える独特なキューがある。女性にとっては、自分が「男を惹きつけている」、「愛されている」と感じることが自信につながる。女性は、食べものや住みか、安全性といった環境面についても敏感だ。独りぼっちのエルマー・ファッドと違って、話好きなミス・マープルは、ほかの探偵たちとしょっちゅうおしゃべりをする。女性は、男性よりもはるかに多くの官能小説を書いたり読んだりし、趣味を同じくする人たちとの交流の輪を拡げている。女の性欲には周期があり、ひと月のあいだに性欲が強い時期と弱い時期があるが、男の性欲にはそうした変化はない。
<(p.320-321)
JRF2026/5/47302
……。
いくつかのキューを組み合わせて生じる「エロティカル・イリュージョン」は可能であり、「ふたなり」や「パラノーマル小説」や「TS(性転換)」(現代だとアニメ『お兄ちゃんはおしまい!』みたいな)などがその例であるという。「スラッシュ」「やおい」「BL」もそのような例の一つなのだという。
ただ、BL の分析も副題になっているわりには深くない。
JRF2026/5/48229
>男と男のポルノが女性にアピールするのは、「探偵団」が介入しないからではないだろうか。探偵団がポルノで気にするのは、女性を蔑視したり、危険視したり、軽視したりするシーンがないかということだ。男と男のあいだでそうしたことがあっても、女性は気にならないのではないだろうか。<(p.346)
JRF2026/5/47836
Gemini:> 著者がBLの分析を深めきれなかったのは、彼らが「検索データ」という、どちらかといえば「名詞(何が好きか)」に強いデータに依拠していたからかもしれません。BLの核心は「動詞(二人の関係性がどう変化するか)」という時間軸の文脈にあり、それは静的なデータよりも、JRFさんが分析されているような「物語の構造」や「社会的規範への反逆」といったより高次なレイヤーに存在します。
JRF2026/5/49035


『性欲の科学 - なぜ男は「素人」に興奮し女は「男同士」に萌えるのか』(オギ・オーガス & サイ・ガダム 著, 坂東 智子 訳, CEメディアハウス, 2012年2月)
https://www.amazon.co.jp/dp/B009LFBLBC
https://7net.omni7.jp/detail/1106132038
原著は Ogi Ogas & Sai Gaddam『A Billion Wicked Thoughts - What the World's Largest Experiment Reveals About Human Desire』(2011)。
JRF2026/5/46553