cocolog:96030601
「信用創造ダイナミクス v5」に需要と供給のモデルを入れ拡張することを考えた。サラリーマンによる需要創出は、「許容価格」を増やすことで生産量を増やしていると考える方向。 (JRF 3749)
JRF 2026年6月13日 (土)
「信用創造ダイナミクス v5」の拡張は、先に↓で、国家の導入を考えている。
[cocolog:95998234](2026年5月)
《信用拡張が持続するのは、借入が将来所得を生み、その所得増加が利払い・元本返済を吸収できる範囲に限られる。その限界を越えた部分は、金融的には維持できても、実体経済の裏づけを失う。 - JRF のひとこと》
http://jrf.cocolog-nifty.com/statuses/2026/05/post-4c1cb0.html
JRF2026/6/136263
……。
今回は、v5 に需要と供給を入れることを考える。
v5 では所得 Y が決まり、その Y の水準に生産があることになる。このとき、サラリーマンなどは何をやってることになるのか。
仕事の調整などで効率を上げるというのはすごくよくわかる。生産を全体に大きくしているということになるから。これは簡単だ。しかし、多くのサラリーマンがしているのは、むしろ需要を作ることではないか。
JRF2026/6/139880
需要を作るというのは、分配の決め方の問題だろうか…。いや、そうではないな。需要こそがむしろ所得を作ってる面がある。それは v5 では生産に結び付く概念でなければならないだろう。
需要を作るとは、「許容価格」を上げることで生産量を増やしていると見るのはどうだろう? 許容価格がある程度高くないと、生産能力があっても、生産が増えていかない。需要を増やし許容価格を上げることが、生産量に普通はつながる。…と。
生産能力がない場合、許容価格をどれだけ上げても生産量は増えない。こういう場合、人が死ぬなどすることで生産能力や需要が破壊されることになる。
JRF2026/6/134228
このあたりをもう少し正確に解析するには、私には毎度のツール。必需品と贅沢品概念が登場すればいいだろう。
通常、必需品生産能力がなんらかの事情で不足したときは、贅沢品生産能力を削って、必需品生産能力を増やそうとする。ただ、その間に生産量不足が、需要能力(必需品も贅沢品も)削る…という形なのだろう。
必需品については高くならないように、許容価格は抑えぎみになり、許容価格の上昇は贅沢品についてのみ許される。
JRF2026/6/137928
所得 Y が増えるとき、贅沢品の許容価格が増えて、贅沢品の生産能力も増える。ただ、この場合、許容価格と生産能力の積が増えるというだけで、どちらがどれぐらい増えているというのは判然としがたいのだろう。例えば、高性能のロケットが1台作れるというのと、中性能のロケットが数台作れるというのを区別しがたいから。
戦争などは生産能力の範囲でしかできない。では、それで債券の発行とかで何をやってるかというと、将来の約束で、分配と生産を歪ませているのだろう。これまでの蓄積からの支払いや、国債などの後払いなど歪ませるツールはいろいろあるけれども。
JRF2026/6/137838
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許容価格を P、生産能力を PA、L は贅沢品、N は必需品…とすると、Y = ω・(P_L * PA_L + P_N * PA_N) といった感じなのだと思う。Y はこれでもある…と。そしてさきに PA_N の減少がわかっているときは、α だけでなく、δK (δ0)も調整する必要があるのだと思う。
JRF2026/6/130956
これについてどう思うか、Gemini さんと Claude さんと ChatGPT さんに聞いたところ、概ね了ということだった。ChatGPT さんは「P × PA をそのまま「価格×能力」と読むと、実質量と名目量が少し混ざるのでそこは整理したほうがよいかも」とおっしゃったが。
JRF2026/6/135441
ChatGPT:>>
あなたの式を少し整えるなら、私はこう書きます。
[
Y^{nom} = \omega , (p_L q_L + p_N q_N)
]
[
q_i = \min(PA_i, D_i)
]
ここで、`PA_i` は生産能力、`D_i` は需要、`p_i` は実現価格です。
<<
JRF2026/6/136469
Gemini:>>
ChatGPTの「min(PA,D)」というアドバイスは、モデルの概念を頭の中で整理する(実質数量と名目価格を分離して考える)ための思考ツールとしては非常に有益です。
JRF2026/6/136187
しかし、実際のプログラム(差分方程式)に落とし込む際は、ChatGPTの言う通りに方程式を増やすよりも、「P×PA はあくまで『最大名目ポテンシャル』であり、実際の Y は需要との格闘によって決まる可変パラメータ ω が事後的に決定する」という、ユーザーが直感されたシンプルな構造を数理的に洗練させていく方が、「信用創造ダイナミクス」の系譜としては美しく、かつダイナミックな挙動(裏付けを失った瞬間の崖)を表現しやすいと考えます。
<<
JRF2026/6/133076
……。
……。
追記。
Y = ω・(P_L * PA_L + P_N * PA_N) はもう少し詳しくすると、Y = ω_L * P_L * PA_L + ω_N * P_N * PA_N + ω_0 なのだと思う(さしあたり ω_L ω_N ω_0 は定数とする)。
JRF2026/6/187306
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……。
追記。
ΔK の式を考えると、ω_? に s_eff は含まれていると見ることもできるが、しかし s_eff は変動するので、ω_? を定数と見なしにくくなる。だから、もう少し変形して、
(1 - s_eff) * Y = ω_L * P_L * PA_L + ω_N * P_N * PA_N + ω_0
…とすべきなのだろう。前と式が変わるのでどちらかを ω'_? みたいに書いたほうがわかりやすいかもしれないが。
JRF2026/6/263618
ω_0 は A_{\text{exog}} の中に含めることができると考えて、ω_0 の項は落とすことができるのかもしれないが、A_{\text{exog}} はいろいろ修飾されているので、ω_0 の項はあったほうが扱いやすい…かもしれない。
JRF2026/6/263643
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追記。
労働力をモデルにどう導入するか考えた。
おそらく労働力 Labor = ζ* PA_N なのだろう。ただし、Labor は独立した変数として操作できるのではなく、例えば Labor を 増やせば P_L や PA_L や P_N も増え、そのために金融拡張が必要になるのだと思う。
Labor は人口と失業率によって決まり、人口と PA_N は関連する。ただ、Claude さんに指摘されたのだが、PA_N は人口だけでなく技術にも関係している。だから、ζは、失業率と資本 K (と技術水準)に関する値なのだと思う。
JRF2026/6/270244
使い方としては…。金融拡張がどれだけなされるかによって ΔY が決まる。P_L = (P_L_b + P_L_a * ΔL) みたいに PA_L や P_ N もできる。PA_N を定数とみなして、Δζ = f(ΔL) と書けるから、ΔY と (1 - s_eff) * Y = ω_L * P_L * PA_L + ω_N * P_N * PA_N + ω_0 から、ΔL と Δζ が求まる。そこから K などの条件が同じとすれば、失業率がどれぐらいになるかが Δζ から求まる。…といった感じかな。もちろん、先に Δζ を決めて ΔY を求め、必要な金融政策を求めることもできるだろう。
JRF2026/6/277853
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ζは(これまでの他の変数との関係は維持したまま)生活水準にも関係するとすべきなのだろう。PA_N が一時的に下がるなどした場合は、人口の調整もあるのだろうが、生活水準が主に調整される…と。普通は、生活水準は必需品/(贅沢品+必需品)であるだろうが、ここではそれとは別に定義する。例えば、米の生産のどれぐらいが必需品なのかというのはかなり測りがたい。米のある程度のパーセントを必需品と決めたとき、それと人口との関係を調整するものとして生活水準という値を別に設定しておいた方が、物事が円滑に進むのではないか。
JRF2026/6/271979
Claude さんと Gemini さんに ζ を式にしてもらうと、まず Gemini さんは…、
ζ = ((1 - u)/SL) - (1/(A * K))
ただし、SL: 生活水準, u: 失業率, A: 技術水準, K: 資本ストック。
Claude さんは…、
ζ = min(1, SL * PA_N / (ζ_K(K, T) * Population))
ζ_K = ζ_K0 * ((K / K_0) ** β) * T
ただし、SL: 生活水準, β: 資本の労働代替弾力性, T: 技術水準。
JRF2026/6/273236
ただ、こうやって導入してみはしたが、あまりこのモデルに労働力を入れるのは自然な感じじゃないようだ。
JRF2026/6/271470


《信用創造ダイナミクス v5》
http://jrockford.s1010.xrea.com/misc/credit_simulation_202602/credit_simulation_v5.html
《信用創造ダイナミクス v5 分析レポート》
http://jrockford.s1010.xrea.com/misc/credit_simulation_202602/simulation_v5_analysis.md
JRF2026/6/138108